クラウドアトラスの簡易版のような2014年プリンツ賞受賞作『Midwinterblood』

著者:Marcus Sedgwick
ペーパーバック: 262ページ
出版社: Square Fish
ISBN-10: 1250040078
オリジナル発売日: 2011(英国)
適正年齡:PG12(中学生以上)
難易度:中級レベル(やや難しい単語あり)
ジャンル:YA/ファンタジー(ホラー)/伝説
キーワード:輪廻転生、ラブストーリー
賞:プリンツ賞(2014)、カーネギーメダル候補(2013)

 

2073年、ジャーナリストのEricは謎の花の正体を探るために、よそ者がほとんど訪れないBlessed島に到着する。
島の美しさと人々の親切に包まれて過ごすうちに、Ericは自分が何のために訪問したのかを忘れてしまう。そこで出会った若い女性Merleは彼に何かを伝えようとするが、頭にもやがかかったように何も考えられない。

Ericが知らなかったのは、美しいが不気味な雰囲気が漂うこの島で、10世紀前にある血みどろの儀式が行われたということだ。そのときに引き裂かれた二つの魂は、1000年間姿かたちを変えて何度も出会うことになる。


こう説明すると、「Cloud Atlasみたい」と思う人がいるかもしれない。たしかに構造はよく似ている。2073年から過去に向かって7つの異なる物語が語られ、それぞれに共通する名前の二人が登場する。ネタバレになるのでこれ以上は話さないが、それぞれに異なる愛と悲劇の物語で、最後にすべての物語が繋がる。

今年(2014年)プリンツ賞を受賞した作品だが、残念ながら私には期待はずれだった。アイディアは良いのだが、それがうまく語られているとは思えないのだ。登場人物に感情移入する前にそれぞれの物語が終わってしまう。愛を語るのであれば、生まれてくる意味についても、人格についても、もっと深く掘り下げて欲しかった。

ただし、クラウドアトラスより遥かに読みやすいし、ダークな雰囲気はたっぷりである。児童書に飽きている文芸小説ファンにはお薦め。

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