娯楽的な歴史ミステリーLady Julia Grayシリーズ第4巻 Dark Road to Darjeeling

Deanna Raybourn
ペーパーバック: 400ページ
出版社: Mira (2010/10/1)
歴史ミステリー

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地中海でのハネムーンにそろそろ飽きてきたJuliaとNicholas Brisbaneは、Juliaの姉Portiaの依頼でヒマラヤの奥地に向かうことになる。かつてPortiaと暮らしていたJaneは、結婚してインドに去ってしまったのだが、そのJaneの夫が急死し、殺人の疑いがあるらしい。


Janeに救いを求められたPortiaは、かつて心を傷つけられたにも関わらず、JuliaとBrisbaneの協力を得てJaneを助けようとする。

身分の違いなどもろもろの障害を乗り越えて結婚したJuliaとBrisbaneだが、そう簡単にハッピーエンドになるわけがない。
勘は良いのだが熟慮せずに衝動的に行動するJuliaの推理への意欲を、Brisbaneは貴族の女の危険な暇つぶしだと考えており、Juliaは、夫の鼻を明かして自分の推理力を見せつけたいと思っている。Brisbaneは、これまでのように自分の行動をJuliaには知らせないし、JuliaはJuliaでBrisbaneに内緒で捜査を始める。だが、それはJuliaが想像している以上に危険なことだった.

●ここが魅力!

出版社のMiraは、ハーレクイーン社の一部です。ロマンスブック以外の本を出版する部門なのですが、最近特にロマンスブック的な表紙を使うのが何とも困ったものです。けれども、このLady Julia Grayシリーズは、露骨な表現はなく、「胸どきどき、どうなるの?」といった心理が売り物です。そして、ロマンスよりも、暗いエキゾチックな雰囲気、面白いキャラクター、会話のユーモアのセンス、そしてちゃんとしたミステリーが程よく混ざっていて、娯楽作品としてはなかなかの優れものです。

このユーモアのセンスは、特に女性に受けるのではないかと思います。
興味がある方は、途中からではなく、アガサ・クリスティ賞を受賞した第一巻「Silent in the Grave」からスタートすることをお薦めします。

●読みやすさ 中程度

第一巻「Silent in the Grave」が一番入り込みにくく、その後はだんだん文章が簡単で読みやすくなっています。ユーモアのセンスが出てき始めたのも、第二巻くらいからです。

●対象となる読者

ミステリー部分は男性が読んでも面白いと思いますが、文体やキャラクターは、女性の成人の読者を想定していると思います。

●Lady Julia Grayシリーズ

Book 1; Silent in the Grave

Book 2: Silent in the Sanctuary

Book 3: Silence on the Moore

Book 4; Dark Road to Darjeeling(本書)

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