Twilight ( Twilight Saga, Book 1 )

作者:Stephenie Meyer

2005年刊

ジャンル:ヤングアダルト/ファンタジー/パラノーマル/ロマンス

全米の少女(と中年女性)が恋におちた吸血鬼と人間の少女のラブストーリー

2009/3/1修正

いきなり主人公が死に直面する場面でスタートします。”he”が彼女の愛する者であることは想像できますが、彼女を殺そうとしているのが誰なのかはわざと曖昧になっています。

ここですでに作者Meyerのストーリーテラーとしての卓越さがうかがえます。

主人公は17歳のベラという少女で、両親は離婚しています。これまで同居していた母に新しい恋人ができ、ベラはその邪魔にならないように父と同居することに決めます。太陽がさんさんと輝くフェニックスからそれとは正反対で一年中雨が降るワシントン州のForksという田舎町に引っ越してきたベラは、小さな高校で美しい5人組の兄弟をみかけます。そのうちの一人エドワードはベラをまるでおぞましいモノのように扱ったかと思うと、数日後にはそれと正反対に親しげな態度を取ります。エドワードはいったいベラのことをどう思っているのでしょう?エドワードの謎に危険を感じながらも、ベラは強く惹かれてゆきます。

●読みやすさ ★★★★☆(他のエントリーとの比較から2009/3/1に修正)

★★★と★★★★の中間。文法は単純ですし、大学入試に出るような難しい単語は使われていません。高校1年生程度の英語力で十分理解できます。本は分厚いのですが、フォントが大きいので決して長い作品ではありません。多くの9-12歳向けの作品よりも読みやすいと思います。

●ここが魅力

この本の優れたところは、吸血鬼というパラノーマルなテーマを扱いながらもクラシックなロマンスブックの流れを汲み、初恋でしか味わえない特別な甘酸っぱさを表現しきっているところです。自分が抱くこの気持ちは恋なのか?彼の態度には何か特別な意味があるのか?彼を信じるべきなのか、それとも逃げるべきなのか?こういった葛藤が心をざわつかせる逸話の積み重ねでクライマックスに向かってクレッシェンドで進みます。

たいていの読者はForks高校のカフェテリアでエドワードを見かけたときからすっかりベラになりきって何度も鼓動の高鳴りを感じることでしょう。

何度読み直しても無駄な部分がない作品です。

●アダルト度 ★★★☆☆

YA(ヤングアダルト)。高校生の少女向け。

Book1はキス程度までです。

シリーズの第3作までは同様ですが、第4作でシリーズの完結編「Breaking Dawn」はまるで大人のロマンス本のようです。「これをYAとして出版してよいのか!」と驚きました。

4 thoughts on “Twilight ( Twilight Saga, Book 1 )

  1. すでに映画化されているので、読んでいる間も登場人物の顔が浮かんできて読みやすかったです。クサイ台詞や場面がたくさん出てくるので、高校生の頃に読んだのなら、将来、エドワードのような彼に会えるかも!なんて期待しただろうなあ。。。

  2. 私は娘の影響で映画化される前に読んだので、娘や友人たちと一緒に「あんな俳優いやだ〜。気持ち悪い〜」と叫びました(笑)。今でもあの俳優たちが駄目です。おかげで印象がずっと悪くなっちゃった(笑)

  3. 周りの友人が何人もはまっているので読み始めましたが、私にはいまいちでした。
    後半になればなるほど、ベラにいらいらして、彼女を嫌いになっていく自分が。。。。話は後半になるほど、スピードアップして面白くなってくるのですが。
    はまっている友人もベラは嫌いなようですが、とにもかくにもエドワードLOVEなので、あまり気にならないようです。

  4. ああ、確かにベラには苛つきまするです。
    でも流行る前に読んだ私は面白かったですよ。
    その後、だんだん鼻付き度が高くなって行きますが…
    エドワードも映画化されてから、もう読みたくない感じです。ロブ様(笑)ってすご〜く苦手なタイプ。娘も気色悪がっております

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