2010年洋書ファンクラブ「これを読まずして年は越せないで賞」ショートリスト決定!

お待たせしました!

2010年、「これを読まずして年は越せないで賞」のショートリスト(最終候補)が決まりました。カーテン裏で、みなさんあれこれと真剣に討議された結果です。一番難しかったのが、児童書だったようです。いずれも佳作ですから、私も迷いました(これまでの経過はこちらをどうぞ)。


けれども最終的には合意ができましたから、これらはいずれも読んでいただきたいおすすめ作品です。

結果と審査員の選択理由は次のとおりです。

1.ノンフィクション

Just Kids
The Omnivore's  Dilemma for Kids

審査員の方々の意見:

『Game Change』はじつはすでに邦訳で読んでしまってました….。アメリカの政治ジャーナリズムの底力を実感した本なのですが、邦訳が出ているので外し ました。『The Mind's Eye』と『Omnivore's』で悩みましたが、Mind's〜はいつものサックス博士のエッセイだな〜という部分と博士自身の体験談が混在してい て、そこに1冊の本としてのバラつきを感じてしまったので、『Omnivore's』を残します。春巻さん

1 冊突出してよい作品があるので、2冊目を選ぶのに苦労しました。落ちた2冊と比べると、たくさんの人に読んで欲しいと思う度合いが選んだ2冊のほうが強 かったんだと思います。(でも「The Mind's Eye」がショートリストに残っても全然よいです。)ちょこさん

nonfic の内容を読んで教わるfactがあると、性格なのか、ほんの1%くらい「ホントかな?」と考える事があります。そういうとき、Game Changeはアメリカに住んだ事がない私にとって身体的な感覚で「ほぉ」と確信を持てなくて…落としちゃいました。Mind's Eyeは途中のため迷いましたが、その時点でJust Kids /Ominivoreが自分の中で納得する内容だったので、落としました。モナさん

2.フィクション/文芸小説

Room
Freedom

審査員の意見:

「Finkler's Question」は読んでいて頭痛がして頭を壁に打ち付けたくなった久しぶりの本でした。(AmazonやKoboでどんどん値段が下がっていっているけれど、それが読者の評価と売り上げを反映しているのかちょっと興味がありま す。)「Lake Shore Limited」はなんか嫌だけど読み進められる不思議な本で、最後の最後で鳥肌が立ちました。今年の一冊に選ぶにはちょっと届かなかったのが落とした理 由。ちょこさん

『The Finkler Question』は出だしは期待したんですが、あとはありふれたユダヤ人論を延々と聞かされつづけることに「だから何だ」とうんざりし、読むのが辛く なって途中放棄したままです。『The Lake Shore Limited』は繊細な小説でしたが、『Room』と『Freedom』には及びませんでした。春巻さん

フィクションとノンフィクションは、二冊目が挙がらないです。圧倒的にもうこれ(笑い)。『C』か ら『Freedom』に変えた(落とした)いちばんの理由は、舞台設定かも。ユニークだし、小説としてもよく書けているけれど、ユーモアが足りない。純文 学が好きな玄人にはいいけれど、まとまりなくだらだらとした感じもして、これを読まなくてもみんな年を越すことができそうです(笑い)。『Finkler's Question』はもうね……。中野さん

Finklerは読むのを後回しにしてしまったのでフェアじゃないですが皆さんがアゲンストなので…I'll take everyone's word for it!と思い落としました。Lake Shoreは結構好きです。本当はこれも残したい気持ちがあるんですが、世間的にはFreedom だろうな、と思います。Room はいいですよねー。アイルランドでも賞取った気が。モナさん

3.児童書

When you reach me
Marcelo in the Real World

審査員の意見:

Calpurnia Tate は可愛いお話ですよね。でも心に引っかかる物が他の小説のほうが多かったので落とす事にしました。Charles and Emma は有力候補だと思いますが、個人的にエマの心情をもう少し深く知りたかった所でMarceloに行きました。(When You Reach Meは迷い無く入れました)モナさん

どれも好きでした。「The Evolution of Calpurnia Tate」を落とした理由は、「When You Reach Me」や「Charles and Emma」と比べると弱いと思ったからです。ストーリーのTightさ加減が特に。(途中で声を出して笑ったり涙ぐんだりしたくせにこんなこと言ってます。) ちょこさん

『The Evolution of Calpurnia Tate』は全体での盛り上がりに欠けるのと、シリーズになりそうなのかしら?という印象で、これ1冊で完結してない感じだったので外します。 『Charles and Emma』は迷ったのですが、残した2冊とくらべた結果、外すことに。春巻さん

ちなみに、読者のみなさんの予測は次のような結果でした。

  ピクチャ 11

ピクチャ 12

ピクチャ 19

Images

読者応援投票ですよ〜!

今回も、それぞれの部門であなたが大賞を取ると応援/予想する作品を選んで投票してください。コメントもどうぞ!

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

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