ジェイン・エアが鋼のように強いシリアルキラーのヒロインだったとしたら…?『ジェイン・スティール』

著者:Lyndsay Faye (ほかに、The Gods of Gotham
ハードカバー: 432ページ
出版社: G.P. Putnam’s Sons
ISBN-10: 0399169490
発売日: 2016/3/22
適正年齢:PG15(高校生以上。露骨ではないが性的な話題あり)
難易度:上級(ネイティブの通常レベル)
ジャンル:ミステリ/スリラー、歴史小説、ゴシック・ロマンス
キーワード:ジェイン・エア、ヴィクトリア朝、シリアルキラー(連続殺人犯)
文学賞:2017年エドガー賞候補

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アメリカ南部ゴシックロマンが魅力のミステリ The Gates of Evangeline

著者:Hester Young
ハードカバー: 416ページ
出版社: G.P. Putnam’s Sons (2015/9/1)
ISBN-10: 0399174001
発売日: 2015/9/1
適正年齢:PG 15(性的なシーンはあれど、表現はマイルド。高校生以上)
難易度:上級レベル(文章としてはシンプル)
ジャンル:ミステリ/ゴシック・ロマンス
キーワード:アメリカ南部ルイジアナ州、南部の上流家族、家族の秘密、ニューオリンズ、マルディグラ、霊能力、誘拐、殺人、ロマンス
賞:Publishers Weekly Best Book of 2015の1冊

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Water for Elephantsの著者の新作はゴシック・ロマンス本 At the Water’s Edge

著者:Sara Gruen
ハードカバー: 368ページ
出版社: Spiegel & Grau
ISBN-10: 0385523238
発売日: 2015/3/31
適正年齢:PG15+(性的シーンあり)
難易度:中〜上級レベル(難しい単語や表現に遭遇するかもしれないが、一人称で読みやすい)
ジャンル:ゴシック・ロマンス/Chick Lit(女性小説)/スリラー
キーワード:第二次世界大戦、スコットランド、ネス湖、ネス湖の怪獣、幽霊、ロマンス

 

Madeline(通称Maddie)は、アメリカ フィラデルフィアの上流階級の家庭で育つが、身勝手でスキャンダラスな母と無関心な父親との間で、愛も友情も知らず孤独に育つ。そんなMaddieに初めて友情を与えてくれたのは、ある夏メイン州にある父の別荘に一人で抜けだしたときに知り合った3人の若者たちだった。彼らは、Maddieと同様にフィラデルフィアの上流階級の子供たちで、その中のひとりEllisからプロポーズされたMaddieは駆け落ち結婚する。

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イギリスの読者が2014年のBook Of The Yearに選んだ小説 The Miniaturist

著者:Jessie Burton
ハードカバー: 400ページ
出版社: Picador (2014/7/3)
ISBN-10: 1447250893
発売日: 2014/7/3
適正年齡:PG15(高校生以上、性シーンはあるが僅か)
難易度:上級(ネイティブの普通レベル)
ジャンル:歴史小説(17世紀オランダ)/文芸小説/スリラー
キーワード:キャビネット式ドールハウス、宗教抑圧、超常現象、フェミニズム、成長物語、ゴシック・ロマンス
賞:読者が選ぶ、Specsavers Book Of The Year(英国のNational Book Awards)


1686年、18歳のPetronella Oortman(Nella)は、アムステルダムの裕福な商人Johannes Brandtに嫁ぐ。母が取り決めた結婚相手のJohannesはNellより20歳ほど年上で、新婦を無視して留守ばかりしている。そのうえ、Johannesの独身の妹Marinにも冷たくあしらわれ、Nellaは孤独になる。

妻を無視している罪悪感にかられたのか、ある日JohannesはNellaにキャビネット式のドールハウスをプレゼントする。それはBrandt家とそっくりそのままに作られたミニチュアの家で、Johannesは内部の装飾をNellaが自分で手配するように言う。

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ダークな学園ものゴシックミステリ『Liv, Forever』

著者:Amy Talkington

ハードカバー: 288ページ

出版社: Soho Teen

ISBN-10: 1616953225

発売日: 2014/3/11

適正年齢:PG12(中学生以上)

難易度:中級レベル

ジャンル:YA/ミステリ/ゴーストストーリー

キーワード:学園もの、ラブストーリー、オカルト、陰謀、ゴシックミステリ、泣ける本

Wickham Hallはアメリカ東海岸にある由緒ある寄宿生私立学校で、卒業生は有名大学に進学し、政治や経済界の要職に就いている。アメリカのトップ1%に属するような裕福な家庭の子どもしか入学できない名門校だが、他の名門校のように奨学生も少数受け入れている。

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南仏プロヴァンスに旅をしたくなるゴシックロマンス The Lantern

Deborah Lawrenson
ハードカバー: 400ページ
出版社: Harper
2011/8/9発売予定
ゴシックロマン/ミステリー/幽霊

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英仏通訳の若い女性”イブ(Eve)”は旅先で偶然出会った年上の英国人の男性ドム(Dom)と恋に落ちる。申し分のない幸せにひたっていたイブだが、ドムの強い希望で南仏プロバンス地方のLes Genévriersというヴィラを購入してから、幸福に暗い影が刺さしはじめる。

