14歳の少女が書きAmazonが新ビジネス第一弾に選んだファンタジー-Legacy

Cayla Kluver
2008年4月自費出版
(AmazonEncoreの第一弾に決定すると同時に、このバージョンの発売は停止されました)
ファンタジー/ヤングアダルト/ロマンス(やや)

http://rcm.amazon.com/e/cm?t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&asins=0980208971&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1
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http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&asins=0980208971&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&fc1=000000&IS1=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=FFFFFF&bg1=FFFFFF&f=ifr&npa=1

AmazonがAmazonEncoreという出版ビジネスを始めるという記事を読み、その第一作として選んだ作品名を見て、びっくり仰天しました。
それは、昨年の春に私がファンタジー好きのわが娘と友人のために買った自費出版の作品だったのです。三部作の第一部のLegacyが爆発的に売れている様子はなく、「このままお蔵入りになったら続編はどうしてくれるのだ?」と心配していたところでした。
Caylaによると、すでに完結編の校正に入っているとのことで、Amazonのおかげでちゃんと完結編まで出版することができるようです。

この作品に興味を抱いたのは、私の娘の1学年上でしかない少女の書いた作品がClarion review(料金を払って文芸批評してもらうシステムですが、由緒あるものです)で星5つの評価を得たということです。この目で確かめるために読んだところ、本当に14歳(現在は16歳)が書いたとは思えないできばえでした。もちろん、大人が書いたものに比べると、洞察が足りないと思う部分はあります。けれども、14年間の人生経験(!)で人間関係や社会構造の何が洞察できるというのでしょう?だからそこにけちをつける気にはなりません。
「実際に彼女が書いたのか?」という疑問を抱く人もいるでしょう。でも、私は実際にCaylaが書いたと信じています。幼いころから本の虫で、作家になることだけを夢見て書き続けてきた子なのです。14歳が書いたことを実感するのは主人公のプリンセスAleraとその他の貴族の少女たちの会話です。まるで現代の少女のゴシップそのものです。ファンタジーの形をとっていますが、青春小説(ロマンス)なのです。

私がひとりの「お母さん」としてCaylaのために祈るのは、普通の女の子の人生をちゃんと生きてくれることです。
早くに才能を認められた子供たちが、大人になってもっと豊かな人生を送る例は残念ながらあまり多くありません。
大学に行って大学生らしい恋と失恋をして、就職に苦労して、上司や同僚との人間関係に悩み、またも恋と失恋、希望と絶望を繰り返し、ようやく面白いストーリーが書けるようになると私は思うのです。だから、Caylaの成功には心の底から「おめでとう!」と言い切れない複雑な思いもあります。

(あらすじ)
Hytanica国の王妃16歳のAleraは、国家を継承するために父親である王の選んだ相手と結婚しなければならない。しかし、Aleraは王が選んだ高慢なSteldorに反感を抱き、敵国Cokyriから来た謎に満ちた少年Narianと恋におちる。Narianの過去が明らかになるにつれて、Aleraは国と家族への忠誠心に疑問を抱き、自分の選ぶべき道について悩む。ティーンらしい胸のときめきとハートブレイクを象徴するAleraとNarianの恋には感情移入せずにはいられないだろう。会話とアクションにスピード感があり、思春期の少女を虜にしそうなファンタジーである。

●読みやすさ ★★★☆☆
14歳の少女が書いたものですから、難しい単語もありませんし、難解でもありません。
けれども、ファンタジーに慣れていない人には、造語の名前や地名がややこしくて馴染みにくく、覚えにくく感じるでしょう。また、物語の進行がスムーズではないところもあります。Amazon版で改訂されている可能性はあります。

●アダルト度 ★★☆☆☆
14歳の子が書いたものですが、読者層はそれ以上と考えてください。ロマンスはキス程度までですが、結婚のテーマもあります。

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

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