友情とヒューマニティについて考えさせられる児童書 One and Only Ivan

著者:Katherine Applegate

ハードカバー 320ページ

出版社:Harper Collins

出版日:2012年1月

ジャンル:児童書/動物/友情

2013年 ニューベリー賞受賞作品

2013年 これを読まずして年は越せないで賞候補作(渡辺推薦)

Ivan(アイヴァン)はさびれたショッピングセンターで見世物として飼われているゴリラである。閉じ込められているガラスの檻のことを「domain(領地)」と呼び、故郷のジャングルのことも思い出さない。

Ivanは、毎日ゾウのStellaと野良犬のBobとおしゃべりをし、テレビを観て、絵を描く。描いた絵は、オーナーのMackが店で売る。それがIvanの人生である。

センターの掃除係が連れて来る幼い娘JuliaとIvanは、言葉が通じなくてもアーティスト同士だから分かり合えるものがある。IvanはJuliaの励ましで新しいアートに目覚める。


赤ちゃんゾウのRubyと一緒にやってきたのは変化だった。Rubyと語り合ううちにジャングルのゴリラだった頃を思い出しはじめたIvanは、いったい自分は何なんだろうと疑問を抱きはじめる。そして、Rubyのために強大で勇敢なシルバーバックゴリラになることを決意する。

ここが魅力!

シンプルだが、とても洗練された文章の児童書です。ヒューマニティについて考えさせられる内容で、米国でも大人の読者が多いようです。

私も読んで、じ〜んとしました。

動物の視点からの幸福や、友情について子どもと語り合うきっかけにもなりますし、どの年齢の方にもおすすめです。

読みやすさ <初級レベル>

文章は非常に簡単で、各章もとても短い。中学校の英語レベルで読める。

適正年齢 G

3歳程度から大人まで

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