オバマ元大統領の2021年推薦書

読書家で、しかもノンフィクションからYAまで多様なジャンルを読みこなすバラク・オバマ元大統領の選書リストを楽しみにしている人が多い。2021年の最初の選書リストが発表されたので、ご紹介しよう。


本ブログの 2021年「これを読まずして年は越せないで賞」と重なっている本や、私が読んであまり好きではなかったものもある。簡単なコメントつきでご紹介(続いて発表されたら追記する予定)。

Matrix by Lauren Groff
オバマ元大統領はこの作者のFates and Furies も以前選んでいたので、たぶんこの作者の文章が好きなのだと思う。Floridaもそうだったが、新しい本を書くたびにまったく異なるタイプのものだということに驚く。この作品は12世紀の修道院が舞台で、まったく予想を裏切られる本だった。ここにレビューを書いたつもりでいたのに、探したらなかったというよくあるパターン。

How the Word Is Passed by Clint Smith

The Final Revival of Opal & Nev by Dawnie Walton
これ読まのロングリストに含めた作品。

The Lincoln Highway by Amor Towles
Amor Towlesは私が大好きな作家で、この本は予約もして楽しみにしていた。これまでとは異なり、アメリカーナなテーマなのだけれどうまくこなされていないと感じた。登場する女性の扱い方にも問題を感じたので、本ブログでもレビューしていないし、「これ読ま」にも含めていない。

Invisible Child: Poverty, Survival & Hope in an American City by Andrea Elliott

Harlem Shuffle by Colson Whitehead
Whiteheadの作品は必ず読むようにしているのだけれど、今年はまだこの本のための時間を取れていない状態。

Cloud Cuckoo Land by Anthony Doerr
Doerrも「必ず読む」リストに入っている作家で、ハードカバーとオーディオブックの両方を購入して読んだ。
とても不思議な雰囲気の作品で、年末までにレビューしたいと思っている。

These Precious Days by Ann Patchett
Patchettの作品のほとんどを読んでいる私なので、時間ができたら読む予定。

Crying in H Mart by Michelle Zauner
「これ読ま」のメンションに入れているが、最終リストには入れていないし、レビューもまだしていない。なぜかというと、母が今年他界した私にとって距離を置いて語ることができないから。少し時間をいただきたい。

Aftershocks by Nadia Owusu

Crossroads by Jonathan Franzen
長すぎるし、難しい単語だらけなので日本の読者には年末までに読めないだろうと思ったので、「これ読ま」のショートリストには入れていない。けれども、私にとっては今年読んだなかで最も面白かった文芸小説。

The Love Songs of W.E.B. Du Bois by Honorée Fanonne Jeffers
2021年の私の積ん読

Beautiful Country by Qian Julie Wang

At Night All Blood is Black by David Diop

Land of Big Numbers by Te-Ping Chen

Empire of Pain by Patrick Radden Keefe
「重要なテーマというだけでなく、本当に面白いから」と夫に薦めたら「本当に面白い!」と言っていたノンフィクション。「これ読ま」の最終候補の1冊。

Project Hail Mary by Andy Weir
ふだんはSFを読まない私の夫でも「面白い!」と読めるのがAndy Weir。この本も「これ読ま」の最終候補。

When We Cease to Understand the World by Benjamín Labatut

Under a White Sky: The Nature of the Future by Elizabeth Kolbert

Things We Lost to the Water by Eric Nguyen

Leave the World Behind by Rumaan Alam
「これ読ま」のロングリストに入っている本で、大衆の評価はあまり高くないが、私の身近な人の中では「面白かった!」という意見が多い。ショートリストにするときのイベントでも話題にしたが、年末までにレビューを書きたいと思っている。短編小説が好きな人にお薦め。

Klara and the Sun by Kazuo Ishiguro
「これ読ま」ではメンション

The Sweetness of Water by Nathan Harris
2021年積ん読大賞(「今はちょっと読みたくないので、次に読もう」と後回しにした数が数え切れないという意味で)

Intimacies by Katie Kitamura
これも何度も「読まねば」と思って後回しにしていた作品。日系アメリカ人作家Kitamuraは、大衆ウケはしないものの、文芸の通からは才能を高く評価されている。

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