貧困の中で支え合った日系アメリカ人家族の愛情を描く感動作 Kira-kira

Cynthia Kadohata
272ページ(ペーパーバック)
2004年初版
YA(ヤングアダルト)/小学校高学年から中学生

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2005年ニューベリー賞受賞作

1950年代、アイオワに住む日系アメリカ人の少女Katieは、「きらきら」という言葉を教えてくれた姉のLynneときらきら輝く幼年時代を過ごす。貧しくても愛情に満ちた生活を送っていたTakeshima一家だが、叔父の薦めで現金収入を求めて南部のジョージアに引っ越すことになる。



一家がが越して来た町は、日本人が少なく、Katieは初めて人種差別を実感するようになる。家は狭いアパートで、鶏肉工場で働く父母は忙しく、家族団らんを楽しむ時間は激減する。利発でフレンドリーなLynneには学校で友達ができず、日系人は日系人だけで支え合って生きる。弟のSamが産まれ、姉にも親友やボーイフレンドができたが、Lynneがリンパ腫にかかり、家族の生活は重く、苦しいものになる。そんな中でも、Katieは生活の中に「きらきら」を見つけようとする。

●ここが魅力!

姉が不治の病に侵されるという悲しい物語ですが、それだけではなく、素朴な日常の中にKatieが発見する可笑しいこと、楽しいことがたっぷり含まれています。現代の日本人が米国で人種差別を受ける機会は殆どないと思いますが、この本を読めば、第二次大戦後の日系人がどんな差別を受け、どんなに苦労したかをわずかでも感じることができます。
米国で同年代の日系アメリカ人に会うたび、私よりも古風な日本を感じて驚きます。それは、この本に登場するTakeshima一家のように日本の文化を大切な宝物のように扱ってきたからでしょう。
「きらきら」という日本語にこめられたKatieとLynneの思いは、現代の日本人のそれよりもずっと「きらきら」しています。読後にはきっとあなたにとっても「きらきら」という言葉が特別なものになっているでしょう。

●読みやすさ 中級レベルよりだが簡単

幼い少女Lynneが回想として語っていますので、難しい単語もなく、文章もシンプルで読みやすい本です。

ネイティブでは小学校高学年から高校生が対象ですが、一般的な児童書よりも読みやすいでしょう。内容は大人でも十分楽しめ、そして感動します。

文字が大きく、しかもページ数もあまり多くありません。

完璧な初心者では無理ですが、既に英語教育を受けた方で、洋書を読み慣れたいと思う方にはぴったりの本です。

●アダルト度 

子供の死を扱っていますが、それ以外に特に問題はありません。

3件のコメント

  1. 偶然図書館で見つけ、タイトルに興味を引かれて手に取りました。日本人が海外で暮らすと、日本にいるよりも日本人らしくなったりしますね。日系移民の方たちの方が、日本人が本来持つ美徳を保持していたり。現代では、日本企業の駐在員社会もそうかもしれません(この場合、負の特徴が濃くなってしまうこともあるかも)。私も「きらきら」を探して生きてみようと思います。

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  2. そうですね。
    日本の美徳って、押し付けるものではなく、心の中に静かに持ち続けるものだと思います。
    日本語を忘れても、お辞儀をしなくても、調和のために自分を殺さなくても、日本の美徳ってあると思うのです。
    「きらきら」の気持ちですよね。

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  3. 最後のところは涙をぼろぼろ流しながら読みました。
    一章が短いので、ちょっとした時間にどんどん読み進めることができました。苦戦した他のNewbery賞受賞作の女の子が主人公の小説よりずっと読みやすかったのはなぜでしょう?

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