Marilynne Robinson の「Home」、Los Angeles Times Book Prize受賞

ピューリッツアー賞受賞作Gileadの作者Marilynne Robinson が2008年9月に上梓した小説HomeがLos Angeles Times Book Prize(フィクション部門)を受賞しました。

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Google訴訟の和解に対するアメリカの出版界の対応

私が常日頃尊敬している米出版界のGreat Thinker、Mike Shatzkin 氏のブログに、現在どんな状況なのか分かりやすくまとめてあります。それに対するコメントも参考になるでしょう。

イベント参加などが重なっていてまとめたり訳している暇がありません。申し訳ありませんが英文でお読みください。

ハリー・ポッターファンにおすすめ-Percy Jackson & the Olympiansシリーズ

そろそろ男の子向けのヤングアダルト本のご紹介を。この分野ははSF、 ファンタジー、冒険ものが多く、9-12歳向けの児童書とヤングアダルトの区分がつけにくいようです。同じ本でも異なる町の図書館で児童書扱いされていたり、YA扱いされていたりとばらばらです。また大人の読者が多いのにYA扱いされているものや、その逆もあります。
今日ご紹介するPercy Jackson & the Olympiansシリーズもそんな本のひとつです。ハリー・ポッターのように小学生から高校生くらいまで幅広い年齢層の少年に大人気で、すでに映画化(米国では2010年2月に上映予定)が進んでいます。シリーズ完結編の5巻が今年5月に発売されますので、今からスタートすれば上映までに全部読みきることができるでしょう

51c6cehovzl__sl500_aa240_Percy Jacksonの父は彼が生まれる前に姿を消し、優しくて完璧な母親はなぜかろくでなしの男と結婚している。ADHD(注意欠陥・多動性障害)と学習障害がある彼は問題を起こしては転校を繰り返し、ついに問題児が集まる寄宿制の学校に入学して親友と尊敬するラテン語の教師に出会う。しかし、ここでも問題を起こして退学になる。
実はPercyがADHDでしかも学校を転々としていたのにはちゃんとした理由があった。Percyは、ギリシャ神話の神と人間との間に生まれたdemigodだったのだ。

作者Rick Riordanの息子にはADHDと学習障害があり、幼いころにその子が深い興味を抱いたのがギリシャ神話だった。ギリシャ神話の神にはADHDなところがある。その神と人間の間に生まれたdemigod(半神半人、ギリシャ神話に出てくるヘラクレスのようなヒーロー)にADHDがあるのは当然で、しかもそれは利点なのだ。そんな発想で息子のために物語を語り聞かせたのがPercy Jackson & the Olympiansシリーズのきっかけだった。

demigodが集まるCamp Half-Bloodなどハリー・ポッターに似た箇所は多いが、物語そのものはオリジナルなので気にはならないだろう。Harry Potterのほうが哲学的で大人にもアピールする深さがあるが、Percy Jacksonは子供がすんなりと親しめる冒険に満ちたファンタジーで、魔法の代わりにギリシャ神話の神々について知りたくなる子供が続出することが容易に想像できる。また、Harry PotterとPercy Jacksonの第一巻を比べると、Percy Jacksonのほうががぜん入り込みやすいし、読みやすい。
Harry Potterシリーズのレベルを期待せずに読めば、十分複雑で面白いシリーズである。

2009年Rebecca Caudill賞受賞作品。

●読みやすさ ★★★★☆
★★★と★★★★の中間です。Harry Potterよりも読みやすいレベルです。
サイトに行けば登場人物について読むこともできます。
邦訳版にもサイトがありますが、せっかくですからぜひ原書で。

●アダルト度 ★☆☆☆☆
小学校低学年でも親が読んでやれば十分理解もできますし、困るところもありません。闘いの場面は多いのですが、Harry Potterほど子供を深刻に動揺させることはないでしょう。

●登場人物の情報

 Olympianシリーズには登場人物が沢山出てきます。そこで分かりやすいように登場人物を紹介したいと思っていたのですが、私は名前を覚えられなかったり、ごっちゃにしたり、創作したりするので、あまり適任者ではないのです。AnnabethのことをAnnabellと連呼していた私に注意してくれたのが、読書プログラム参加者 で小学校3年生のMoeさん。

Moeさんが私のような人のために「登場人物」についてまとめを書いてくださいました。とってもよくできていますので、ぜひ参考にしてください。

ペルセウス(パーシー)・ジャクソン Percy Jackson
デミゴッド
親:ポセイドン(海の神) 
友:アナベス、グローバー
武器:リプタイド、腕時計の盾
敵:アレスとその家族、タイタンたち、ルークなど
性格:明るい、(たまに)賢い、勇気盛りだくさん
 
