Category: 洋書の面白い話題 interesting topics

2020にアメリカで話題になった日本の文学作品リスト

日米に限らず、すべての人の平等を目標とする「ポリティカル・コレクトネス」を敵視する人は少なくない。自分が住んでいる社会でマジョリティの立場にいる人は、マジョリティとして看過されてきた言動が制限されることに不快感や恐れを感じるのだろう。「自分には無関係のことだ」と思っている人もいるだろう。しかし、ポリティカル・コレクトネスは、それらの人々が想像していない場所で、それらの人々の文化や生活を豊かにしているのだ。

勘違い? 読解力不足? ズレすぎていて大爆笑の「一つ星読者レビュー」クイズ

AmazonやGoodreadsの読者評価を読んでいると、「はあ〜?」と首を傾げたくなる低評価のレビューに出会うことがある。 「もしかして、私が内容を理解していないのではないか?」という疑いも抱かず、怒りをこめて、力いっぱい酷評しているのだ。そういうレビューに出会うと、「ほかにどんな読み違いをしているのだろう?」と興味がわき、その読者のレビューを次々と読み、つい時間の無駄遣いをしてしまう。作者には迷惑な話だが、そういったレビューは、本人がマジなだけに、腹を抱えるほどおかしい。 私のような人は少なくないようで、School Library Journal(全米学校図書館雑誌)で「One Star Review Guess Who?」というシリーズをみつけた。 GoodreadsやAmazonの一つ星読者レビューから、どの本のことを語っているのか当てるクイズだ。

「助けて」となかなか言えない人に読んでほしいアマンダ・パーマーの自伝 The Art of Asking

著者:Amanda Palmer(アマンダ・パーマー) ペーパーバック: 352ページ 出版社: Grand Central Publishing; Reprint版 ISBN-10: 1455581097 発売日:2015年10月20日 適正年齢:PG15(性やドラッグについての話題あり) 難易度:上級レベル(英語のネイティブでないとわかりにくいスラングがある) ジャンル:回想記/自己啓発…

GoodreadsのChoice Awardsが信頼できない理由

今年も、GoodreadsのChoice Awardsが発表された。

ブログから著者と繋がり、ついに翻訳までしてしまったというファンタジー 『毒見師イレーナ』

私がPoison Studyというファンタジーに出会ったのは、2008年のことでした。 当時高校生だった娘と彼女の友人たちから「読書コンシエルジュ」扱いされていた私は、「テストが終わったら胸がドキドキするようなファンタジーが読みたいから探しておいて」とオーダーを受け取っていたのでした。 そこでみつけたのがPoison Studyです。 19歳の死刑囚の少女が、死刑執行日に「一生やめることができない毒見役になるか、それとも死刑を選ぶか?」という究極の選択を迫られるという話です。 チェックするつもりで読み始め、すっかりハマり込んでしまった私は、娘たちにも「絶対面白いよ!」と薦め、こうしてみんなでファンになってしまったのです。 その後、ブログで紹介し、著者とEメールを交わし、数年前には著者とも会い、「日本の読者にもいつか紹介したい」と語り合ってきたのでした。 その著者の願いが叶い、ハーパーコリンズ日本上陸を記念するハーパーBooks最初の3冊にPoison Studyの邦訳版が選ばれました。 タイトルは、『毒見師イレーナ』です(下のイラストをクリックしたらAmazonに飛びます)。