アメリカ中西部が舞台の寓話のようなお料理物語 Kitchens of the Great Midwest

著者:J. Ryan Stradal
ハードカバー: 320ページ
出版社: Quercus Publishing
ISBN-10: 1784291935
発売日: 2015/8/6
適正年齢:PG 12 (性の話題はあれど、マイルド)
難易度:上級レベル(の中ではわかりやすいほう)
ジャンル:文芸小説/現代小説
キーワード:スカンジナビア料理、グルメ、レストラン、女性シェフ、アメリカ中西部(midwest)
賞:The New York Times Book Review, Editor’s Pick

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18世紀ヨーロッパのレシピが楽しい歴史小説 An Appetite for Violets

著者:Martine Bailey
ペーパーバック: 400ページ
出版社: Hodder Paperback
ISBN-10: 1444768735
発売日: 2015/1/29| Thomas Dunne Books版ハードカバーは (2015/1/13)
適正年齡:PG15(性的な話題あり。表現は露骨ではない)
難易度:上級レベル(特に難しい文章ではない)
ジャンル:歴史小説(1772年英国、フランス、イタリア)/スリラー/大衆小説
キーワード:18世紀ヨーロッパの料理、上流階級と召使の階級、毒、仮装、レシピ、ロマンス

1772年。イギリスの北西部チェシャーにある貴族の館Mawton Hallでundercook(調理人の助手)をしている22歳のBiddy Leighは、自分の生活に満足していた。料理人のMrs. Garlandとは実の母親以上に親しく、村の女たちの憧れの的のJemとも密かに結婚の約束をしている。料理人の仕事が大好きなBiddyは、Jemと一緒に宿屋を営み、毎日料理を作る将来を夢見ていた。

ところが、ある日予告もなく領主の新しい妻が館に現れ、Biddyのささやかな日常がすっかり変化してしまう。

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お料理と食べることに関する2014年話題の本

2014年ももうわずか。

そこで、まとめて今年話題になった代表的なクックブックと料理に関する本(エッセイ含む)をざっとご紹介します。

アメリカのお料理は日本のものに比べると大雑把に感じるかもしれませんが、写真とか綺麗ですし、エッセイは面白いです。文化を知る上でも楽しいので、ぜひどうぞ。

●俳優Stanley Tucciの料理本

映画『Julie & Julia』でJulia Childの夫Paulを演じ、『The Hunger Games』ほか50くらいの映画やテレビ番組に出ているTucciは、実生活でも大の料理好きで有名。
イタリア系アメリカ人らしく、イタリア料理が得意です。
それにしても、エプロン姿似合いすぎですよね〜。

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17世紀イギリスの台所を訪問したくなる小説 John Saturnall’s Feast

Lawrence Norfolk

ハードカバー: 410ページ

出版社: Grove

ISBN-10: 0802120512

ISBN-13: 978-0802120519

発売日: 2012/9/4発売予定

文芸小説/歴史小説

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予告篇:みんなで読もうThe Omnivore’s Dilemma (Young Readers Edition)

洋書ファンクラブJr.で読書指導をしているMoeさん(小4)の提案で、The Omnivore's Dilemma(Young Readers Edition)を読み始めました。私たちが何気なく食べている食品について、いろいろと考えさせられる本です。そこでいつものように1冊全部を読んで感想を話し合うのではなく、少しずつに分けて深く話し合うことにしました。

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その内容を「洋書ファンクラブJr.」のほうに連載してゆきますので、ご興味のある方は、ぜひご覧になって、話し合いに参加してください。(その1

私たちが読んでいるのはベストセラーになったThe Omnivore's Dilemmaのほうではなく、小学校高学年から中学生向けに編集し直したYoung Readers Editionのほうです。両方持っているMoeさんによると、大人向けのほうには図がまったくないけれどもYoung Readers Editionのほうには図や絵が多いので読みやすいということです。小学校高学年から、と言っても化学のみならず政治経済に及ぶ内容がけっこう複雑で、日本であれば高校生レベルだと思います。したがって、洋書のノンフィクションを読んでみたい日本人の大人におすすめです。

