米国ブッククラブ事情

先月、ナンタケット島に向かうフェリーの中でAmazonの電子ブックKindleでミステリーを読んでいたら、隣に座った40台後半から50台前半と思われる白人女性が覗き込み「これ、ひょっとして……?」と声をかけてきた。 よくあることなので、画面を見せていつものようにデモンストレーションをしてあげようとしたら、彼女は満面の笑顔で「Oprahが話していたアレでしょ?」と同意を求めてきた。 初対面でこんな「仲間意識」を共有してくれるのはうれしいけれど、残念ながら彼女の直感はハズレで、私はOprahを合言葉に繋がる中年女性のひとりではなかったのである。 Oprah(オプラ・ウィンフィリー)は、過去20年にわたって黒人女性ながらアメリカ合衆国の中流階級の白人女性に最も人気があるトーク番組の司会者だ。視聴者たちは、Oprahがすることであればダイエットでも何でもすぐに真似をする。白人女性がオバマを支持したのはOprahの支持があったからこそ、という見方が強い。アメリカでのブッククラブの人気もOprahの影響のひとつだ。本好きが集まってひとつの本の感想を語り合う、というブッククラブのアイディアはたしかに魅力的だ。たちまち、全米(特に女性)にブッククラブは広まり、それまで読書に縁のなかった者までもが「今何読んでいるの?」と友達と語り合うようになったのである。 フェリーの女性は私の手からKindleをもぎとり、「今なにを読んでいるの?」と収納作品をチェックし始めた。その彼女に、「Kindleは外にでかける時やエクササイズ用だから、これに入れているのはミステリーばかりで……」と私がしなくてもよい言い訳をしたのは、「読む価値のある本」を尊ぶOprahファンの批判的な目を恐れたからである。… Read More »米国ブッククラブ事情

Here Be Dragons

作者:Sharon Kay Penman

1985年初刊

ジャンル:歴史(13世紀ウェールズ)/歴史ロマンス

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13世紀ウェールズの偉大なる英雄とその妻の劇的な人生

13世紀のウェールズ(Wales)は内部で分裂し、英国からの度重なる侵略にそれぞれが応戦しながらも、統一することができなかった。英国の鋭利で冷酷な統率者の国王John(ジョン)は、ウェールズとの政治的な絆を作るために非嫡出の娘Joanna(ジョアナ)を北ウェールズの王子Llewelyn(ルウェリン)の妻として与える。

フランスで育ち、若くして年上のLlewelynの妻になったJoannaは、最初のうちよそ者として孤立し苦しむが、カリスマのあるLlewelynを愛するようになり、政治的にも夫を助けるパートナーとなる。

しかし、英国王Johnは何度もWalesへの侵略を試み、父のジョンへの強い愛と忠誠心を持つJoannaは父と夫のどちらも選ぶことができずに葛藤する。Read More »Here Be Dragons