実話を元にしたファンタスティックなSelznickの新刊 The Marvels

著者:Brian Selznick
ハードカバー(のみ): 640ページ
出版社: Scholastic Press (2015/9/15)
ISBN-10: 0545448689
発売日: 2015/9/15
適正年齢:PG12(内容的に中学生以上でないと良さがわからないと思う)
難易度:中級(文字がないイラストが半分以上だが、文字だけの部分も200ページほどある)
ジャンル:児童書(とはいえ、どちらかというと大人向け)
キーワード:The Invention of Hugo Cabret (の著者)、イラスト、同性愛、家族関係、Dennis Severs’ House

The Invention of Hugo Cabretでコールデコット賞を受賞したBrian Selznickの新刊は、これまでの2作のようにイラストが半分以上を占める分厚い本である。

「ええっ、そうなの?」と反応するBrian Selznick。すっごく優しい感じの方!
「ええっ、そうなの?」と反応するBrian Selznick。すっごく優しい感じの方!The Invention of Hugo CabretでCaldecott Medal(コールデコット賞)を受賞したBrian Selznickの最新刊も分厚い本の大部分がイラストの児童書である。

今回は最初に文字がまったくないイラストだけのページが約390ページ続く。Marvelというロンドンの演劇一家の何代にもわたるストーリーだとわかる が「次はいったいどうなるのか?」という場面で突然一部が終わる。二部はその続きかと思いきや、突然場面は90年後に飛び、まったく異なる登場人物のス トーリーが始まる。しかも今度はイラストがない文章が約200ページである。

ここで混乱するかもしれないが、幽霊か超常現象を期待させるような謎めいた展開にじきに引き込まれる。そして、最後に一部がなぜ重要だったのかがわかるという仕組みだ。

9月に発売の新刊だが、幸いなことにBook Expo Americaで著者のサイン入りARCを入手することができ、舞い上がってしまった(笑)。
もう娘は成人になっているのだが、The Invention of Hugo CabretとWonder Struckをちゃんと購入しているファンである。だから著者にも会えて最高にハッピーだったのだが、「もし出来が悪かったらどうしよう?」と不安にもなった。

好きな作家の作品にはこういう心配がつきまとうから辛い。

でも、心配は無用だった。休みなく一気に読みきってしまい、心にじ〜んと染み渡った素晴らしい作品だ。

作品を読み終わってから著者のあとがきで知ったのだが、実際に存在する家と実話からヒントを得た作品らしい。そのモデルになったDennis Severs’ Houseのことを調べて、すぐにでも訪問したくなった。(そしていつものとおり、また絵を描きたくなった)

(全面に押し出していないが)同性愛やエイズ、美の理解など複雑なテーマが語られているので、幼い子どもよりも中学生くらいのほうがこの作品の良さがわかりやすいと思う。

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