ハンフリー・ボガードが中学生だったら…。ユーモア児童書ミステリー Griff Carver

Jim Krieg
ハードカバー: 272ページ
出版社: Razorbill
 (2010/4/29)
児童書(小学校高学年から中学生)/ミステリー/ユーモア
2011年エドガー賞児童書部門最終候補

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中学校2年生(アメリカでは7年生)のGriff Carverは、小学校低学年のときから「Hallway Patrol(廊下をパトロールする安全委員)」学校と言う社会での悪の撲滅に「生涯」を捧げて来たタフガイである。しかし、オーソリティに迎合しないハードボイルドな態度のために、中学校を退学になる。


転校先のRampart中学校ではHallway Patrolをしないことを母親に約束したが、Griffの武勇伝はここのパトロール隊にも知られており、初日にスカウトされる。母親(彼はOld Ladyと呼ぶ)との約束を守るべきだと思っているが、社会へ秩序をもたらす情熱が忘れられず、内緒でパトロール隊に参加する。

Rampart中学校は、安全な良い学校として知られているが、美しく平和な表層の下には、悪の組織がうごめいていた。Griffは、最初のうちはパートナーとして押し付けられた典型的な「良い子ちゃん」のThomas Rodriguezを忌み嫌い、Thomasのほうもアンダーカバーで調査を進めるGriffが「汚職警官」ならぬ「汚職廊下パトロール隊員」だと思い込む。けれども、大げんかをきっかけに、二人は強いパートナーになる。

●ここが魅力!

ハードボイルドといえば真っ先にハンフリー・ボガードの演じたキャラクターが浮かびます。中身はロマンチストであっても、感情はまったく外に出さず、精神的・肉体的にタフで妥協しないのがハードボイルドの主人公です。

この児童書探偵小説の主人公Griff Carverも、そんなハードボイルドの主人公をお手本にしているようです。第三者に対して母親のことをMommyとかMom(おかあちゃん、おかあさん)と呼ばず、「Old Lady(おふくろ、とか、ばあさん、的な表現)」と表現するのもハードボイルドらしさ。それがコメディになるのは、Griffが7年生(こちらの中学校2年生)だというところです。12才から14才頃の男の子は、気持ちは大人になりたいのに、まだ体格は小学生のままだったりする「微妙なお年頃」です。また、逆に最高学年の8年生になったら突然大人のような体格になる子もいます。そういった「子どもと大人の間」にある中学生だからこそ、くそまじめにハードボイルドの主人公を演じるGriffが可笑しいのです。

●読みやすさ 中程度〜やや簡単

文法や出てくる単語は難解ではありませんが、アメリカの現代流の言い回しは、日本の英語教育を受けただけの方にはかえって難しいかもしれません。また、アメリカの学校のシステムや文化が分からないとぴんとこないところがあるかも。
アメリカの学校が舞台の本を沢山読んでいる人は分かりやすいでしょう。

●おすすめの対象

ユーモア本が好きな小学校高学年から中学生、英語力はあるけれどまだ英語の本を読み慣れていない大人におすすめ。


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渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

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