米国の電子書籍の消費者動向調査

Book Industry Study Group(BISG)が、米国の電子書籍消費者の意識調査をしました。2011年8月22日のPublishers Weeklyオンラインの記事でその概要が読めます。

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Publishers Weekly の記事より抜粋)

は、全ての書籍フォーマットで、以前より購買を増やした消費者のパーセンテージ。

オレンジは、全ての書籍フォーマットで、以前より購買を減らした消費者のパーセンテージ

 

英語が読めない方のために、この消費者動向調査で分かったことをまとめてみました。

*電子書籍を読むデバイスとして、コンピューターから電子書籍リーダーなどのデバイスへの移行が続いている。

*多機能性デバイスの使用は、この5月初めて全体の10%に達した。

*電子書籍を購入しているユーザーは、紙媒体を減らしてゆく一方、電子書籍購入には以前よりお金を費やすようになっている。調査に参加した電子書籍購入者の67%が、5月の電子書籍購入にお金を費やしたと答えている。これは昨年9月の48%に比べて増加している。紙媒体の書籍購入を減らしたと答えたのは、50%強であり、昨年9月の結果(ハードカバーが45%、ペーパーバックが40%)よりやや増えている。

*(米国ではクリスマスプレゼントでデバイスを買うことが多いため)1月の電子書籍、紙媒体を含む全てのフォーマットでの書籍の購入は、35%増加している。だが、5月にはやや減少している。

*アマゾンは、現時点でも電子書籍で支配的な立場にある。電子書籍購入者の70%以上がこの5月にアマゾンから電子書籍を購入しており、1年前の60%より増加している。

*バーンズ&ノーブル(Nook)は27%で、アップル(iBooks)の10%未満(以外なのは、1月よりも減少していること)よりも強い立場にある。

*消費者の苦情は、最近になって電子書籍の価格が上昇していること(以前は新刊でも9.99ドルだったが、最近では15ドル程度のものが増えている)。

 

これらに関連した私の過去の記事もどうぞ。

 

2 thoughts on “米国の電子書籍の消費者動向調査

  1. ゆかりさん、
    日本に帰省中、Kindleで”The Girl with the Dragon Tatto”を読み始め、最近読み終わりました。キンドルで初めて読破できた本です!はじめはやはりなかなか進まなかったのですが(Lisbethが登場するまでは)、自分が何パーセント読み終わったかを見て励まされました。ページの字の大きさも調節できるし、1ページに大量に英語が入ってないのも、ラクに読めた理由でしょうか・・・・?(いっしょに持っていったNookは重くて結局外出する時には持ち歩きませんでした。)

  2. アリゾナさん、
    日本はいかがでしたか?
    Kindleは旅行には便利ですよね。特に、”The Girl with the Dragon Tattoo”は大きくて重いので、楽だったのではないかと思います。私も今、Ender’s gameの続編をkindleで読み直しています。というのは、マスマーケットの本の字が読めなくなってきたからです。Kindleだと文字を大きくできますからね。
    Nookも持ってゆかれたとは、すごい!
    日本で未だに「電子書籍論」的なものが流行っているのは、たぶんKindleあたりで本を読んだことのない人たち(電子書籍を日常的に読んでいない人たち)が、ああだこうだと語り合っているからですよね。傍から見ていると、もどかしいです。

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