本格的なSFとしては弱いが、面白く読めるティーン向けディストピアもの Starters

Lissa Price

ハードカバー: 352ページ

出版社: Delacorte Books for Young Readers

ISBN-10: 0385742371

ISBN-13: 978-0385742375

発売日: 2012/3/13

YA(ヤングアダルト)/SF、ファンタジー/ディストピア

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ARCをいただき発売前にレビューを書いたつもりでしたが、ブログのほうに書くのを忘れていたらしいです。遅れて申し訳ありません。

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戦争の生物兵器(本書ではgenocide spore)のために、ワクチンを受けていた年齢層(アメリカではワクチンの数が少ない場合には通常体力がない老人と小児が優先される)だけが生き残り、成人人口が死滅したディストピアが舞台。

裕福な祖父母がいる子供たちは親族にひきとってもらえたが、そうではない子供たちはホームレスになっている。


16歳の少女Callieも両親を失い、ひとりで弟の面倒をみているが、お金が必要になり「The Old Man」というミステリアスな老人の場所であるアルバイトをすることに決める。それは、老人のために短期間身体を貸すというものである。

医療技術が発達した未来社会では、治療のお金さえあれば、老人は100歳を超えても元気に生き続けることができる。若者のように動いたり、遊んだり、恋をすることを懐かしがる老人たちは、大枚を払って若者の体を数時間から1日レンタルするのである。

しかし、「眠っている間に大金が儲かる」というのは、やはり甘すぎる話だったのだ。そこには、もっと大きな陰謀が隠されていた。

 

●ここが魅力!

TwilightのヒットでYAのカテゴリーにバンパイアものが溢れ、The Hunger Gamesの流行でディストピアものがさらに人気が出ています。

多くの作品が出てくると似たようなものが増えますし、読む方も飽きてきます。「またディストピアかー」とため息が出たりするのですが、このStartersは、これまでのものとはちょっと異なる内容です。

金持ちの老人たちが子供たちを搾取するという「とっぴな」設定ですが、日本やアメリカなど先進国の現状を見ると、そう現実離れした話ではないとも思ったりします。

 

YAファンタジーらしくロマンスの要素もありますが、この部分が通常のYAとちょっと違います。

SFとしては設定が単純すぎますし、主人公の思考も(16歳だから仕方ないかもしれないけれど)短絡的すぎてうんざりするときがあるのですが、他のYAとは異なることを評価したいです。

また、テンポがよい娯楽作品なので、すっと最後まで読めるのも良いところです。

これはシリーズ(たぶん三部作)の第一部で、次が気になる終わり方です。

 

●読みやすさ 読みやすい

YAもので、特に少女向けのファンタジーやSFは読みやすくできています。

テクノロジーの部分よりも、情動をかきたてるようなストーリー中心だからでしょう。

多少分からない単語が出てきても無視して大丈夫です。「科学的」な説明はあんまり科学的じゃないので、理解できてもできなくても話の進行にはあんまり関係ないです。別人が体をどう支配するかという部分を詳しく読むと、かえってツッコミを入れたくなるので、かる〜く読み流したほうがいいでしょう(笑)。

 

●おすすめの年齢 高校生以上

 

性的なシーンや話題があるので高校生以上。

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