Kindleでしか読めないキングの新作UR
Kindle2の発売に合わせてスティーブン・キングがKindleでしか読めない新作URを書いたことは皆さんもご存知でしょう。 せっかくですから私も24日の発売当日に読んでみようと思います。書評はこちらで。 AmazonのStephen Kingのページ
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犬好きにはたまらないミステリー-Dog on It(注目の新刊)
ご近所さまとも呼ぶべきケープ・コッドの新人作家Spencer QuinnのDog on itが昨日発売になりました。 私立探偵バーニーと犬のチェットのコンビが失跡したティーンの少女を探索するこのミステリーは、ストーリーのユニークさもさながら、2人(一人と一匹?)のキャラとやりとりが最大の魅力。これはすご~く売れそうです。 詳しい書評は来週あたりに。 http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=1416585834&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1
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翻訳権がまだ日本で売れていない傑作
「こんなに素敵な本がなぜ邦訳されていないのだろう?」 洋書ファンであればこんな疑問を一度は抱いたことがあるのではないかと思います。アメリカは広いですし、おまけにカナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、インドといった英語圏の作品も沢山あります。そんな環境ではよい本が見過ごされてしまうのは仕方がないことでしょう。ということで、私が惚れ込み、「これは日本人にも喜ばれるはずだ」と感じた本でいまだに日本で翻訳権が売れていない作品を今後ご紹介していこうと思います。自分で出版社に企画を持ち込みたい翻訳者の方にもおすすめです。最初はほんの数冊ですが、徐々に増やしてゆく予定です。 今週中に本棚を用意するつもりですので、お楽しみに。 追記:ページを10日に用意しました。 なお、ここでご紹介するのはすべて著者の了解を得ているものです。
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Kindle2の予約開始
噂のKindle2の発売予定日が2月24日に決まり、本日(2月9日)から予約が始まりました。でも製造数に限りがあるために、Kindleを購入したけれども売り切れで待っている人と古いタイプのKindleを持っている人(今日の深夜までに予約すれば)が優先とのこと。 新しいKindleの魅力はなんといっても3G wirelessの技術。 それとすごく薄いこと。 ページめくりが速くなるというのも羨ましいところ。 私が一番興味を抱いているのが、Read-to-Meの機能。オーディオバージョンという意味ではなく、テキストを音声化する機能があるというのです。ですから途中で音声に切り替えて聞き、また読書に戻ることができるのです。スピードを変えることや、女性と男性の声を選択することもできるというのですから驚きです。機械の声に苛立ちを覚える可能性はありますが、オーディオバージョンを買わずして、車の運転中にも音声で読書を続けることができるというのは魅力です。 価格は古いバージョンと同じで359ドルですが、レザーのカバーがオプション(29.99ドル)というところで実際の価格差があるかも。 Kindle 2: Amazon’s New Wireless Reading Device (Latest…
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Daemon -今年最大のテクノスリラー
著者:Daniel Suarez 2009年1月発売 テクノスリラー/現代文学 私はローテクでコンピューターゲームにはまったく興味がない人なのですが、IT 技術やコンピューターゲーム、情報セキュリティを満載したテクノスリラーDaemonにはぞっこん惚れ込みました。作者のSuarezに「これは稀にしか生まれないモンスターだ!」というファンレターを出したほどです。ともかくものすごい才能を感じさせる本です。 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0525951113&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0525951113 コンピューターゲームの天才クリエーターで「サイバーストーム」というゲーム会社のCEOマシュー・ソボルが脳腫瘍で死去したことがオンラインニュースで伝わる。このニュースが引き金になり、ソボルが生前にプログラムしていたDaemon(注:IT用語辞典によると、UNIX系OSにおいて、バックグラウンドで動作するプログラムのこと)が動き出す。最初は2人の社員の死だったが、担当の刑事は徐々にこれが単純な殺人事件ではないことを悟り、頑固に通常の対応をして状況を悪化させてゆくFBIとは別に個人的に調査を進めてゆく。だが、彼自身も実はソボルが生前にプログラムしていた駒のひとつだったのだ。Daemonは大企業を操り始め、阻止しようとするFBI、CIA、NSA(National Security Agency)などの政府機関すら非力な存在になってくる。 