動物ものの児童書にありがちなキュートさを避けた、心に残る児童書 PAX

著者:Sara Pennypacker(文)/Jon Klassen(イラスト)
ハードカバー: 288ページ
出版社: Balzer + Bray
ISBN-10: 0062377019
発売日: 2016/2/2
対象年齢:PG9 (小学校高学年から中学生)
難易度:中級レベル
ジャンル:児童書(9-12)
キーワード:動物と子ども、キツネ、Red fox、戦争、成長物語

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ほかにないオリジナルなハイファンタジー『The Cloud Roads (The Books of the Raksura)』

著者:Martha Wells

ペーパーバック: 278ページ

出版社: Nightshade Book

ISBN-10: 1597802166

発売日: 2011/2/22

適正年齢:PG15(性的な話題は多いが、その詳細な描写はない)

難易度:上級レベル(ファンタジーを読み慣れている必要あり)

ジャンル:ファンタジー(High Fantasy)

キーワード:High Fantasy, Secondary world, Raksura,冒険、ロマンス、ドラゴン

 

Moonが住んでいる"The Tree World"では、空、陸、水中の3つの場所それぞれに多様な生物が生息している。

幼いときに母と兄弟を失った孤児のMoonは、自分の素性を知らない。ふだんの彼は陸の種族とそっくりだが、竜のような身体に変身できる。狩猟をするときにはその姿のほうが楽なのだが、陸に住む種族に混じって暮らしているMoonは飛べることを隠している。同じように空を飛ぶ姿に変わることができるのは残酷な無差別殺戮で知られるFell族だけであり、シェイプシフターだと知られたら村人から殺されるかもしれないからだ。

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猫好きなら絶対に楽しめる詩集『I Could Pee on This』

著者:Francesco Marciuliano

ハードカバー: 112ページ

出版社: Chronicle Books

ISBN-10: 1452110581

発売日: 2012/8/15

適正年齢:PG10(小さい子どもすぎると分からないシチュエーションがあるから)

難易度:初心者から読めるが、ニュアンスが掴めない場合もあるだろう。

ジャンル:詩、ユーモア

キーワード:猫、犬、動物と飼い主の間の愛情

 

猫に関する新刊ノンフィクションを購入するつもりで、偶然みつけたこちらの虜になってしまった。2012年の発売なので既にご存知の方はいるだろうが、私のように見過ごしていた人もいると思うのでご紹介する。

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言葉を1000語以上知っている天才ボーダーコリーの実話『Chaser』

著者:
John W Pilley, Hilary Hinzmann(ゴーストライター)

ハードカバー: 256ページ(キンドルあり)

出版社: Houghton Mifflin Harcourt

ISBN-10: 0544102576

発売日: 2013/10/29

適正年齢:PG12(中学生以上)

難易度:中級レベル(高校英語をマスターしたレベル)、難しい単語も出て来るが、文章はシンプル

ジャンル:回想記

キーワード:犬(ボーダーコリー)、驚異的な事象、動物心理、動物トレーニング


 

ナンタケット島にある別荘にゆくたび、私は家からビーチまで5マイル(約8.4km)のジョギングを楽しむ。道中で多くの犬と飼い主に会い、立ち止まって彼らに挨拶することもある。

去年の秋、ボーダーコリー2匹を散歩させている中年女性と出会い、犬に挨拶をしながら話を聞いたところ、ボーダーコリー専用レスキューから引き取ってきたばかりだという。たしかに落ち着きがない感じで、1匹は挨拶するが、もう1匹は知らん顔をしている。「ほんとうは1匹でも大変なのだけれど2匹引き取ることにしたのは、前の飼い主から虐待されていた彼らが心を癒すためにお互いを必要としていたから」だという。

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少々お下品だけれども最高に笑える愛犬コミック『My Dog: The Paradox』

著者:The Oatmeal, Matthew Inman

ハードカバー: 32ページ

出版社: Andrews McMeel Publishing

ISBN-10: 1449437524

発売日: 2013/5/7

難易度:初級レベル(中学英語をマスターしたレベル)

適正年齢:PG12(中学生以上)

ジャンル:コミック/ユーモア

キーワード:愛犬、笑える本


 