アナベス・チェイス Annabeth Chase
デミゴッド
親:アテナ(戦いと知恵の女神)
友:パーシー、グローバー
武器:ナイフ、透明になれるヤンキーズのキャップ、ビデオ盾
敵:パーシーとほぼ同じ
性格:たまにいらいらさせられる、賢い、頭の回転が速い
 
グローバー・アンダーウッド Grover Underwood
Satyr(サテュロス)
親:サテュロス(上半身人間、下半身ヤギ)
友:パーシー、アナベス
武器:リードパイプ
敵:パーシーとほぼ同じ
性格:ちょっとドジ、優しい、友だち思い

ニコ Nico
デミゴッド
親:ハデス(死の国の神)
友:死
武器:死を呼ぶ力
敵:?
性格:暗い、かっこいい?!
 
タイソン Tyson
Cyclops(キュクロプス:英語ではサイクロプスと発音。一つ目巨人)
親:ポセイドン
友:パーシー、アナベス、グローバー
敵:パーシーと同じ
性格:優しい、賢い、子供っぽい
 
カイロン(英語の発音) Chiron
Centaurs(ケンタウロス:英語ではセンタゥアーに近い発音)のケイローン
親:クロノス(神々の親)
友:サテラスたち
武器:弓矢
性格:優しい、賢い、元気づけられる、にこやか
豆知識:ケイロンは英雄の先生(ヘラクレス、ペルセウス、etc.)
 
ルーク Luke
デミゴッド
親:ヘルメス(泥棒、旅人、メッセージの神)
友:アナベス
武器:ブラックバイター
敵:パーシーたち
性格:裏切り者、でも本当は優しい
 
クラリス Clarisse
デミゴッド
親:アレス(戦いの神)
友:アレスの娘、息子
武器:電動やり
敵:パーシーたち
性格:怒ると怖い、少し優しい、勇敢

*映画のトレーラーです。

Percy Jackson & the Olympiansシリーズ

1.Lightning Thief

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2.The Sea of Monsters

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3.The Titan's Curse

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4.The Battle of the Labyrinth

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5.The Last Olympian(完結編)

2009年5月5日発売予定

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Battle of the (Kids’) Books 第二ラウンド第四マッチ

引き続きバトルの中間報告です。ここから入った方はこちらを。

審判はNational Book賞候補になったThe Rules of Survival の作者Nancy Werlinです。これは、児童虐待を扱ったYA本です。

今日の対決はファンタジーのGracelingとノンフィクションのThe Lincolns です。

Round2match4
読者の人気投票ではGracelingが圧倒的な勝者ですが、Werlinはファンタジーロマンスのファンゆえに、Gracelingに対してかえって厳しい判断を下したようです。
Gracelingの地理や設定などが論理的でなく、ニュアンスに欠けるために、デビュー作としては優れていても傑作ではないという批判をしています。私もこれまで完成度の高いファンタジーは沢山読んできたので、それと比べたらやはり影が薄くなるという事実にはしぶしぶ同意せざるを得ません。
とはいえ、Werlinも私のように135ページからのKatsaの物語には惚れ込んだようで、次作が非常に期待できると言っています。

それに比較して、The Lincolnsは文句なしに優れたノンフィクションだとWerlinは感じたようです。歴史でAbraham のことはしっかり学んだ人でも、妻のMary Todd Lincolnのことはほとんど知りません。この本では、夫婦の絆と国のために彼らが払った犠牲を語り、歴史に詳しいWerlinでさえMaryを見直すことができた本だったようです。
私が先週図書館でこの本を見かけたときにはさして面白そうではありませんでしたが、ここまで褒め称えられると「じっくり読んでみようかな」という気になってきます。

というわけで、審判のWerlinにいわせると「簡単な判定」の勝者は...

Round_winners_lincolns
次の準決勝の対戦はThe Hunger GamesThe Lincolns

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心温まる青春小説―The Truth About Forever

Sarah Dessen
2004年
青春小説/ヤングアダルト

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高校生のMacyは成績も品行も良い優等生で外からは何の問題も抱えていないように見えるが、父親が突然死してから深い悲しみを胸の奥底に潜めている。「完璧」なボーイフレンドのJasonは、Macyの心の支えになるよりも自分のために彼女がどう役立つかしか考えていない。だが、それをMacy本人が気づいている様子はなく、彼の傲慢ぶりを崇拝し、自分を卑下しているところさえある。"Brain Camp"(有名大学への入学が有利になるとみなされる優秀な生徒が集まる泊りがけの夏期コース)に行くJasonは自分が重要視している図書館でのアルバイトの職をMacyに引き継がせるが、それは彼女にとって精神的な拷問に近かった。
かわりにMacyは人手が足りず、彼女を必要としている仕出し屋でアルバイトを始める。この仕出し屋でバイトをしているのは、これまで優等生のMacyが付き合ったことのない問題児ばかりだった。彼らのおかげでMacyは肩の力を抜き、生活を楽しみ始める。
特に、ハンサムなWesは危険な外見とは異なる別の部分を持っていて、Macyが胸の奥底にしまってきた悲しみと罪悪感、自信のなさに直面するのを助けてくれる。

