現代アメリカの政治問題を背景にした、切なくて心暖まる恋の物語 Sun is Also a Star

著者:Nicola Yoon
ハードカバー: 384ページ
出版社: Delacorte Press
ISBN-10: 0553496689
発売日: 2016/11/1
適正年齢:PG12(やや性的な場面あり)
難易度:中級+ (散文詩のような文体で、とてもシンプル。よみやすく、わかりやすい。)
ジャンル:YA(ヤングアダルト、リアリスティック)/青春小説/ラブストーリー
キーワード:黒人、韓国系アメリカ人、移民問題、人種問題、家族関係


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アカデミー主演女優賞作品の原作を書いた著者の最新作テーマはハンチントン病 Inside the O’Briens

著者:Lisa Genova
ハードカバー: 352ページ
出版社: GALLERY Books
ISBN-10: 147671777X
発売日: 2015/4/7
適正年齢:PG15(特に問題な表現はないが、深刻な話題なので高校生以上)
難易度:中級+(とても読みやすい文章。医学や生物学の用語は出てくるけれど、素人向けなので難しくない)
ジャンル:文芸小説(大衆小説)/医学小説(ジャンル小説として)
キーワード:Huntington Disease(ハンチントン病)、難病、遺伝病、遺伝子診断、遺伝カウンセリング、ボストン・チャールズタウン、ボストン警察、アイルランド系移民、家族愛

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するする読んでウォール街とシリコンバレーの金の仕組みを学べる超娯楽的な金融小説 The Underwriting

著者:Michelle Miller
ハードカバー: 384ページ
出版社: G.P. Putnam’s Sons (2015/5/26)
ISBN-10: 0399174850
発売日: 2015/5/26
適正年齢:PG15+(高校生以上、性的シーンあり)
難易度:中級+(学校では教えない砕けた表現やビジネス専門用語はあるが、シンプルで読みやすい)
ジャンル:娯楽小説、金融スリラー
キーワード:ウォール街、シリコンバレー、起業、IPO(株式公開)、ソーシャルメディア

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「普通の家族」を不思議に興味深くする作家Anne Tylerの最新作 A Spool of Blue Thread

著者:Anne Tyler
ハードカバー: 368ページ
出版社: Knopf
ISBN-10: 1101874279
発売日: 2015/2/10
適正年齢:PG12(性的な話題やシーンはあるけれど、露骨な描写はない)
難易度:上級レベル(文章のニュアンスを楽しむためには文芸小説を読み慣れている必要がある)
ジャンル:文芸小説/現代小説
キーワード:アン・タイラー、夫婦、親子、兄弟の関係、メリーランド州ボルティモア、アメリカの家族

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「メタフォーと不気味さを見事に編み込んだ」という前評判の「人肉食い」を扱ったYA小説 Bones & All

著者:Camille Deangelis
ハードカバー: 304ページ
出版社: St Martins
ISBN-10: 1250046505
発売日: 2015/3/10
適正年齢:PG12(中学生以上)
難易度:中級レベル〜(一人称の語り。文章そのものは非常にシンプル)
ジャンル:YA(ヤングアダルト)フィクション/現代小説/ホラー
キーワード:人肉食い、家族愛、友情、愛、ラブストーリー

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アメリカの離婚手続き(の大変さ)がわかる小説『The Divorce Papers』

著者:Susan Rieger

ハードカバー: 480ページ

出版社: Crown

ISBN-10: 0804137447

発売日: 2014/3/18

適正年齢:PG15(高校生以上)

難易度:上級レベル(オフィスのメモやEメール、手紙は読みやすいが、専門的な書類は読みにくい)

ジャンル:現代小説、チックリット

キーワード:離婚、弁護士、家族ドラマ

 

日本では、「入院中に離婚されていた」とか、離婚後に父親が養育費をまったく払わないことや、父親のほうの家族が子どもを母親から奪って合わせないことがしょっちゅうある。日本に住んでいたころ、私の身近にも(たいていは母親のほうが)泣いて諦めたというケースがたくさんあった。

アメリカではその反対で、法が権利を守ってくれるのはいいが、双方が権利を主張するので離婚には必ずといっていいほど弁護士が必要になり、金のかかる戦いが長引き、すでに愛がさめたカップルが激しく憎しみ合うことになる。

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書物と言葉の大切さが失われつつある現代を風刺したディストピア問題作『Word Exchange』

著者:Alena Graedon

ハードカバー: 384ページ

出版社: Doubleday

ISBN-10: 0385537654

発売日: 2014/4/8

適正年齢:PG12(中学生以上)

難易度:語彙のみだと超上級レベルだが、文章はネイティブの普通レベル

ジャンル:スペキュラティブ・フィクション/現代小説/風刺小説

キーワード:ディストピア、世紀末、疫病、文明の危機、ロマンス

 