動物と飼い主の愛情を語る本は数あれど、これほどストレートに笑える本は少ないのではないだろうか。

「これでもか!」というほど排泄物のジョークが続くので、上品な方は避けたほうがいいかもしれないが、それ以外の人は笑えると思う。私がこの本を最初に読んだのは5月末のBEAでのことだったが、それ以来何度読んでも笑ってしまう。

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友情とヒューマニティについて考えさせられる児童書 One and Only Ivan

著者:Katherine Applegate

ハードカバー 320ページ

出版社:Harper Collins

出版日:2012年1月

ジャンル:児童書/動物/友情

2013年 ニューベリー賞受賞作品

2013年 これを読まずして年は越せないで賞候補作(渡辺推薦)

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アメリカの犬好きに情熱的に愛されている小説…だけれど A Dog’s Purpose

W. Bruce Cameron

ペーパーバック: 333ページ

出版社: Forge

ISBN-10: 0765330342

ISBN-13: 978-0765330345

発売日:2010年7月

小説/犬

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毎年動物好きによる動物好きのためのエッセイや小説が刊行され、ツボを押さえたものは、同じような内容であっても、必ず売れます。

最近であれば、Garth Steinの「The Art of Racing in the Rainエンゾ レーサーになりたかった犬とある家族の物語 として邦訳もされている)」とか全世界でベストセラーになった図書館猫の「Dewey 」とかがよい例です。

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猫とネズミとディケンズが活躍する児童書歴史小説 The Cheshire Cheese Cat

Carmen Agra Deedy
ハードカバー: 228ページ
出版社: Peachtree Pub Ltd (J)
ISBN-10: 1561455954
ISBN-13: 978-1561455959
発売日: 2011/10/1
児童書(小学校高学年から中学生)/動物が主人公の冒険もの/歴史小説
2012年Battle of the Kids’ Books候補作

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Oldc_ec4a2bu_1ロンドンに実在しているパブ「Ye Olde Cheshire Cheese」は、19世紀には文豪が集まる酒場として有名だった。

このパブは素晴らしいチェシャーチーズも作るので、それに惹かれたネズミが繁殖している。野良猫のSkilleyは、仇敵からこのパブのことを耳にし、mouser(ネズミを捕るために飼われてる猫)として乗り込む。しかし、Skilleyには、誰にも知られたくない秘密を抱えていた。

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心暖まる獣医物語のクラシック—「All Creatures Great and Small 」

二十数年前、ロンドン郊外でホームスティすることになった。ホストは30代のキュートなカップルだった。妻のジャネットは60年代に有名だったポップ歌手のLuluに似ていることが自慢のフレンドリーな女性で、強いコックニー訛りがある夫のジョンからはシャイな優しさが感じられた。3人の子供と2匹の猫は初対面のときから私になつき、一人にさせてくれないほどだった。

ジャネットとジョンの家の中には独立したアパートメントがあり、そこにはジャネットの母親ルースが住んでいた。 中流階級出身らしく上品なルースの髪はまだ60代だというのに真っ白で、笑顔になっても眉間の深い縦じわは消えなかった。ふだん若い夫婦の生活に干渉しないルースと会話を交わすようになったきっかけは、皮肉なことにジャネットの家出だった。そのころには私もジャネットに多くの恋人がいることは知っていたが、まさかそのうちの一人と駆け落ちするとは予想もしていなかった。動揺し混乱する家族の中で、ただひとり黙々と日常作業をこなし続けたのがルースだった。夫の死後ひとりで花屋を経営しつつジャネットを育てたルースは、20年も前から娘の非行には慣れていたのだ。彼女の眉間の縦じわと真っ白な髪の理由が、このときなんとなくわかったような気がした。

家族の危機をきっかけに、ルースは頻繁に私をアパートメントに招待してくれるようになった。手作りのグースベリーパイやルーバーブパイと一緒に、ルースはRoyal Albert Old Country Roses のティーセットでもてなしてくれた。ルースのティーは、ジャネットがマグに直接ティーバッグを入れるものにくらべて格別美味しく感じたものである。

私が自分の家族を持って買いそろえたのは、Royal Albert Old Country Rosesのティーセットだ。あのティータイムで洗脳されてしまったのだ。それ以外にも私がルースに洗脳された英国の産物がJames Herriotである。

