Down River(南部の哀愁を感じるミステリー)

著者:John Hart

200710月初刊

ミステリー/米国南部

読みごたえがある文学的なミステリーを求める方におすすめの一冊

The King of Liesで彗星のようにデビューしたJohn Hartの第二作。
Adam Chaseは5年前に義母の証言により殺人罪で起訴され、有罪判決は逃れることができたが人々の疑惑は消えることがなかった。何よりも息子の自分ではなく義母を選んだ父をAdamは許すことができなかった。5年間恋人とも連絡を取らなかったAdamだが、子供時代の友達Dannyから懇願されて故郷に戻る。
だが、そこで待っていたのは、母の自殺の真相、父が母の死後につくりあげた家族との葛藤、そしてさらなる殺人事件だった。

主人公を含め、登場する者すべてに弱みがある。みな、過ちを犯し、嘘をつき、傷つく。だが、それを許し、受け入れ、癒されることができるのも人間である。抒情詩のような美しい文体と、南部の男流のハードボイルドさが微妙にマッチして、特別な雰囲気をかもし出している。
ミステリーとしてだけではなく、純文学としても楽しめる。

 

 

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