ルース・レンデル最後の作品 Dark Corners

著者:Ruth Rendell
ハードカバー: 240ページ
出版社: Scribner
ISBN-10: 1501119427
発売日: 2015/10/27
適正年齢:PG12
難易度:中級〜上級レベル(コージーミステリが読める人なら理解できるレベル)
ジャンル:ミステリ/心理スリラー
キーワード:ルース・レンデル、殺人、脅迫

私の世代のミステリファンでルース・レンデル(とバーバラ・ヴァイン)の名前を知らない人はいないだろう。数えきれないほどのミステリ(心理スリラー)を書き、作品のいくつかはテレビ番組や映画になった。
その功績が評価され、イギリスの一代貴族であるBaroness(男爵Baronの女性への称号)を与えられ、貴族議員(House of Lords)の労働党議員にもなった。

そのレンデルが昨年2015年の1月に脳卒中で倒れ、5月に他界した。
そのため、本書Dark Cornersが残念なことにレンデルの最後の作品になってしまった。

Dark Cornersは、新人作家の若者が何気なく行った行動の思いがけない結果によりだんだん追い詰められていく、というルース・レンデルお得意の心理スリラーだ。登場人物たちがそれぞれ歪んだ心を持っているのもレンデルの特徴であり、この最後の作品もそういう意味でとてもレンデル的だった。

ただし、心理描写や会話などに物足りなさを感じた。人物の膨らませかたもいまひとつで、最高の作品とはいえない。
レンデルは突然病で倒れたまま回復せずに亡くなったので、まだ完成していない原稿だったのかもしれない。そう思うと、彼女の無念さを感じる。

とはいえ、心理スリラーとして十分面白いし、ページ数が少ないので軽く読了することができる。ダークな心理をのぞき見したい読者にお薦めの作品だ。

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