ルースが私に打ち明けたのは「作家になる」という夢だった。James Herriotの本を私に手渡し「彼のような本を書きたい」と恥ずかしそうに告白してくれた。死んでしまった彼女の「賢く、品位があり、そして忠実」なボクサー犬を主人公にした回想録的小説を書くつもりで書き留めている手帳も見せてくれた。

James Herriot ( 本名James Wight。1995年死去)はヨークシャーに住む獣医で、当時英国人で彼の書いた回想録と小説のハイブリッドのシリーズを知らない者はいないようだった。けれども、そのころあまり英文の本を読まなかった私は、ルースの紹介がなければAll Creature Great and Smallには巡り合わなかったかもしれない。

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James Herriotの物語に出てくるのは、仕事の後にパブでビールを飲む程度の娯楽しかないヨークシャーの農村に住む人々と、彼らが育てる動物たちである。Jamesが獣医になったのは1940年代でもちろんテレビなんかない。聖書以外の本を読まず、戦争を別としてヨークシャーの片隅の小さな世界から一歩も足を踏み出さずに一生を終えてしまう人々のほうが多い場所に、Jamesは若いよそ者の獣医として住みつく。
よそ者に懐疑的なヨークシャー人やつっけんどんな農民を相手にする毎日は心身ともに疲れるものだっただろうが、Herriotはその体験をユーモアと愛情たっぷりに描いている。彼の職場のボスであるジークフリートはワガママで癖があるが愛さずにはいられない人物だし、彼の弟のトリスタンも人生の落伍者だが笑いを誘う。人物だけでなく、動物にも役者が揃っている。なんせヨークシャーの農村だから治療する相手に可愛いペットはほとんどいない。当然牛や羊のほうが多い。夜中に牛や羊の出産で起こされ、凍えるヨークシャーの牛小屋でシャツ一枚になって牛の胎児を引っ張りだす作業は読んでいるだけで骨まで凍える。けれどもたまには甘やかされたお金持ちのペットから豪華なプレゼントが届くこともある。フィッシュ・アンド・チップスしか食べないので太り過ぎの犬の逸話とか、人前でもつい笑い転げたり、ほろりと涙ぐむ逸話がいっぱい詰まっている。

とくに記憶に焼き付いているのは”The Card Over the Bed” という逸話だ。
動物好きの無一文の老女のベッドの頭上には手書きで「God is Near」というカードボードの標識が掲げられていた。額縁に入ったちゃんとしたものではない。ただのカードボードである。信心深い彼女が案じていたのは彼女が愛する犬たちと死後に再会できないということである。なぜかというと、教会や聖職者から「動物には魂がない」と彼女は聞かされてきたからだ。老犬が息をひきとった後、老女はJamesに彼女の犬や猫たちが彼女と一緒に天国に行くと思うかどうか、正直な意見を求める。
そのときにJamesは迷わずこう答える。

"If having a soul means being able to feel love and loyalty and gratitude, then animals are better off than a lot of humans. You’ve nothing to worry about there.(愛や忠誠心、感謝を感じることができるのが「魂がある」ということならば、動物には多くの人間よりも魂があります。心配することはありませんよ)"

そしてその翌週に老女は天国に旅立つ。

ルースのおかげでHerriotの大ファンになった私はシリーズを全部読み尽くし、夫をファンにし、その後娘もファンにした。そこで、今日はもっと多くの人に広めようと企んでいる。

古い本だからこそ新しいHerriotの本は、心が寒くなっている方には特におすすめしたい。

●読みやすさ ★★★☆☆

ヨークシャーの田舎の人々の会話は、慣れるまで読みづらいと思います。でもそれは作者のHerriotも感じたことです。All Creature Great and Smallの最初のエピソードにその様子が描かれています。でも、(たとえばAyeがYesの意味だとか)慣れるとだんだんわかってきます。
それ以外は、オールドファッションで簡潔な英語で、難解ではありません。最初読みにくく感じるのがノーマルだと思ってください。★★くらいに感じても、慣れればだんだん簡単に感じてきます。

●アダルト度 ☆☆☆☆☆

私は娘が幼稚園のときから笑える話を選んでベッドタイムに読んでいました。幼稚園からおすすめできる内容の本です。