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私の大好きな作家ケイト・モートンの最新作 Distant Hours

Kate Morton
ハードカバー: 576ページ
出版社: Atria
 (2010/11/9)
文芸小説/歴史/ゴシックミステリー

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  1941年に投函された手紙が1992年にようやく宛先に届く。
ロンドンの小さな出版社で編集をしているEdith(イーディス)は、手紙を受け取った母Meredith(メレディス)の不可解な反応に好奇心を抱く。手紙は、第二次大戦中に母が疎開していたMilderhurst Castle(ミルダーハースト城)に住むJuniper(ジュニパー)という女性からのものだった。「Too late(遅すぎる)」とつぶやいて涙を流した母は、イーディスが訊ねても何も語らない。

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この夏刊行のDraculaもの2作 Dracula, my Love と Dracula In Love

Twilightの成功のせいなのか、この夏は売れっ子作家によるDracula
のスピンオフが2作も刊行されました。題名が酷似しているだけでなく、Minaの視点から描いたロマンスという点でも同じ。偶然とはいえ、作家の方々は嫌だったでしょうね。

ARCをいただくチャンスがありましたので、原作と照らし合わせて2作を読み比べることにしました。

Dracula

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Silent in the Graveのロマンスに決着がつく第3巻-Silence on the Moore

Deanna Raybourn
2009年3月
歴史ミステリー/ロマンス(でもハーレークイン式のロマンスではありません)

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BrisbaneはヨークシャーGrimsgraveにある旧家の館を買い取り、改装を助けるというJuliaの姉Portiaの申し出を受け入れるがJuliaは連れてくるなと強調する。その後、Portiaの訪問すら断るBrisbaneの手紙が届き、彼の精神状態を案じたJuliaたちはヨークシャーに向かう。

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Silent in the Graveの続編- Silent in the Sanctuary

Deanna Raybourn
2008年1月
歴史ミステリー/ゴシックロマンス
(ハーレクイン的ロマンスではありません)

暗いミステリーにユーモアが加わった第2巻

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「Silent in the Grave」で健康をそこねたJuliaはイタリアの兄二人のもとで養生をしていたが、マーチ家の主である父からクリスマスに英国に呼び戻される。Juliaの父の屋敷は昔の修道院で修道僧の幽霊が出るという噂がある。家族だけのはずのパーティなのに、着いてみると年老いた叔母、貧乏な従妹とその婚約者など多くの人が招かれて滞在していた。そのうえ、探偵のNicholas Brisbaneが婚約者同伴で招かれていたことにJuliaは衝撃を受ける。プライドの高いJuliaは嫉妬心を決して見せないように振舞う。

宝石の盗難、幽霊の出没、加えて殺人が起こり、陰で何かを企む父はJuliaとBrisbaneに真相究明を依頼する。BrisbaneはしぶしぶJuliaとチームを組むが、情報をすべてJuliaには明け渡さない。前作では周囲の者から気の弱い無垢な女性として扱われBrisbaneに一方的に振り回されていたJuliaだが、本作では自信がある(しかも頑固でプライドの高い)自立した女性として行動し始める。ジプシーの血のせいかすぐにカッときて機嫌が悪くなるBrisbaneに対し、どんな場面でも上流階級の女性らしい上品でニュアンスに満ちた、(従ってその場の緊急性にそぐわない)落ち着き払った返答をするJuliaがミステリーにユーモアを加えている。アマチュアのJuliaがかかわるべきものではないというマッチョな態度を変えないBrisbaneに泡を食わせ、貴族女性としてのルールをどんどん破るJuliaは、第1巻よりもずっと魅力的である。

●ここが魅力!
謎解きだけでなく、英国ビクトリア時代の貴族の生活を楽しめます。
登場人物が脇役もカラフルに描かれていて、それもこの作者の魅力です。ことに、ジプシーとスコットランド貴族の間に生まれた私立探偵Nicholas Brisbaneの不機嫌なヒーローぶりと未亡人になってから生き生きとしはじめたJuliaとのやりとりがゴシックの雰囲気たっぷりのミステリーにユーモアある良い味を加えています。
今回は少々ロマンスの雰囲気が高まります(でもロマンスブックではありませんからご了承を)。

●読みやすさ ★★★☆☆
★★と★★★の中間です。現代に書かれたものでミステリーなのでさほど難しくはありませんが、特に会話の部分などが当時の雰囲気を保つために読みにくくなっています。当時流行った言い回しと単語が出てきますので、ピンと来ないかもしれませんが、学校でクラシックから入った方にはかえってわかりやすいかもしれません。いったん読み始めると、どんどん引き込まれて読みにくさは減ることでしょう。

●アダルト度 ★★☆☆☆
表紙のせいでロマンス本を期待する方は失望すると思いますのでご注意を。あくまでミステリーです。キス程度。

●この本を楽しんだ方にはこんな本も……
Silent in the Graveを参照してください。