下は、元になっている作品です。英語に慣れている方はこちらをどうぞ。

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9年経ってようやく英語版が出版される「至福の味」ーGourmet Rhapsody

Muriel Barery
160ページ
2009年8月25日予定
Europa Editions
文芸小説/食・グルメ

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食はフランス人にとって非常に重要な文化である。有名なレストランで食事をするのは金持ちだけではない。一般市民であっても貯金をして贅沢な味を楽しむのがあたりまえだということだ。多くのアメリカ人のようにピザやハンバーガーで腹を満たすは知性の欠如に近い…..といったことを私はPeter Mayleの作品などで学んだのだが、聞きかじりだけでなく、実際にフランス人は「食」を大切にする。二十数年前にフランス人の友人宅を訪れたとき、友人と2人で昼食にスパゲティを食べに行ったら彼の母親にがんがん叱られた。「フランスに来てイタリア料理を食べるとは何事か!」ということらしかった。
そういう国だから、有名なシェフは芸能人より有名で政治家よりも力があるとさえ言われる。だが、そのシェフの浮き沈みを決めるのは有名な料理評論家である。だからある意味では評論家のほうがシェフより権力があるのだ。
Gourmet Rhapsodyの主人公はフランスで最も有名な料理評論家で、彼は心臓病であと48時間の命だと宣言される。3人のわが子をまったく愛さず、 美しい妻を家に残して愛人を作り、その愛人でさえ自分の好きなように利用するだけの評論家が死の床で唯一心にかけているのは、彼の記憶に深く埋もれている「あの味」である。死ぬ前にもう一度あの味を味わいたい。だが、それが何だったのか思い出せない。
彼が高級アパートメントの一室で「味」の記憶の旅に出ている間、彼に関わった人々(とペット)はそれぞれの感傷に浸る。彼についての良い思い出を持つ者もいるが、多くは彼に傷つけられ人生を破壊された者たちだ。特に妻のAnnaと子供たちは捨てたくても捨てられない愛に再び傷つけられる。
料理評論家が味を求める記憶のジャーニーはまるでミステリーだ。私はあれこれと想像したが、通常のミステリーより犯人は見つかりにくい。最後にその味がわかったときには、「え〜っ!そんな」と思った。私の想像とはちょっと異なっていたからだ。
ともあれ、自分の崇高な人生の目標のためには他人の人生を破壊しても平気な評論家にとって、最も適切な罰があるとしたら、この「至福の味」であろう。というのは、彼の人生の達成をすべて否定するようなものだからである。

●ここが魅力!
フランスでの家族旅行を計画するときに「食べること」を重要な要素として考慮した私ですから、食べ物にこだわるこの本はそれだけでも魅力です。出てくる料理のひとつひとつをまるで自分で味わっているかのように楽しませてもらいました。あの最後の味もなんとなく想像できます。そういう食いしん坊な人には、この傲慢な料理評論家の身勝手さも楽しめるかもしれません。

●読みやすさ ★★☆☆☆
フランス語の表現そのものがけっこうフォーマルだったのではないかと思います。食べ物の解説などがわざと評論家っぽく書かれており、たぶん読みにくく感じるでしょう。けれども各章はとても短くてすぐに読み切ることができます。全体でも200ページ以下で、この文体が大丈夫な方には読了しやすい本です。

●アダルト度 ★★☆☆☆
セックスに関する話題もちょっと出てきますが、表現はあからさまではありません。

●その他のBarberyの作品:

世界的に有名になったThe Elegance of the Hedgehogのほうが第二作で、これが作者の第一作です。Barberyは現在日本(京都)在住で三作目を執筆中とのことです。

The Elegance of the Hedgehog「優雅なハリネズミ」
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読むだけでも美味しい本-French Lessons

