Myra McEntire
ハードカバー: 400 pages
Publisher: EgmontUSA
発売日:2011/6/14
パラノーマルロマンス/YA(ヤングアダルト)/SF・ファンタジー
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17才の高校生Emerson Coleは、バスの事故で両親が亡くなる直前から幽霊のような姿を目撃するようになっていた。両親が亡くなった後に高校でブレイクダウンを起こした彼女は、精神科に入院したのち、故郷から遠く離れた全寮制の私立高校に通っていた。けれども奨学金が切れて故郷に舞い戻り、歳が離れた兄夫婦と同居することになった。
Emersonの兄は、南部の古い建築物を改築する専門家である。彼らが住む家もそのひとつで、Emersonは過去からの人物だけでなく、その場面まで見るようになる。これまでは触ると消える幻影でしかなかったが、寝室に現れたJackと名乗る(ゴージャズな)男性は、Emersonの名前を知っていたし、触って消える幻影ではなかった。そのうえ、兄が雇ったコンサルタントMichaelはミステリアスな美男子である。Emersonは彼から過去にタイムトラベルする能力のことを聞き出すが、それ以上に秘密がありそうだ。
SFの形をとっているが、厳密には(バンパイアや狼人間が出てこない)パラノーマルロマンスである。
●感想
Twilight以前からパラノーマルロマンスの人気はある程度あったのですが、あの本のおかげでパラノーマルロマンスだらけになってしまいました。いまではもう、「vampire」とか「warewolf」という単語を見ただけで胸焼けがします。
そういうわけで吸血鬼も狼人間も出てこないタイムトラベルがテーマのパラノーマルはありがたいのですが、どう見ても「新鮮」とは呼べない内容です。そもそもタイムトラベルというテーマが既にありふれています。タイムトラベルのコンセプトやロマンスの描き方でこれまでの作品を超える新鮮さがなければ、この本が存在する価値がありません。
その価値があったかどうか?という判断は、読む人の読書体験によって差が出ると思います。
SFを沢山読んでいる人、いろんな分野の本をよく読む人、などにとっては退屈だと思います。
けれども、「登場人物が全部ゴージャス」「男性が女性主人公を奪い合う三角、四角関係」といったYAロマンスブック(ライトノベル的なもの)の醍醐味が好きな方には、その条件は満たしていますから、けっこう楽しめるのではないかと思います。実際に読者の受けは良いようです。Twilightファンにおすすめです。
一応結論がつきますが、続編が出そうな終わり方です。
●読みやすさ 普通〜やや読みやすい
タイムトラベルのコンセプトは、科学的なふりをしていますが全然科学的ではないので、無視してけっこうです。Twilight程度に読みやすい本です。
●対象となる年齢
性的表現はキス程度で、マイルドです。中学生以上。