
作者:Robert Jackson Bennett (The Tainted Cup)
シリーズ名:Shadow of the Leviathan #2
Publisher : Del Rey
Publication date : April 1, 2025
Print length : 480 pages
ISBN-10 : 0593723821
ISBN-13 : 978-0593723821
対象年齢:一般(PG15)
読みやすさレベル:8(複雑なミステリ+ファンタジー独自の固有名詞が多くて混乱するかもしれない)
ジャンル:ファンタジー、ミステリ
テーマ、キーワード:殺人、異世界、探偵と弟子
常にLeviathan襲来の危機にさらされているKhanum帝国にとって、海辺にあるYarrowdale王国は扱いが難しい存在である。Yarrowdaleは独立王国でありながらも帝国の一部であったが、帝国から完全に独立する過程が進んでいた。とはいえ、Yarrowdaleの水上に浮かぶ研究所ではLeviathanの血を使った新しいテクノロジーが開発されており、帝国にとって重要な存在である。そういったこともあり、Yarrowdaleは政治的に不安定な状況にあった。
帝国からの税金取り立ての役人が殺害され、名探偵のAnaとそのアシスタントであるDinがYarrowdaleに派遣された。殺された役人には敵が多く、国王もそのひとりだった。
AnaとDinが地元の捜査員と一緒に捜査を進めていくうちにわかってきたのは、Leviathanの骨髄を使った新技術に関わる策略と王家の家系に関する陰謀があることだった。しかし、それは非常に複雑に張り巡らされていた。
捜査を続けながらもDinは警察(ludex)をやめてThe legionの戦士になることを考慮していた。父親の借金をludexの僅かな給料では借金を返すのは不可能だからだ。けれども、他人に無関心なタイプのAnaは、実はDinの状況をしっかりと把握していたのだった…。
AnaとDinが仕える帝国は、善と悪、白と黒がはっきりとした世界ではない。その混沌とした状況のなかでもludexの一員として全力を尽くす意義も語っており、なかなか深いファンタジー+ミステリである。読者がAnaと最初に出会った時にはカリカチュアのような存在だったが、2巻目の終わりにはAnaとDinのどちらにも深い人間性を感じ、親しみを覚える。2人の間の信頼が深まっていく経過も読んでいて満足できるところだ。
1巻よりも2巻のほうがさらに面白くなっており、次回がとても楽しみなシリーズ。

