シリーズ疲れを見せず快調なDog On Itの3作目 To Fetch a Thief

Spencer Quinn
320ページ(ハードカバー)
2010年9月28日発売
ミステリー

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Dog On ItでデビューしたChet and Bernie Mysteries の3作目。

 

雑種のチェット(Chet)は、トレーニングでは優秀だったのに猫が絡むある事件で警察犬になれなかった。シェルターに送られてしまうところを元軍人で警察も辞めたバーニー(Bernie)に引き取られ、二人は探偵事務所のパートナーになる。周囲の者は「探偵と犬」とみなしがちだが、チェットもバーニーも互いを同等のパートナーだと思っている。


苦手な浮気・離婚ケースをようやく片付けたチェットとバーニーは、バーニーの息子チャーリーを連れてサーカスに行く。ところが、会場に到着すると人気者の象ピーナッツ(Peanut)と象の調教師ユリ(Uri)が行方不明で大騒ぎになっていた。サーカスのオーナーは「動物愛護団体に洗脳されて、象を連れて逃げ出したに違いない」とあまり気にとめている様子がない。 バーニーの友人で警察官のリック(Rick)は、最初のうちはバーニーとチェットの助けを借りるが、サーカスのオーナーの説を信じて調査を切り上げたいときに、バーニーが疑問を投げかけるのを嫌がる。
疑問があっても私立探偵のバーニーたちには調査をする権利がないが、サーカスのクラウンのポポ(Popo)が調査を依頼する。

象と調教師を探し求めるだけの筈だったのに、バーニーとチェットは命を狙われるようになる。

●ここが魅力!

シリーズ第一弾でデビュー作のDog On Itは、犬らしい犬のチェットがナレーターであるということが最大の魅力でした。ミステリーは付け足しのような感じでしたが、それでも全然文句のつけようがないほどでした。

2作目Thereby Hangs A Tailもミステリーよりチェットの魅力のほうが大きかったのですが、今回の3作目は、ミステリーのほうもなかなかのものです。悪者は最初から分かっているのですが、それを解決する二人の冒険がよく描けているのです。
チェットの目から見た人間描写はいつもながら傑作です。

バーニーの男らしさとストイックさを誇りに思うチェットは、滑稽な可愛さもあるのですが中心はハードボイルド。どんなに困難なことがあっても、バーニーと別れ別れになっても「ピーナッツは僕の責任だから」と使命をストイックに遂行し、それに誇りを抱いている犬なのです。

チェットが情熱的に愛し、尊敬するバーニーを通じて、作者の動物への愛情を感じ、犬好きにはたまらないミステリーシリーズです。

普通だと3作目くらいで疲れが出るものですが、このシリーズに関してはそれがないようです。

スティーブン・キングが次のように評しています。

Spencer Quinn speaks two languages –suspense and dog–fluently

●読みやすさ 中程度〜やや簡単

チェットがナレーターの一人称の語りですから英語としては簡単です。けれども、チェットも理解に苦しむ、英語の言い回しがあります。チェットが誤解して悩むのが可笑しいところなのですが、日本人の方は、チェットと同じ悩みを持つかもしれません。
分からないときには、ネットの英語辞書あたりで表現を調べると勉強になるかもしれませんね。

●アダルト度

チェットに分からないことは子供にも分からないという感じです。
子供に読ませて困るような表現はほぼ出てきません。

浮気調査でモーテルから誰かの妻が出て来たり、娼館らしきところに調査にでかけますが、たいていチェットは???という感じです。

●Chet and Bernie Mystery シリーズ

1.Dog On It

2.Thereby Hangs A Tail

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