著者:Peter Mayle
2001年出版
エッセイ/食・文化

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私のエスカルゴ初体験は28年前の夏、パリでのことです。
その前日まで私は夏休みを利用してロンドンで英語学校の夏期コースを受講していました。当時の為替レートは1ポンドが約450円(現時点では136円前後)。今英国に旅行する方々は同じ貯金をしていてもあの頃の私より3倍以上リッチということなります。私は片手なべを日本から持ち込んだだけでなく、倹約のためにときどき1日1食(コースに含まれている学校の朝食)に切り詰めてなんとか無事切り抜けました。ほっとしたのもつかの間、帰国の日にヒースロー空港がストで閉鎖になり、急遽パリ経由ということになってしまいました。
せっかくいただいたオマケの「パリ1泊」ですが、フランに両替するお金が残っていません(日本に着いてからのタクシー代もいりますし)。でもお腹は空きます。そこで私は5百円札を持って受付カウンターに行きました。
「うわぁ、こんなお札見たことがない」とはしゃいでいた受付の若いお兄さんですが、フランに変えて戻ってきたときには複雑な表情になっていました(こんなに安いとは思っていなかったのでしょう)。
そのフランを持っていかにも安そうなレストランに思い切って足を踏み入れたところ、客が誰もいないのです。悪い兆候なのですが、逃げ出す勇気もありません。渡されたメニューを受け取り従順にテーブルにつきました。
読むにつれ、冷や汗が……。
安いレストランでも私が持っているお金で注文できるのは前菜のいくつかだけなのです。
でもそこはもともと食い意地がはっている私のこと、すぐに立ち直って「せっかくのパリなのだからエスカルゴを食べよう」と決意しました。

安いレストランですから、時間の節約のためでしょう、それぞれのテーブルにはすでにパンが入ったバスケットが置いてあります。それをエスカルゴのガーリックバターに浸した美味しさときたら……、まるでHeavenでした。ロンドンを経ったときからずっと食べていませんから、4人分と思われるパンなんかあっという間に平らげてしまいました。でも、まだお腹が一杯にはなりません。ガーリックバターも残っています。レストランを見渡すと、まだ客は私ひとりです。ギャルソンも休憩しているのか見当たりません。
私は空になった自分のバスケットをつかみ、隣の隣(隣だとあからさまだから)のテーブルに行ってパン入りバスケットと交換し、風のようにすばやく戻ってきました。
これが私のエスカルゴ初体験で、いまだに5百円以内で食べた最高のフランス料理です。

こういった食に関する体験談のエッセイで私が一番好きなのは、イギリス人作家のPeter Meyleのものです。引退してフランスのProvenceに引っ越したときの滑稽で心温まる体験を描いた「A Year in Provence」ですっかりファンになり、小説のHotel Pastisも含め、ほとんど全作品を読みました。

そのMeyleが2001年に久々に新刊French Lessonsを出したとき、同じ場所で講演する機会に恵まれた夫が「私のワイフがあなたの大ファンだから」とお願いしていただいたのがこのサインです。

Peter_mayle_signed

この本は、Provenceを離れ、美味しいものを求めてフランス中を旅して回ったエッセイです。蛙、チーズ、チキン、エスカルゴ、ワイン……、とフランス人の食に対するこだわりを、Meyleらしいユーモアある語りで紹介してくれます。ミシュランガイドについての逸話も、日本人には興味深いのではないかと思います。

●ここが魅力!
Mayleの魅力は、すばらしい人物や食に対する愛情もさることながら、変人や変わった食材、習慣をユーモアと慈しみをもって語ることです。たとえば、エスカルゴを食べている最中に「エスカルゴを野生に放置すると、毒のあるキノコなどを(人を殺すことのできるほど大量に)食してしまう」とフランス人に聞かされる逸話などには、つい吹き出してしまいます。(絶食させればまた食べられるようになるとのことですが、やせたエスカルゴは美味しいのかどうか気になります)こういった食や習慣とのユニークな出会いができる彼の本を読むと、ついフランスびいきになってしまいます。フランスに行ったことがある人だけでなく、行きたいけれど行ったことがない人の両方が楽しめる本です。ぜひお試しください。