Memeというハイテクのデバイスが普及した近未来社会では、人びとはコミュニケーションだけでなく日々のスケジュールや記憶のすべてをMemeに頼るようになっている。

常に他人とつながってリアルタイムで無意味な会話を交わし合う現代人は本を読まなくなり、複雑な単語も使わない。使わないと忘れるので、単語の意味が思いつかない場合にはMemeを使って意味を調べる。そのときに利用するのがSynchronicという企業が提供しているWord Exchangeである。チェックして意味がわかったらそれで満足するので、結局人びとは学ばない。デバイスに依存している人びとは、頭を使わなくなっているのである。

紙媒体の書籍は絶滅の危機に瀕しており、アナクロの辞典として最後の砦になっているのが『North American Dictionary of the English Language (NADEL)』だった。

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マイケル・クライトンの後継者と呼ばれるテクノスリラー作家Suarezの新作『Influx』

著者:Daniel Suarez

ハードカバー: 416ページ

出版社: Dutton

ISBN-10: 0525953183

発売日: 2014/2/20(予定)

適正年齢:PG13+(中学生以上、だがバイオレンスシーンあり)

難易度:中級レベル(高校英語をマスターしたレベル。分からない単語は多いかもしれないが、解釈の必要がないシンプルで短い文章)

ジャンル:テクノスリラー/SF

キーワード:防衛機関、テロ、テクノロジーの発達と人類の存続

 

世界を変えるような発見は、巨大な企業や有名大学のラボでは起こらない。世間から落ちこぼれとみなされているような個人が、廃品や借り物を利用してガレージや地下室に作った仕事場で生まれるものなのだ。マイクロソフトもアップルもそうだった。規定の環境に順応できるような者には、これまで誰も想像できなかったような発明はできないものである。物理学者のJon Gradyには数字が色で見えるsynesthesia(共感覚)があり、世界の把握も通常の人とは異なる。環境に適応できないGradyは在宅教育ですべてを学び、大学も中退していた。その彼が小さなラボでついに発明したのが、重力を反射(mirror)する技術だった。

だが、その成功を祝っているときに神の教えに背く科学を否定する宗教テログループがラボに侵入し、全員を拉致し処刑した。テログループの首謀者Cottonはその状況をビデオに撮って世界に宣告するが、実はそれは「やらせ」だった。

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エイリアンの視点で人間性の素晴らしさを再認識できる心温まるSF『The Humans』

著者:Matt Haig

ハードカバー: 304ページ

出版社: Simon & Schuster

ISBN-10: 1476727910

発売日: 2013/7/2

適正年齢:PG15(高校生以上)詳細な描写はないが、性的シーンと話題あり

難易度:中級レベル(数学や科学に関する難しい表現は出てくるが、わからなくて当然のシチュエーションなので気にせずに読める)

ジャンル:SF/現代小説

キーワード:エイリアン、数学(リーマン予想、素数)、人間関係、愛情、ユーモア、心温まる

ケンブリッジ大学の数学教授のAndrew Martinが、数学における最も重要な未解決問題であるリーマン予想をついに解いた。この問題を解くことで、人類の知識と技術は大きく発展することが予測される。だが、人類は知識と技術を侵略と殺戮に使ってきた。こんな本質を持つ人類が地球外に侵略をするようになると、宇宙全体の安全が脅かされる。そこで、危険な未来の芽を摘み取るために、遠い惑星からエイリアンが訪れた。

リーマン予想の知識を完全に拭い取る使命を持って地球を訪問したエイリアンは、Andrew Martinを殺害して彼にとって変わる。彼のコンピュータから情報を削除するだけでなく、予測を説いた後に接触した人物をすべて抹殺するのが彼の使命だった。

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北朝鮮の市民をマジックリアリズムで描いた『The Orphan Master’s Son』

著者:Adam Johnson

ペーパーバック: 480ページ

出版社: Random House Trade Paperbacks

ISBN-13: 978-0812982626

発売日: 2012/8/7

適正年齢:PG15(高校生以上、バイオレンスあり)

難易度:最上級レベル(非常に難しい。英語ネイティブでも把握するためには努力が必要)

ジャンル:文芸小説/風刺小説

キーワード:マジックリアリズム、北朝鮮、スリラー、ヒロイズム、愛

2013年ピューリッツァー賞

北朝鮮は外部からの観光客も受け入れているが、北朝鮮人ガイドの付き添いで特定の場所を訪問することしか許されていない。そのような観光では、北朝鮮国家が見せたいイメージだけしか見ることができない。一般市民が外国人と直接話すことは違法であり、外国人が彼らについて知る機会はもちろんない。北朝鮮に興味を抱いていた著者Adam Johnsonは、自ら北朝鮮を訪問したときにそれを強く実感し、入手可能な情報を集めたうえで想像力を駆使し、マジックリアリズムの手法で、北朝鮮の「ふつうの個人」を描いたのである。

3つの異なる語り手による話が交錯し、現実と幻想が入り交じるこの小説は、ネイティブでも混乱しやすいようである。読みやすくするために、次に簡単に解説を書くが、ややネタバレもあるので、白文字で書いた。読みたい方は、カーソルでエリアを選択して読んでいただきたい。

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