登場人物がそれぞれ生き生きとしており、ユーモアにあふれ、ロマンチックで心温まる青春小説である。また、父を失った悲しみと罪悪感、ボーイフレンドにコントロールされやすい少女の心理をリアルに表現しているところも優れた点である。親に守られてきた平和な世界が崩れる現実とその現実でいかに自分を見出して人生の選択をするのか、という課題を扱うこの作品はいつものDessenの青春小説より深みのある読後感を与えてくれる。

●ここが魅力
著者のSarah Dessenは、初恋や家族問題などに揺れ動く思春期の少女の心情を描くのが得意な青春小説の大御所です。代表作をいくつか読みましたが、その中で私がもっとも優れていると感じたのがこのThe Truth About Foreverです。
Jasonという優等生の少年にマインドコントロールされて自分を卑下しているMacyは、たぶん女性であれば心あたりがあるでしょう。

軽すぎず、重すぎず、思春期の女の子にぴったりですが、大人が読んでも十分楽しめる作品です。

●読みやすさ ★★★★☆
★★★と★★★★の中間で、Twilight程度のレベル。
女子高校生の1人称で語られ、造語や俗語がほとんどないのも読みやすい理由です。

●アダルト度 ★★☆☆☆
ロマンスが含まれた青春小説ですが、ヤングアダルト分野では性的表現がキス程度と非常にマイルドなほうです。(Twilightと異なり)中学生から安心して読ませることができるレベルです。

●この本が気に入った方にはこんな本も...

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来週ご紹介する本のお知らせ

Muse2009postcardsmall 今週末ニューイングランド周辺に住む作家が講師やパネリストとして集まるワークショップThe Muse & Marketplaceに出席します(テスト前夜のようにこれからあわてて読まねばならない作品がいくつか...coldsweats02)。

詳しい内容は、ボストンのたからまがじん4月号の特集記事をどうぞ。

Muse1.pdfをダウンロード

Muze2.pdfをダウンロード

そんなわけで今週末は更新がスローダウンしますが、その後Battle of the Kids’ Booksご報告の合間にワークショップに参加する作家の新作もご紹介する予定です。

ベテランから大型新人、文芸小説から恋愛指南書までバラエティある顔ぶれです。お楽しみに!

追記:ピューリッツアー賞を受賞したOlive Kitteridgeの書評も来週末くらいには書きたいと思っています(宿題山積み状態ですねcoldsweats01)。

Battle of the (Kids’) Books 第二ラウンド第三マッチ

引き続きバトルの中間報告です。ここから入った方はこちらを。

We Are the ShipThe Hunger Gamesの対決。審判はベストセラーの青春小説Looking for Alaska の作者John Greenです。

Round2match3

どっちにすればよいのか決められなくて苦悶し、ついに奥さんに相談したGreenは「これは本物の賞(つまりニューベリーメダル賞とか)じゃないってわかってるんでしょうね!」とあきれられたとのこと。
なぜそんなに難しいかというと、「りんご」と「象」を比べるような比較だからです。最高の「りんご」と最高の「象」を比べて、「どっちが良いか?」とたずねられたら誰でも困りますよね。その気持ち分かります。
黒人が白人の野球リーグに参加できなかったころのNegro Leagues(黒人リーグ)の歴史を伝えるWe Are the Shipは珠玉の作品のようです。けれども、The Hunger Gamesは前ラウンドの審判が言うようにともかく「面白い!」らしいのです。どの審判も、主人公に肩入れしてしまい、判定するよりも本にのめりこんでしまうというところからして、The Hunger Gamesは相当な作品のようです。

出来の良い素晴らしいノンフィクションとめちゃめちゃ面白いSF/ファンタジーとを同じ土俵にのせるのは無理がありますが、とりあえず勝者は...

