最も人気があった少女はなぜ同級生から仲間外れされるようになったのか? 転校生の少女が探り出す中学校でのイジメの社会心理 What Happened to Rachel Riley?

 

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作者:Claire Swinarski
Publisher: ‎ Quill Tree Books
刊行日:January 10, 2023
Hardcover ‏ : ‎ 352 pages
ISBN-10 ‏ : ‎ 0063213095
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-0063213098
対象年齢:中学生(PG8)
読みやすさレベル:5
ジャンル:児童書、学園ミステリ
キーワード、テーマ:中学校でのイジメ、仲間外れ、謎解き、学校での人間関係の心理
エドガー賞候補、数多くの賞の候補

中学3年生(アメリカでは小学校1年から連続して数える8年生で、年齢的には日本の中学2年生に匹敵する)で新しい中学校に転入したAnnaは、犯罪実話ポッドキャストの大ファンの変わり者だ。観察力と分析能力を自負するAnnaは、Rachel Rileyという少女が同級生全員から無視され、仲間はずれになっていることに気づく。しかもRachelはかつて最も人気者だったようなのだ。

Annaはその謎を突き止めるために自分でポッドキャストを作ることにするのだが、同級生の誰もその理由を語ろうとはしない。けれどもいくつかのヒントを探り出していくうちに、どうやら背後に複雑な理由がありそうだとわかってくる…。

 

アメリカでは子どもの人間関係が最もタフなのが中学校だと言われている。子ども時代から思春期に移り変わる変動期であり、イジメや仲間はずれが起こりやすくなる。イジメの加害者と被害者だけではなく、「バイスタンダー」(傍観者、直接には関わっていない第三者)が誰の立場に寄り添うのかが非常に重要になる。この小説は、「バイスタンダー」の行動が中学校の小さな社会でどう作用するのか、その複雑さを語っているものである。

謎を追い求めるミステリのページターナーでありつつ、小学校高学年から中学生の読者に「自分ならどう行動するのか」を考えさせる良書として、2023年から2024年にかけて多くの賞の候補になった作品。

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