著者:Mitchell
Zuckoff
ペーパーバック 432ページ
出版社:Harper
Perennial
出版日:2011年5月
ジャンル:ノンフィクション/歴史/ルポ/文化人類学/第二次世界大戦
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第二次世界大戦が終戦を迎えようとしていた1945年、ニューギニアのHollandiaに駐在していた軍人たちは手持ち無沙汰になっていた。退屈していた若い軍人たちは、パイロットが無人と思われていたジャングルの中に偶然発見した楽園のようなBaliem Valleyを上空から見物する遠足を計画する。しかし、婦人陸軍部隊に属する9人の女性を含むアメリカ陸軍のメンバー24人が乗った飛行機は墜落し、生き残った3人は人食い部族がいることで知られるジャングルのまっただなかに取り残される。
墜落で双子の片割れを失った中尉、美人の女性部隊員、負傷した軍曹の3人は、逆境にも負けず、サバイバルのために歩み始める。
3人が知らなかったのは、外部で前代未聞の救出作戦が繰り広げられ、その救出劇を全米が注目していたということである。
著者が作った下記のビデオには、当時の写真が使われているのでぜひどうぞ。
●ここが魅力!
アメリカ人とニューギニアの部族が初めて出会ったときの交流や、アクション映画のような救出作戦の詳細は、とてもノンフィクションとは思えない。ニューギニアの部族に対する表現が人種差別的に感じることもあるが、それも当時のアメリカ人の感覚をよく現しているといえるだろう。まるで冒険小説のように、ハラハラしながら読み切ってしまえるノンフィクションである。
著者はボストン・グローブ紙のベテラン調査報道記者で、ピューリッツアー賞の最終候補になったこともある。
Winship/PEN New
England 賞受賞作。
●読みやすさ<上級レベル>
文章はシンプル。たまによく分からない表現があるかもしれないが、それを飛ばしても、おおまかな展開は理解できるだろう。この類いの本が好きな人であれば、中級レベルでも読める。
●適正年齢 PG-13