November 2009

「これを読まずして年は超せないで」賞ノミネート作品紹介その7

「これを読まずして年は越せないで」賞のノミネート作品を、先日から9回にわたって4作ずつ紹介しています。今日はその第7回。公平になるようにアルファベット順です。 でも、せっかく2009年の賞ですから、2008から2009年にかけて出版されたものや今年映画化などで話題になったものにはつけさせていただきます。また長めの推薦文は別ページにリンクいたしましたのでよろしくお願いします。 推薦者の方で推薦文を書き足したい方はご連絡ください。 本日のノミネート作品と推薦者  … Read More »「これを読まずして年は超せないで」賞ノミネート作品紹介その7

「これを読まずして年は超せないで」賞ノミネート作品紹介その6

「これを読まずして年は越せないで」賞のノミネート作品を、先日から9回にわたって4作ずつ紹介しています。今日はその第6回。公平になるようにアルファベット順です。 でも、せっかく2009年の賞ですから、2008から2009年にかけて出版されたものや今年映画化などで話題になったものにはつけさせていただきます。また長めの推薦文は別ページにリンクいたしましたのでよろしくお願いします。 本日のノミネート作品と推薦者   A… Read More »「これを読まずして年は超せないで」賞ノミネート作品紹介その6

「これを読まずして年は超せないで」賞ノミネート作品紹介その5

「これを読まずして年は越せないで」賞のノミネート作品を、先日から9回にわたって4作ずつ紹介しています。今日はその第5回。公平になるようにアルファベット順です。 でも、せっかく2009年の賞ですから、2008から2009年にかけて出版されたものや今年映画化などで話題になったものにはつけさせていただきます。また長めの推薦文は別ページにリンクいたしましたのでよろしくお願いします。 本日のノミネート作品と推薦者 The Namesake… Read More »「これを読まずして年は超せないで」賞ノミネート作品紹介その5

Outlander推薦文  by とら次郎さん

小さい頃「赤毛のアン」のアンとギルバート、「あしながおじさん」のジュディとジャーヴィスぼっちゃん、「若草物語」のジョーとベア先生にときめきましたか?今でも読み返すと甘酸っぱさにうっとりしませんか?でも今はオトナだからちょっと物足りないかも…と思っていたりしませんか?そんな方にはロマンス小説がお薦めです。ロマンス小説はオトナの為のおとぎ話であり、現実逃避手段としてもってこい。恥ずかしがらずに読んでください。読んでいるのを公表しなければ誰も白い目で見ませんから(ブックカバーは必須)。 もちろん物語の芯がある程度しっかりしていないとその世界に没頭し現実を忘れることができません。その点、この本は文句なし。ロマンスがメインであっても、歴史あり、冒険あり、サスペンスあり、まるで実在するかのように生き生きとした登場人物たち…娯楽小説の要素をこれでもかとこれでもかと詰め込み、圧倒的な筆力でもって読者を掴んで離しません。 馬鹿馬鹿しいほど厚い本ですが読み終わりたくない!いつまでも続いて欲しい!と思うこと請け合い。新聞の書評欄にはぜったいに載らないジャンルですが一読の価値ある本もあるんです、ということでお薦めいたします。 蛇足。私はこの本を読み終えて以来医者じゃないけど肩の脱臼ぐらいを治せたほうがいいかもしれないと思うようになりました。

Olive Kitteridge推薦文  by sosoraraさん

2009年度ピューリッツァー賞受賞作なので、ご存知の方も多いと思います。いわゆる「短編で綴られた小説」。舞台はメイン州の海辺の田舎町クロスビー。とことん保守的な土地柄で、先祖代々この地で暮らし、この土地を強く愛している町民が多く、子供たちもまたそうした親の暮らしを継いでくれるだろうと思っていると、(日本の地方都市でも同じですが)この現代社会の風潮ではなかなかそうはいかない。よそ者は疎まれ、人々の食生活も昔ながらのもので、都会で流行る健康食などとんでもない。  そんななかで暮らす人々の人生模様とその内面が、簡潔ながら深みのある文章で綴られています。13の短編をつなぐ太い糸がタイトルともなっている女性、Olive Kitteridge。長年町の中学で数学教師を勤めてきた彼女は、普通の女性より頭ひとつ背が高いというその体型でまず人目を引き、ついで性格がまたかなり強烈。狷介で容易に人と馴染もうとせず、物言いは辛辣で直截、感情の起伏の激しい彼女は、生徒からも町の人たちからも恐れられています。対する薬剤師の夫Henryは、温厚で誰にでも愛想がよく、皆から愛される人柄、傍目からは完全に女房の尻に敷かれている様子。  こんな夫婦の人物造形がまず鮮やかに提示されるのが、最初の『Pharmacy』。他にも何篇か見られる手法ですが、今や職を退いた老年のHenryが教会へ行って帰るまでの短時間の回想によって、夫婦が中年だった頃のとあるエピソードが語られ、同時に現在の、人生の幾多のしこりや亀裂を共に乗り越えてきて今では喧嘩しつつも強い絆で結ばれている(夫婦どちらもが、相手のいない暮らしには耐えられないと心底思っている)老夫婦の様子が描かれます。エピソードの中心となるのが、当時のHenryの、妻とは正反対で優しく女らしい性格の、薬局で働く若い女性に対するほのかな思い。Henryの憶測では、どうやらOliveのほうも当時同僚教師と何かあった模様(この件はのちに『Security』で、Oliveの側から語り直されます)。そして、ここで提示されるちょっと辟易するような我の強い「謝ったことのない」女Oliveの人物像は、次の『Incoming Tide』では、鋭く賢い観察者として元生徒の内面を推し量り、繊細な思いやりでもって相手を包む姿に変わります。怖いキトリッジ先生は、また生徒から信頼され尊敬される優れた教師でもあったようなのです。… Read More »Olive Kitteridge推薦文  by sosoraraさん