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The Hunger Gamesのエキサイティングな第二巻ーCatching Fire

400ページ
Suzanne Collins
Scholastic Press
2009 年9月1日発売予定
SF・ファンタジー/YA(ヤングアダルト)

The Hunger Gamesを読んでいない方はあらすじを飛ばしてください
(あらすじ-反転しています)
前回の悲劇の恋人を演じることで奇跡的に生き延びたKatnissとPeetaだが、Capitolにとってはそれは反逆のシンボルだった。Capitolに敵視されていることを知るKatnissとPeetaは家族たちを守るために恋人の演技を続けることを選んだが、既にほかの地方(districts)では謀反の動きが起こりつつあった。謀反に参加することよりも自分と家族が生き延びることだけを考えていたKatnissだが、Capitolは謀反を押さえるために歴史上異例のHunger gamesを企画してシンボル化しているKatnissを排除することを企む。このHunger gamesはこれまでに増して残酷なものだったが、そこにはKatnissすら知らない秘密の動きがあった。

●ここが魅力!
ともかくYA(ヤングアダルト)ものとして扱うのはもったいないファンタジーです。
第1巻のHunger Gamesもすごいと思いましたが、第2巻のCatching Fireもそれに負けない作品です。
オーウェルの1984, ローリーのThe Giver, といったクラシックなSFを連想させるテーマですが、それに加えて鋭い現代風刺があり、しかも手に汗を握る展開です。
Katniss, Peeta, Galeのロマンスも、他のYAに出てくるロマンスとは異なり、この三部作が扱う社会問題や人間性といったテーマに深く関わっています。

今年5月のBook Expo AmericaでAdvanced Readers’ Copy(ARC)を入手して喜んでいたのですが、「ええええ〜っ!」という場面で「次回に続く」となり、娘に「他の人よりも次の本を待つ時間が長くなっちゃったじゃないの!」と責められました。まあ、それほど面白いということです。まだThe Hunger Games を読んでいない方はぜひそこからはじめてください。

●読みやすさ ★★★☆☆
YAですから大人用の本よりも難しい単語が少なく、読みやすいです。400ページというと分厚く感じますが、フォントが大きいので200ページ程度の大人用の本と同じくらいです。読むのが速い人であれば1日以内に読み切ることができます。

●アダルト度 ★★★☆☆
YAの(ロマンスが含まれている)本の中では性的表現はキス程度まででごく少ないほうですが、人が殺し合うというバイオレンスの点で★の数が多くなっています。テーマを理解しないとただバイオレンスになってしまうので、中学生以上がおすすめです。

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