
著者:Ross Montgomery
Publisher : William Morrow
Publication date : January 6, 2026
Print length : 336 pages
ISBN-10 : 0063458772
ISBN-13 : 978-0063458772
対象年齢:一般(PG15)
読みやすさレベル:6
ジャンル:ミステリ
テーマ、キーワード:1910年英国、ハレー彗星、密室殺人、素人探偵、貴族と召使
ハレー彗星が接近した1910年のイギリスでは、5月にエドワード7世が死去したのに加えて彗星の尾に含まれているシアン毒で人類が死滅するといった噂が流れ、パニックに陥る者が少なくなかった。
コーンウォールにある子爵の屋敷で召使として働くためにやってきたStevenは、過去の犯罪歴のために追い返されそうになる。だが、家族と召使を手こずらせている80歳の老女Miss Stockinghamの世話をするために雇ってもらえることになった。Miss Stockinghamの甥である子爵は科学に精通していることを自負しており、ある夜に彗星の毒で人類が死滅することを計算し、それから身を守るために屋敷を完璧に封印するように命じていた。満潮時には陸地と切り離される「タイダル・アイランド」にある屋敷は、夜の間には誰も離れることはできないし、訪問もできない。
ところが、翌朝、密閉されていた筈の部屋で子爵が死体で見つかる。やってきた刑事は犯罪歴がある新米のStevenを犯人と決めつけるが、Miss StockinghamはStevenの無実を信じただけでなく、彼をアシスタントにして真犯人探しを始めた。自分のことを信じてくれる者がいるのはありがたいが、口が悪く、身勝手で、思いやりにかけているMiss Stockinghamに従うのは容易なことではない。Stevenは運命を恨みつつも、自分が犯人に仕立て上げられないためにも真犯人探しに協力する…。
頭脳明晰だが性格が良いとはいえない貴族の老女と、気は優しいけれど運に恵まれずにいた青年が素人探偵コンビとして活躍するシリーズの第一巻。この探偵コンビは、Robert Jackson BennettのThe Tainted Cupのシリーズと似たところがある。けれども、ミステリそのものよりもエドワード時代の英国の貴族社会の雰囲気やキャラクターの面白さで読ませる感じ。気晴らしにちょうどよいタイプのミステリ。

