英国のデビュー作家によるこのサスペンスは、日本の「金継ぎ」をモチーフにした崩壊と再生の物語 Things Don’t Break on Their Own

 

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作者:Sarah Easter Collins
Publisher ‏ : ‎ Crown
刊行日:July 16, 2024
Hardcover ‏ : ‎ 272 pages
ISBN-10 ‏ : ‎ 0593798333
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-0593798331
対象年齢:一般(PG15)
読みやすさレベル:7
ジャンル:文芸小説、サスペンス
テーマ、キーワード:機能不全家族、子供の行方不明事件、崩壊と再生、金継ぎ、LGBTQ

RobynとWillaは、17歳の時に寄宿制私立学校で出会った。Willaの妹のLaikaはその1年前に学校に行く途中で行方不明になったままで、崩壊した家族が住む家に戻りたくないWillaは夏休みをRobynの家で過ごすようになった。

誰よりも親しくなっていたRobynとWillaだが、ある出来事をきっかけに互いの間に距離を置くようになった。それから何年も経ち、二人が30代後半になった時に再会して交流するようになった。

ある夜、同性結婚をして双子の子供を持つRobynと妻のCatはディナーパーティーに「家族」を招いた。そこには若い頃に家族同様だったWillaとWillaのパートナー、Robynの弟とその新しいガールフレンドが含まれていた。そのディナーパーティで、多くの秘密やトラウマが表出し、そこに居た人々の人生を覆す…。

12歳の少女の失踪事件と機能不全家族、同性愛のスティグマなど多くの「崩壊」と、アーティストであるRobynの父親が好む「金継ぎ」が象徴する「再生」がテーマになっている。

静かに進むので、ミステリやスリラーを期待している人はやきもきするかもしれないが、ミステリの要素があるものの、根本的にはCharacter study(キャラクタースタディ、人物像の描写)を楽しむ文芸小説。金継ぎに込められた人間関係と家族の再生の希望が読後感を良くしている。

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