著者:Nick Morgan
ペーパーバック230ページ
出版社:Harvard Business Review Press
出版日:2005年
キーワード:演説(スピーチ)
難易度★★★★(英語ネイティブの普通レベル)
適正年齢:PG 15(高校生以上)
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アメリカにも人前で話をするのが苦手な人はけっこういるが、日本人のスピーチの下手さにはかなわないのではないかと思う。学校の校長先生の話から結婚式での上司のスピーチまで、退屈で気を失いそうになったことが何度もある。政治家、外交官、企業トップのスピーチも稚拙で、聞いているこちらが恥ずかしくて耳を覆いたくなることもしばしばだ。
日本人のスピーチが稚拙なのにはいくつか理由があるが、最大の問題は「なぜスピーチをするのか?」、「スピーチによりどういった効果を狙うのか?」という目的意識が欠けていることではないだろうか。日本の「偉い人」は、講演とは「自分が言いたいこと」を多くの人の前で話すことだと勘違いしている。だからつまらない話になるのだ。
次の問題は、「伝え方を知らない」ということである。
突然完璧な演説が出来る人はいない。プレゼンテーションの上手さで知られた故スティーブ・ジョブズでさえ、準備に時間をかけ、納得できるまで練習したのである。
では、どうすれば素晴らしいスピーチをすることができるのか?
それをコンパクトに教えるのが本書『Give Your Speech, Change the World』である。
ハーバード・マネージメント・コミュニケーション・レター(Harvard Management Communication Letter)の元編集者の著者Morganは、スピーチのコーチングの会社を設立し、多くの著名人をコーチしてきた。彼らのスピーチの向上を目の当たりにすると、Morganのコーチ力を実感せざるを得ない。
著者はまた相当な読書家であり、児童書から科学書、哲学書まで驚くほどの本を読んでいる。量だけでなく、読み方も深く、2000万人も登録者がいるGoodread.comのトップ1%のレビューアーだというのが納得できる。彼の読書は、感動させるスピーチを与える技術にも反映されている。
難しい単語や表現があるので難易度を上級レベル(★★★★)にしたが、ページ数が少なく、コンパクトにまとめられているので、ビジネスマンにはかえって読みやすく、中級レベル程度に感じるだろう。