米国の猫好きが愛するコージーミステリー「The Cat Who…」

シリーズ化しているコージーミステリーは、一度登場人物や文体に慣れると、次からすぐに入り込むことができます。ですから沢山の洋書を読みこなしたい方におすすめです。今日は私が昔はまっていたコージーミステリーをご紹介します。
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Amazon.comのThe Cat Who…作品リスト

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題名からもおわかりのように猫が主要な登場人物(?)で、私が約20年前に空港の本屋で最初に購入した理由もそれでした。
アメリカに住むようになってから大型犬のほうが好きになってしまい、猫ものを読むことが少なくなりましたが、今でも空港で”The Cat Who...”というLilian Jackson Braunの本を見かけるたびに、「あ、また新しいのが出たんだ」と懐かしくなります。
私は12までしか読んでいませんが、シリーズの29冊+短編集を全部読んでいるファンはけっこういるようです。
どれくらい有名かというと、The Cat Who Killed Lilian Jackson Braunというパロディが出版されているくらいです。

いずれもミステリーとしてはごく単純なプロットですが、それゆえに洋書にさほど慣れていない方にはわかりやすいのではないかと思います。(私にとっては)登場人物とか食べ物とか住んでいる場所(大都市や田舎町)のディテールのほうが楽しかったシリーズです。

主要登場人物(猫)

Qwilleran

元軍人でジャーナリスト。学生時代の恋人に似た女性と結婚するが、結婚は崩壊し、元妻は精神科病院に入院する。罪の意識にかられたQwilleranはアルコール依存症で職を失い電車のプラットフォームから落ちて死にかける。この事故で心を入れ替えた彼は、(デトロイトあたりではないかと思われる)新地でThe Daily Fluxionの新聞記者として新たな人生を再開する。シリーズはここから始まる。
身長は6feet2inch(189cm)と長身で、年齢は40〜50歳くらい。白髪まじりで魅力的な(?)口ひげがある。

Koko

本名Kao K’o Kung、通称のKoko。シリーズ最初のThe Cat Who Could Read Backwardsで殺害されたThe Daily Fluxion紙の美術評論家George Bonifield Mountclemens IIIが飼っていた雄のシャム猫 。Mountclemens と親しくなっていたQwilleranが引き取り、謎解きを助ける。
知性も気位も高く、読書好きで、Qwilleranに本を読ませたりする。
また、自分の気に入らない人間(特に女性)がいると、非常に失礼な態度に出る癖もある。Qwilleranは何事でもKokoの評価を人間のそれよりも重視しているところがある。

Yum-Yum

The Cat Who Ate Danish Modernで登場し、退屈しがちなKokoのお相手をするために引き取られた雌のシャム猫。謎解きの才能はないようだが、シリーズの重要人物(猫)である。

Amazon.comのThe Cat Who…作品リスト

1. The Cat Who Could Read Backwards (1966)
2. The Cat Who Ate Danish Modern (1967)
3. The Cat Who Turned on and Off (1968)
4. The Cat Who Saw Red (1986)
5. The Cat Who Played Brahms (1987)
6. The Cat Who Played Post Office (1987)
7. The Cat Who Knew Shakespeare (1988)
8. The Cat Who Sniffed Glue (1988)
9. The Cat Who Went Underground (1989)
10. The Cat Who Talked to Ghosts (1990)
11. The Cat Who Lived High (1990)
12. The Cat Who Knew A Cardinal (1991)
13. The Cat Who Moved A Mountain (1992)
14. The Cat Who Wasn’t There (1992)
15. The Cat Who Went Into the Closet (1993)
16. The Cat Who Came to Breakfast (1994)
17. The Cat Who Blew the Whistle (1995)
18. The Cat Who Said Cheese (1996)
19. The Cat Who Tailed A Thief (1997)
20. The Cat Who Sang for the Birds (1998)
21. The Cat Who Saw Stars (1999)
22. The Cat Who Robbed A Bank (2000)
23. The Cat Who Smelled A Rat (2001)
24. The Cat Who Went Up The Creek (2002)
25. The Cat Who Brought Down The House (2003)
26. The Cat Who Talked Turkey (2004)
27. The Cat Who Went Bananas (2004)
28. The Cat Who Dropped a Bombshell (2006)
29. The Cat Who Had 60 Whiskers (2007)

The Cat Who Had 14 Tales (1988)
The Cat Who Put Four in a Box (1999)
Quilleran’s Short and Tall Tales (2002)
The Private Life of the Cat Who…: Tales of Koko and Yum Yum from the Journals of James MacKintosh Qwilleran (2003)
Two Cats, Three Tales (omnibus) (2006)

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

米国の猫好きが愛するコージーミステリー「The Cat Who…」」への2件のフィードバック

  1.  渡辺さん、ごきげんよう。ネコものお好きなのですね。
    「The Cat Who…」シリーズの29冊は偉大ですよね。というかこれより
    たくさんあるのはスペンサーの36冊以外知りません。
     Rita Mae Brown(発音は、Braunと同じでは?)という作家の、
    Mrs. Murphyシリーズというネコものミステリを見付けたときは、
    「アメリカってすごい!」なぁって驚きました。
      
     パロディ本The Cat Who Killed Lilian Jackson Braun は、日本人
    には結構わかりにくいです。多分たくさんのパロディネタが仕込まれて
    いるんじゃないかと思って、必死に調べながら読んで20頁くらいで挫折
    しました。回りのアメリカ人が腹を抱えて笑っているジョークの、どこが
    可笑しいのか分からないときの寂しさみたいなものを感じてしまって...
     
      

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  2. ママンさんこんにちは。
    昔ネコが大好きだったのですよ。昔飼っていたネコと同名の人と結婚したくらい(というのはただの偶然ですが)。でもこの15年くらいは大型犬のほうが好きになってしまって、ネコものはあまり読まなくなりました。
    私はCat Who Killed Lilian Jackson Braunは読んでいないのですよ。あんまりレビューが評判よくないみたいだし、もうCat Who…は読まなくなっていましたし。Cat Who…は今でもNantucket島の家の本棚に置いてあります。この本棚、夏の間貸別荘として借りる人に「自由にお読みください。読み終えられない場合は持ち帰ってもけっこうです」とメモしてありますので、ずいぶん消えました。でも、2、3冊はまだ残っているのではないかと思います。

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