
作者:Fredrik Backman
Publisher : Atria Books
Publication date : May 6, 2025
Language : English
Print length : 448 pages
ISBN-10 : 1982112824
ISBN-13 : 978-1982112820
対象年齢:一般(PG15)
読みやすさレベル:7
ジャンル:文芸小説(大衆小説)
キーワード、テーマ:友情、心温まる本
親に見捨てられ、里親をたらい回しにされて育ったLouisaは、唯一の理解者だった親友を失って里親の施設から逃亡した。18歳になり法的に成人になったLouisaを探す者はもはやいない。孤独なLouisaが最も大切にしているのは、自分を捨てた母が過去に”See You Soon”というメッセージをつけて送ってきた絵はがきだった。再会する機会もなく母は依存症で死んでしまったのだが。その絵はがきの表には有名なアーティストC. jatの処女作 The one of the seasが使われていた。人はただの海の絵だと思っているが、Louisaはそこに小さく描かれている子供たちの絵だと直感していた。
その有名なアーティストC. jatは瀕死の状態にあるという噂であり、彼の最初の作品であるThe One of the Seasがオークションにかけられていた。Louisaはその場に忍び込み、絵になにかを書き込む。それを見つかって逃亡したLouisaは、浮浪者にぶつかる。ところが、それは浮浪者ではなく、死を目前にしたC.jatだった。
その偶然の出会いでLouisaの中に子供時代の自分と親友たちを見出したアーティストは、全財産を費やして買い戻した絵をLouisaに遺した。
けれどもLouisaは18歳のホームレスである。高価な絵を受け取ってもそれを守ることすらできない。戸惑ったLouisaは、アーティストの死を看取った友人の後を追いかけ、3人の少年と1人の少女が25年前の夏を過ごした海に向かう…。
暴力やネグレクトで親から放置された子供たちがかけがえのない友情を築き、それを失う。失われてしまった貴重な過去の象徴がC. jatのThe one of the seasなのだが、過去の親友4人によく似たLouisaが残された者をつなぎ、癒やしに向かう鍵になる。
Fredrik Backmanの作品は、辛い人生を生きてきた人間に対する優しさにあふれており、今回も読者の期待を裏切らない。過去に貴重な友情を築いたことがある読者は特にしんみりとすることだろう。

