Category: 風刺・ユーモア
ハンフリー・ボガードが中学生だったら…。ユーモア児童書ミステリー Griff Carver
Jim Kriegハードカバー: 272ページ出版社: Razorbill (2010/4/29)児童書(小学校高学年から中学生)/ミステリー/ユーモア2011年エドガー賞児童書部門最終候補 http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=ss_til&asins=1595142762 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=ss_til&asins=1595142762 中学校2年生(アメリカでは7年生)のGriff Carverは、小学校低学年のときから「Hallway Patrol(廊下をパトロールする安全委員)」学校と言う社会での悪の撲滅に「生涯」を捧げて来たタフガイである。しかし、オーソリティに迎合しないハードボイルドな態度のために、中学校を退学になる。
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タフな少年時代を独自のユーモアで語る児童作家ダールの自伝 Boy
Roald Dahl1984年初版自伝/ユーモア http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=014241381X http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=014241381X Charlie and the Chocolate Factory、James and the Giant Peach などの児童書で有名な英国の作家Roald Dahlの子供時代を語る自伝。
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超なさけなくて悲しい近未来ディストピアの恋- Super Sad True Love Story
Gary Shteyngart 352ページ(ハードカバー) Random House 2010/7/27発売 文芸小説/SF/風刺 近未来のアメリカでは、電柱のようなCredit Poleの横を通るとその人の貯蓄を含めた経済情報が公示される超情報社会になっている。個人情報の全てがランキング化され、iPhoneのようなäppärätというデバイスでスキャンすると誰の情報もすぐ分かる。 万人が軽薄になっている米国での重要な情報は、経済力、性的魅力、そして若さ、である。それらの数字はたとえば800点満点評価で、Personality 746, Fuckability 800といった具合でäppärätに現れる。人々は互いをランキングのみで評価するようになっている。
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元ボストン・ポップスの変わり者演奏家が書いた「応用馬鹿学の法則」Principles of Applied Stupidity
Justin Locke204 pages(ソフトカバー)Justin Locke Productions2008年初版、2010年第三版ユーモア/エッセイ/セルフヘルプ 購入は直接Lockeのサイトからどうぞ 今日ランチを一緒にした元ボストンポップスのコントラバス奏者Justin Lockeがこの「 Principles of Applied Stupidity 」の著者です。 Principles…
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自分自身をモルモットにした奇想天外体験ユーモアエッセイーThe Guinea Pig Diaries
A. J. Jacobs256ページSimon & Schuster 2009/9/8発売エッセイ/ユーモア http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=1416599061 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=1416599061 しばらく文芸小説が続いたので、このあたりで軽い読み物をご紹介します。ユーモアにもいろいろありますが、私が一番好きなのは頭が良い方が書いた「のほほん」としたものです。子供のころ遠藤周作が狐狸庵として書いた作品のファンだったと言えば、年配の方はご想像がつくのではないかと思います。 この Guinea Pig Diariesはアメリカ人が書いたものですが、頭が良い方の「のほほん」ユーモアということで狐狸庵先生の作品と共通したところがあります。作者のA. J. JacobsはEsquireという男性雑誌のシニア・エディターで、彼がそこに連載しているユーモアエッセイのターゲットは男性です。けれども、女性が読んでも「男の人ってふだんこういうこと考えてるのね」と楽しめるユーモアです。…
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クラシック音楽演奏家/ファンなら絶対に分かる可笑しさ-Real Men Don’t Rehearse:Adventures in the Secret World of Professional Orchestras
