
作者:Riley Sager
Publisher : Dutton
刊行日:June 18, 2024
Hardcover : 384 pages
ISBN-10 : 0593472373
ISBN-13 : 978-0593472378
対象年齢:一般(PG12)
読みやすさレベル:6
ジャンル:ミステリ、スリラー
テーマ、キーワード:未解決誘拐事件、幽霊、カルト、故郷、トラウマ
30年前、少年だったEthanは自宅の裏庭で近所に住む親友のBillyと一緒にテントでキャンピングをしていた。夜中に何かの気配で目覚めると何者かがテントを切り裂き、Billyは姿を消していた。それ以来Billyの消息は不明で、事件は未解決のままになっていた。
Ethanは両親の配慮で遠くにある寄宿学校で教育を受け、二度と故郷に戻ることはなかったのだが、多くの事情が重なり、30年ぶりに両親の家に住むことになった。
両親の家に住むようになってからEthanは周囲に誰かの気配を感じるようになった。Billyが戻ってきたと信じたいEthanだったが、Billyの死骸が発見されてその希望を失う。Billyは行方不明になってすぐに殺されたらしい。犯人は誰なのか、そして家の周囲で起こっている不気味な現象はbillyの幽霊が引き起こしているものなのか、Ethanがそれを見極めるために過去を調べ始める…。
Riley Sagerは超常現象の要素を取り入れたスリラーを専門にしている作家で、この作品でも幽霊や幽霊を信じるカルト集団のテーマが含まれている。かといって完璧にオカルトでもホラーでもなく、根本的には通常のスリラーとして説明ができるようになっているのもSagerの作品の特徴だ。
いつもは女性が主人公なのだが、今回は少年時代に親友を失った青年が主人公で、彼のトラウマが小説の中心になっている。過去に起こったことの贖罪もテーマであり、最終的にはわりと心温まるストーリーになっている。ミステリとしては今ひとつかもしれないが、過去のトラウマと折り合いをつける青年の物語としては作者のこれまでの作品よりも好感が抱けるものだった。

