現代アメリカの青春小説代表作 Looking for Alaska

John Green

ペーパーバック: 256ページ

出版社: Speak

ISBN-10: 0142402516

ISBN-13: 978-0142402511

発売日: 2005/3/3

青春小説/YA(ヤングアダルト)

プリンツ賞受賞作

フロリダ州に住む16歳の少年Milesは、いわゆる「ナード」でガールフレンドはもちろん親友もいない。冒険もしたことがない。そんな空虚な人生をすっかり変えたくなった彼は、両親に頼んでアラバマ州の私立寄宿学校に転校した。

けれども、新しい学校には新しい学校の問題がある。
有名私立学校を支配する人気グループは金持ちの学生で、MilesのルームメイトのChipのように頭脳明晰だが奨学金を得ている学生は何かと差別される運命にある。

しかし、Chipは金持ちの生徒たちの思い通りにはさせていない。

Alaskaという美しくて気まぐれな少女と一緒にprank(悪戯)をする二人に引きずり込まれるかたちでMilesもトラブルに巻き込まれるようになる。

自由奔放で美しいAlaskaのパーフェクトさに翻弄され憧れるMilesだが、しだいに彼女の表面と心の闇のギャップに気づいてくる。

●ここが魅力!

青春時代というのは、生きる意味を真っ正面から考えたりなんかすると、生きる勇気を失ってしまいそうになるものです。

ですから、別のこと(受験勉強やスポーツ、あるいは恋愛)に集中するか、それらには全然興味がないよとニヒルなふりをするか、もっと辛い現実で生き残る術を探すしかありません。それらに失敗すると、奈落の底に落ちてしまって、這い上がれないことだってあるからです。

私たち大人は、自分にもそんな時期があったことすら忘れています。具体的な悩みに具体的に取り組むのに忙しいから仕方がないのかもしれませんが。

でも、ひょっとした拍子にあの危うい時代が蘇り、目がくらむような感情の洪水に押し流されそうになることがあります。

あの時代に聴いた音楽の切ないトーンや、飲んだコーヒーの苦い香りを思い出し、一緒にそれを体験した人々のことを思い出し、目頭を熱くするのです。

その感覚を呼び起こさせてくれるのが、この青春小説「Looking for Alaska」です。

アメリカと日本という地域差はありますが、笑いと涙が混じった青春の味は同じなのだと感じさせてくれます。

私だけでなく、高校生のときに本書を読んだ娘にとっても『Catcher in the Rye』よりもずっと胸にこたえた青春小説でした。

●読みやすさ 普通程度

良い作家を生み出すことで有名なKenyon大学出身のJohn Greenは、素晴らしい文学のトレーニングを受けていますから、文章がとても洗練されています。読みやすいのに、文章が素晴らしいのです。この味を一度知ってしまうと、普通のYAものが読めなくなってしまって困るのですが。

たまに難しい文学的な表現も出てきます。

分からない単語を飛ばしても筋はだいたい分かると思います。気にせずに読み進めれば大丈夫です。

●おすすめの年齢 高校生以上

セックス、ドラッグ、アルコール、というティーンが普通に体験するテーマが普通に出てきます。それ以上でもそれ以下でもありません。

ですから、高校生以上がおすすめです。

●この本が気に入った方は

John Greenは、他にもとても良い青春小説を買いています。

とくにPaper Townsと最新作のThe Fault in Our Starsがおすすめです。

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