Justin Locke自費出版ユーモア・エッセイ/クラシック音楽 文章のサンプルはこちら 注文は作者のサイトからどうぞ。PayPalで日本からでも注文できるようになってます。 自費出版の薄い本ですから何の期待もせずに読み始めたところ、予想を裏切る(?)面白さ。あまりにも可笑しくて、ひとりでケタケタ笑っていたら、夫に「大丈夫?」と心配されました。作者はBoston PopsのBass(コントラバス)奏者だったJustin Lockeです。 クラシック音楽のファンであれば、ボストン・ポップス・オーケストラの名前は耳にしたことがあるはずです。ボストン交響楽団が夏のオフの間にポピュラーミュージックを演奏するために編成を変えたもので、基本的には同じメンバーで構成されています。でも、ボストン・ポップスには、公演ツアー用のもうひとつのボストン・ポップス、Boston Pops Esplanade Orchestraが存在するのです。Lockeが属していたのは、アーサー・フィードラーとジョン・ウィリアムズが指揮をしていた頃のこのEsplanade Orchestraで、来日したときのエピソードも載っています。それによると、ジョン・ウィリアムズが来日したときにコントラバスが演奏中にくるくる回転したのは、Lockeの仕業だったのです。 クラシック音楽と音楽家はくそまじめ、という印象がありますが、Lockeが描くプロのクラシック演奏家の世界は滑稽なエピソードだらけ。音楽を少しでも知っていると、その可笑しさが倍増します。たとえば、特殊な絶対音感を持った歌手と演奏しなければならなかった困難とか、演奏家に尊敬されようとして見事に失敗した若い指揮者のエピソードとか、シチュエーションを想像しただけで笑いが止まりません。楽器により演奏者の性格が異なるというのも(私は合唱でしたが)、吹奏楽団、オーケストラ、Jazzバンドで楽器を演奏する娘に尋ねると、「まさにそのとおり」とのこと。特にLockeの説では、”Bass Players differ…
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Wickedの作者による子供向けパロディおとぎ話-Leaping Beauty: And Other Animal Fairy Tales
Gregory Maguire2006年2月224 ページ HarperCollins児童書(9-12歳)/パロディ・ユーモア/短編集 http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=0060564199&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0060564199&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 人気ミュージカルWicked の原作者として知られるGregory Maguireですが、私の娘の小学校に創作を教えにきてくれていたころは児童書作家でした。そのことについては以前にもお話しました。社会風刺をまじえて大人用に書き直したおとぎ話シリーズで成功したMaguireが、同様の手段で子供用におとぎ話を書き換えたのがこのLeaping Beauty: And Other Animal Fairy Talesです。Maguire本人に会ってすぐに気づくのは彼のwicked(ちょっと邪悪)なユーモアのセンスです。彼が創作クラスを教えていた小学校4年生たちにはそこが魅力で、Maguireが口を開くたびに子供たちが笑い転げていたのが強く印象に残っています。誰もが知っている(聞いたことがある)おとぎ話を彼特有のユーモアで書き直したLeaping…
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ゲイ中年男性のあがきと社会風刺が可笑しい-Alternatives to Sex
muse & marketplace特集第8回でご紹介するのは、ボランティア講師のStephen McCauleyです。 アメリカでは、文芸評論家も重視するのが人物造型(Character development)です。人物描写ではなく、それ以前に登場人物そのものをまるで生きている人のようにちゃんと作り上げることがCharacter developmentで、それを描写するのはまた別のテクということになります。人物造型と人物描写のどちらにも卓越していて、それだけでも本1冊楽しめるのが、Stephen McCauleyの作品です。ジェニファー・アニストン主演の映画The Object of My Affection(邦題「私の愛の対象」)をご存知の方はいらっしゃると思いますが、その原作を書いたのがMcCauleyです。ゲイの男性と同居している妊娠中の女性が、親友だった彼に恋してしまうという切なくて可笑しいこのコメディはアメリカではベストセラーになった作品です。てっきり邦訳されていると思い込んでいたら、「ところが私の作品は日本語には訳されていないのよ。手伝ってくれなくっちゃ!」とチャーミングにせがまれて、びっくり。McCauleyの作品は日本人が楽しめそうなものばかりなので、邦訳されていないのは、本当に不思議です。 Alternatives to Sex…