●読みやすさ ★★★☆☆
エッセイストになる前には、広告業に従事し、教育に関する本を出版したこともあるMeyleなので、気取らない読みやすい文章です。けれども、アメリカのヤングアダルト本に慣れていると、最初のうちだけ英国英語が取り付きにくく感じるかもしれません。
でも、エッセイですから、最初から最後まで几帳面に読む必要はありません。面白そうな話題のところだけをつまみ食いすればそれで著者のMeyleは十分喜んでくれるでしょう。

●アダルト度 ☆☆☆☆☆
誰が読んでも大丈夫なマイルド本です。

●この本が気に入った方にはこんな本も…

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Educating Peter-簡単にワインを学ぶ本

作者:Lettie Teaque
出版日:2007年3月
カテゴリー:ノンフィクション/ワイン

お金をかけずにワイン通のフリができるようになる本

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本当のワイン通になろうと思ったら、ビンテージワインを含めて有名なワインを全部飲んでおく必要がありますし、何度も飲み比べる経験を積まなければなりません。ですから相当お金がかかります。ワインに凝るようになると貯金ができない、というのは私の義弟の過去20年の行いからも事実です。
そのようなわけで通を目指すつもりは毛頭ない私ですが、レストランでワインを注文するときなどに恥をかかない程度の知識はほしいと思ってきました。アメリカのレストランで恥をかくことはほとんどありませんが、フランスを旅行したときには高級レストランのウエイターの値踏みするような視線がちょっとつらかったです。
「お金をかけずに最低限度のワインの知識を得るためにはどうしたらよいのか?」という私の悩みに答えてくれたのが「Food & Wine」誌のワイン担当編集者のLettie TeaqueによるEducating Peterです。Teaqueに会ったのは、私の夫の大学の同窓会でのこと(こちらは家族で参加するのですよ)。彼女の友人でローリングストーン誌の映画評論家であるPeter Traversは私のように「10ドルくらいで美味しい赤ワインを教えてちょうだい」程度のワイン通で、「このワインはまずい」とか「このカバルネはメルロみたいな味だ」といった大雑把なワイン評価しかできなかったとのこと。この本は、その無知なPeterにワインを教えるために書いたというので手にしたところ、そのとおりに簡潔で読みやすい本でした。

この本を読んだからといってワイン通になることはできませんが、レストランでワインを注文するときに(無知なときと同じワインを注文するにしても)堂々と胸を張ってできるような気がしてきました。
また、即座に役立った情報は「良いワインは古くなるほど良くなるけれど、私がお店で買う程度のワインの場合は数ヶ月以内に飲まないと駄目になる」、ということです。それを読んで大慌てで何年も大事に取っておいた40ドルのワインを開けたところ、やっぱり駄目になっていました。トホホ。。。これからはすぐに飲むようにします。
それと、各国のワインの紹介も簡単で覚えやすく、旅行のときには必ず予習をして地方のワインを試そうと思いました。

●ここが魅力!
ワイン通には恥ずかしくて質問できないような基礎の基礎を学べるところです。
高みを目指していないこと、そして実際に役立つ知識だということも魅力です。
それから最後にFinal Exam(修了試験)があります。これに合格したら、あなたもワイン通!

●読みやすさ ★★★☆☆
非常に読みやすい本です。難しい単語はすべてワインに関する固有名詞か表現です。

The Billionaire’s Vinegar

作者:Benjamin Wallace

2008年初刊

ジャンル:ノンフィクション/食/歴史

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アメリカ第三代大統領トーマス・ジェファソンが所有していたといわれる1787 Château Lafite Bordeauxがロンドンのクリスティーズで競売にかけられる。当時、史上最高額(156,000ドル)で競り落とされたこのヴィンテージワインに対し、即座に「贋物」だという噂が広まる。疑いの中心は、謎のドイツ人収集家Hardy Rodenstockである。

クリスティーズのワイン専門家で名物競売人のMichael Broadbentはこのボトルにお墨付きを与えるが、その後もまれなヴィンテージワインが競売にかけられるたびにRodenstockの名前が浮かび上がる。 (さらに…)