今週のニューヨークタイムズ紙ベストセラー(フィクション・ハードカバー編3月1日)

今週のNYタイムズ紙ベストセラーベストセラーのリストでは、おなじみのベストセラー作家の新作とシリーズものが多く、個人的に注目の作品はChristopher MooreのFoolだけです。

いつも腹立たしく思うのですが、どうして読者評価がこれほど低い作品ばかりニューヨークタイムズのベストセラーに入るのでしょう?それと、質の低いシリーズものばかり。なぜならば、書店がこういう本ばかり山積みするからです。読者は山積みされている本に手を伸ばしますが、置いていない優れた本は買えません。すでに経営が困難になりつつある書店がこういう態度を続けていると、(私のように)読者は書店を捨ててAmazonに移ってゆくでしょう。
新登場のものだけリンクを載せています。その他の作品は過去の「ベストセラーリスト」をご参照ください。

1. The Associate by John Grisham
弁護士モノで有名なジョン・グリシャムの新作。読者評価は非常に低い。

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2. Run For Your Life by James Patterson and Michael Ledwidge
新登場。1年に数冊出版する多作で有名なジェームズ・パターソンが共著のミステリー・サスペンス。読者の評価は、つい最近までベストセラーに入っていたパターソンの作品「Cross County」よりましだが、決して「良い」とはいえない。

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3. The Host by Stephenie Meyer
ヤングアダルト向けロマンスTwilightの作者ステファニー・マイヤーが大人を対象に書いた初めてのSF。Twilightシリーズを読み終えたファンがこちらに移動してきているよう。詳しくは洋書ファンクラブをどうぞ。

4. Fool: A Novel  by Christopher Moore
シェークスピアの「リア王」の道化師がナレーター。ムーア独自のユーモアある語りが魅力。読者の評価は他のベストセラー作品よりも高い。期待はずれではないということだろう。

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5. Bone Crossed by Patricia Briggs
シェープシフターやバンパイアが出てくるパラノーマル+ロマンスもの「Mercy Thompsonシリーズ」の第4作。

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6. True Colors by Kristin Hannah
ベストセラー作家Kristin Hannahによる三姉妹のライバル心、裏切り、許しを描くドラマチックなドラマ。読者の評価は高い。期待どおりの作品ということだろう。

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7. The Story of Edgar Sawtelle byDavid Wroblewski
オプラ・ウィンフリーがOprah’s Book Clubの作品に選んで以来ずっとベストセラー。言葉をしゃべることはできないが犬が理解できる少年エドガーが主人公で、ハムレットのテーマが根底にあるとのこと。読者の感想を読むと、すばらしい部分とそうではない部分が混在する作品のようである。好き嫌いが分かれている。

8. The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society by Mary Ann Shaffer and Annie Barrows
ジャーナリストのジュリエットは、Guernsey島に渡り、第二次大戦中ナチスドイツに抵抗した住民たちに会う。Feel Good Story(心温まるお話)というのが読者に一致する感想。批判する者は、物語がスムーズにまとまっていないことや、登場人物の描き方が典型的すぎて本物らしくないことを挙げている。まとまりについては、作者の死が影響しているかもしれない。

9. Plum Spooky by Janet Evanovich
女性バウンティ・ハンター(保釈中に逃亡した者を探し出して連れ戻す職業)のプラムが主人公のシリーズ最新作。軽くてユーモアがあり、読みやすいのがこのシリーズの魅了のよう。だが、この本に関しては、Amazonの読者レビューを読むと、このシリーズをずっと読み続けたファンでも「可笑しい(Funny)というよりも馬鹿げている(Silly)だ」と「これがPlumシリーズを読む最後」と怒っている。また、その数が多い。約4割はあまり良い感想を抱いていない。

10. Very Valentine by Adriana Trigiani
マンハッタンを舞台にしたイタリア系アメリカ人一家のサガを描く三部作の第一部。
Adriana Trigianiの作品は、Lucia, Luciaだけしか読んだことがないが、個人的な感想は「この本がなぜ売れるのか理解できない」というもの。特にドラマチックな展開があるわけでもなく、文章が美しいというわけでもなく、テーマが新しいというわけでもない、普通の人生ドラマ。かといって、悪い本ではない。バイオレンスやホラーを避けたい人が安心して読める作家。中高年の女性に人気があるよう。

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