Daemonには、担当刑事のピーター・セベックやフリーランスのコンピューター技術者のジョン・ロスなど重要な登場人物はいるがはっきりした主人公はない。主要人物の感情的な相互作用そのものがあまり重要ではない。この物語では、防衛機関や大企業でフリーランスのシステムコンサルタントをしてきた作者だからこそ描ける、テクノロジーのリアリスティックな破壊力が主人公である。オンラインゲームのファンであればそれに近いビジュアル感覚を得るかもしれない。ともかく、Daemon(と作者Suarez)の非情な攻撃には最初から最後まで休憩する暇がない。 ひとつだけ文句をつけるとしたら、エンディングのあいまいさであろう。 続編が期待される。 読者からは、「マイケル・クライトンの再来!」、「マイケル・クライトンより優れた才能!」という声が聞こえるが、私は少し「リング」を連想した。…
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Breaking Dawn(Twilight Saga, Book 4 )
著者:Stephenie Meyer 2008年刊 ジャンル:ロマンス/パラノーマル/ファンタジー ハッピーエンドを望む読者のための完結編 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=031606792X&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS2=1<1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1 ロマンスはお菓子のようなものです。 安物のチョコレート菓子が好きな人もいれば、英国のハイティーやフランス料理のデザートチョコレートムースでないと口にしない人もいます。 Stephenie MeyerのTwilightはフレッシュな果物を使ったフルーツタルトのようにイノセントな甘酸っぱさを保ち、砂糖とクリームの取りすぎで気分が悪くなるようなロマンスではありませんでした。図書館の理事をしている友人はふだんこの手のロマンスが苦手なのですが、Twilightの読書体験を「アイスクリームを食べたときと同じ」で「栄養素のないカロリー摂取(エンプティカロリー)だけれど、食べ終わるまでは楽しかった」と例えました。これは、ストリーテラー(シェフ)としてのMeyerの腕前によるものです。 それなのに、第4作の「Breaking Dawn」は突然Hershey’sチョコレートになってしまったのです。 発売日の深夜にバーンズ&ノーブル書店で開かれたバンパイア・プロムパーティには高校生の娘と友人3人組をつれて行ってあげたくらい応援していたのです。でも、読み終えた私が高校生の娘に伝えた感想は「Terrible!」のひとことでした。 Twilightの熱烈ファンは気を悪くするかもしれませんが、新鮮でイノセントな甘酸っぱさに惹かれてタルトを食べ始めた者にとっては、締めくくりに、チョコレートとは名ばかりのHershey’sを出されたら文句を言わずにはいられません。 あまりにも多くの点に「ああああああああ。。。。。。。。。。。。」と叫びたくなったのですが、その理由をなるべく冷静に整理してみました。…
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今週のニューヨークタイムズベストセラー(ハードカバー・ノンフィクション編)
2月6日発表の今週のニューヨークタイムズ紙ベストセラーリスト(ハードカバー・ノンフィクション)です。 NYTベストセラー(ノンフィクション) 新登場、あるいは最近ベストセラーに登場した注目の作品をご紹介します。 A Slobbering Love Affairは、オバマびいきの報道をしたアメリカのメディア批判の本です。著者のBernard Goldbergは元CBSのレポーターで、非常に右よりの保守派として有名です。保守派で攻撃的なCathy Youngですら、以前にGoldbergが書いた本を「偏っている」と批判したほどです。オバマ大統領誕生を苦々しく思う者が多く存在するということを示す現象といえます。 Guiltyも上記に似た保守派の本です。著者のAnn Coulter(私の夫は高校で彼女の1年上級生)は、共和党でも避ける人がいるほど超過激な保守派です。2004年の選挙で民主党のジョン・ケリーを応援した同時テロ犠牲者の未亡人たちに対し、「 I’ve never seen people…
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今週のニューヨークタイムズベストセラー(ハードカバー・フィクション編)
2月6日発表の今週のニューヨークタイムズ紙ベストセラーリストです。 今週のNYTベストセラー リスト初登場のご紹介です。 まずWhat I Did for Love。アマゾンの売り上げではさほどではないので、きっとB&Nあたりに山積みされているのでしょう。女優のジェニファー・アニストンとブラッド・ピットを思い起こさせる軽いラブ・ストーリーのようです。読者評価は「まあまあ」 次はDark of Night。これはTroubleshooters, Book 14とあるようにシリーズ14冊目のようです。ということは、ずっと読み続けている人がいるということでしょう。サスペンス+ロマンス。読者評価は「まあまあ」 A Darker…