Round_winners_hunger

いよいよThe Hunger Gamesが本命っぽくなってきましたねhappy01

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Battle of the (Kids’) Books 第二ラウンド第二マッチ

YA特集が来週くらいまで続きます。

そして引き続き2008年に出版された児童書とヤングアダルト本の最終作品を選ぶバトルの中間報告です。ここから入った方はこちらを。

審判は、Los Angeles Times Book Prizeを受賞した Tyrell (Push) の作者Coe Boothです。

Round2match2

かたやNational Book賞のファイナリストChains、こなたPrintz Honor bookのTender Morsels。審判はこの難しい取り組みに相当悩んだようです。
独立戦争時のニューヨーク市で、奴隷としてひどい人々に売られる黒人少女Isabelの葛藤を語るChainsは、熟練した文章で最初から最後までのめりこめ、希望を抱かせるエンディングで、総合的に非常に満足のゆける読書体験とのこと。

一方のTender Morselsは、「これまで読んだなかで最も想像力に満ちた本のひとつ」というこです。けれども、おとぎ話のような語り口で父親の性的虐待やギャングレイプを描いていることについては「disturbing」と憂慮を語っています。エンディングがビタースイートであることについては、「とても、とても満足した読書体験」とさほど影響は与えていない様子。

どちらもとても気に入ったようですが、Coe Boothが選んだのはこれです。

Round_winners_chains

その理由は、「読者として、私は主人公と人生体験をしたい。主人公に関心を持ち、気遣いたい。Tender Morselsは大胆でオリジナルで記憶に残る作品だが、私は(Chainsの主人公)Isabelを気にかけた。それゆえ私はChainsを選んだ」というものです。その気持ち、私にはとてもよくわかるような気がします。

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ニューヨークタイムズ紙ベストセラー-Once a Runner

ニューヨークタイムズ紙ベストセラーリストのハードカバー・フィクション編には今週もろくな作品がない(常連ベストセラー作家による使い古されたロマンスとミステリー)ので全部は載せません。

その中で光り輝いている新刊がこれ、リスト14位に入ったOnce a Runnerです。

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新刊といっても実は1978年に自費出版され、それ以降カルト的なヒットをして売れ続けてきた作品です。4月7日にScribnerから発売されたとたん、大爆発的に売れています。長距離ランナーが主人公の、シリアスな長距離走者のためのシリアスな長距離走の小説です。

高校の50m走のテストで自分で自分の足を蹴って転び、体育の教師に「まじめに走れ!」と叱られるほど運動オンチだった私がジョギングを始めたのは、毎朝ジョギングをする女性が主人公の作品を書いたからです。彼女の心理を描くためには、自分で体験するしかないと思ったのです。これまでの記録が5マイル走で1マイル8分という私が1マイル4分以下を目指す主人公の心理に迫れるかどうかは疑問ですが、一応10年ほどずっと走り続けている努力賞としてOnce a Runnerを読ませていただこうかと思っています。

長距離走が好きな日本人に受けそうな作品です。

楽しく読めて感動する-The Curious Incident of the Dog in the Night-time

Mark Haddon
2003年
ヤングアダルト/現代小説

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非常に有名な本なので今さら私が書く必要はないのですが、より多くの方に読んでいただきたいのであえて載せました。

15歳の自閉症の少年Christopher Booneは、数学では並外れた能力があるものの、他人の表情を読み取ったり、感情のニュアンスを理解することができない。そのうえに色に関する強迫観念もある。(本人にとっては)論理的だが融通のきかない思考回路しかできないChristopherが他人と心を通わせることは難しい。
そんな彼が深夜に隣人のプードル犬が何者かに殺されているのを発見し、大好きなシャーロック・ホームズにならい、犯人を突き止めることにする。だが、犬の殺害事件を追ううちにChristopherは両親の仲が壊れていることを学び、ロンドンに住む母親と暮らすために自閉症にとっては大冒険である馴染みのない世界に足を踏み出す。
ミステリーというより、Christopherという自閉症の少年の世界をリアルに、そしてユーモアを持って描いた、YAというよりも大人向けの優れた文芸小説である。

●ここが魅力!
自閉症という重いテーマを扱いながらも、ユーモアに満ちた、面白い娯楽作品です。
Christopherの言動は他人からは不可解なものですが、本人にとっては非常に論理的なのです。数学好きでニュアンスが理解できない彼の思考回路は常人とかけ離れていて、それゆえにチャーミングで可笑しいのですが、面白いだけでなくChristopherや彼の父親に深い同情と愛情を覚える感動的な作品です。
章が素数であったり、数学の問題が沢山出てきたり、思考を説明するイラストがあったり、読書体験そのものを楽しめる工夫がちりばめられています。

●読みやすさ ★★★☆☆
★★★と★★★★の中間で、非常に読みやすい本です。
分からない単語があっても辞書を引かずに読み続けて十分理解できるでしょう。

●アダルト度 ★☆☆☆☆
「Do you mean that they were doing Sex?」という会話は出てきますが、それ以外に性的なトピックや暴力シーンなどはなく、小学生にも安心して読ませることができる本です。