電子書籍を拒絶する後ろ向きな出版社は生き残れない

先週大手出版社のSimon & Schuster, Hatchette, HarperCollinsが新刊の電子書籍の発売をハードカバーより遅らせることを発表しました。価格が低くて取り分の少ない電子書籍の売り上げを押さえて、ハードカバーを売ろうとする戦略ですが、私は「読者を無視した後ろ向きの対応しかしない出版社は生き残れない」と感じていました。なぜなら、出版社がなくても大物作家が直接電子書籍を売ることができる時代になってきたからです。

ピクチャ 6スティーブン・キングあたりが出版社抜きで直接電子書籍を売る最初の大物作家ではないかと2年くらい前から予想していた方もいましたが、なんと第一号はこの方、ビジネス書作家のStephen R. Coveyです。The New York Timesの記事によると、Coveyは電子書籍の出版権をSimon & SchusterからAmazon.comに1年契約で移行したとのことです。今後こういう作家が続く可能性がありますから後ろ向きな出版社は要注意ですね。

それから電子書籍でAmazon.comは売るたびに赤字、という記事をどこかで読みましたが、それは間違った情報だと思います。今ちょっと手元に資料がないので控えますが、近いうちにそれについても語りたいと思います。

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 多くの職を体験し、東京で外資系医療用装具会社勤務後、香港を経て1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 100 reviewer.

電子書籍を拒絶する後ろ向きな出版社は生き残れない」への2件のフィードバック

  1. ありがとうございます。それです。それで元になっているNews Week(下記)を読んだんですが、途中で別のことし始めて忘れちゃったのでした。
    http://www.newsweek.com/id/216521
    AmazonがKindle版を9.99ドルで売るたびに赤字ってのは事実ではないと思うのですよね。その部分を確かめようと思ってるんですが、今ここに数字がないもんで、出て来たら(明らかにして問題にならない範囲で)書こうと思っています。Amazonは数を明かさない会社ですから確証は難しいですけれど。

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