Month: February 2009

大統領就任式の週のベストセラー作家はオバマ大統領

パブリッシャーズウィークリーは、大統領就任式があった週のオバマ大統領の本は2冊ともベストセラーだったことを報告した。 Nielsen BookScanに売り上げ報告した書店のみでも1週間のDreams of My Father の販売数が48,000冊、Audacity of Hope は29,000冊だったということである。

洋書初心者への「失敗しない完読テクニック」その5

Amazon.comを使った超簡単な「初めての洋書」の選び方 前置きが長くなりましたのでこの辺でAmazon.comを使った「初めての洋書」の超簡単な選び方をご紹介します。 1.Amazon.comのBooksのページの左にあるカテゴリーから児童書(Children’s Categories)のページに行きます。Ages 9-12を選びます。(絵本ではない理由はこれまでに書いたので省略します) 2.英語力というよりも好みを基準に「Ages 9-12」か「Young Adult(高校生対象)」を選びます。(9-12歳用では性的な表現がほとんどなく、人物描写はやや単純な傾向があります) 3.Avg. Customer Reviewで★4つ以上をクリックします。   4.レビューアーの数と★の平均に注目します。これだけ多くの読者がいて平均レビューが良いというのは良い傾向ですね。それから価格にも注意します。最初は価格の安いペーパーバックを選びましょう 5.Product Detailで注意する部分です。…

宇宙物理が面白い!- Neil DeGrasse Tysonの本

理解する脳みそを持たないというのに昔から買わずにはいられないのが物理関係の本です。 高校生のときにアインシュタインの相対性理論を買ったのが始まり。「わかったような、わからないような」で終わってしまい、才能がないということをひしひしと実感しました。それでも物理への好奇心が薄れないのは、「世界の秘密を知りたい!」という人間の自然な欲求なのでしょう。数年前には超ひも理論とパラレルワールドについて書かれたThe Elegant Universe: Superstrings, Hidden Dimensions, and the Quest for the Ultimate Theoryにはまりましたが、最近はNeil DeGrasse…

新しいPRの法則が机上の空論ではないことを証明する本

「The New Rules of Marketing and PR」と「マーケティングとPRの実践ネット戦略」 最初に告白しておきますが、著者のは私の夫です。David Meerman Scott 夫の作品だから宣伝すると思われるのが嫌でこれまで書きませんでしたが、今月日経BP社から日本語版が出版されるのにあたり、ちょっと面白いいきさつをご紹介しようと思います。 大企業のマーケティングとPR部門の副社長だった夫が、「従来のマーケティングやPR方法ではもう駄目。巨額を使わずしてユーザーに直接リーチする方法に切り替えるべき」と言い出したのは数年前のこと。けれども会社は聞く耳をもたず、彼は結局独立して自分の信じる方法を実践してきました。そのコンセプトだけでなく、実践のノウハウを説明しているのがThe New Rules of…

洋書初心者への「失敗しない完読テクニック」その4

内なるミーハー心に素直に従おう   以前お話したように、読めば読むほど洋書の完読は簡単になってきます。 そのうちに外国語で読んでいることすら忘れてしまうでしょう。沢山読むためには、「読まねばならない」という本ではなく、「読みたい!」というパッションを与えてくれる本をみつけることです。何度も繰り返しますが、「知っている単語数がいくつだからこの程度の本」、という型にはまった考え方はやめましょう。(平均的アメリカ人よりも本を速く読む自信がある私ですが、今でも日本の大学入試では不合格になると思います)。 それよりも、内なるミーハー心に従って本を選ぶことのほうが大切です。でも、ミーハーになりきることは簡単なようでけっこう難しいものです。 他人の目を気にしてしまうのが人間の性ですから。  私 が学生時代に「砂の女」と「死霊」(もちろんいずれも日本語)を読んだ理由は、何を隠そうそのころ好きだった男性が読んでいたからです。アガサ・クリスティばかり読んでいる女だとは思われたくなかったわけですね。「死霊」シリーズは本棚の飾りになり、「砂の女」には不愉快にさせられました。 約20年前に「百年の孤独」と「バラの名前」を英語で読んだのも同じような理由です。だいたい、スペイン語とイタリア語で書かれた本の英訳を読むこと自体が馬鹿げているのですが、そのころ毎週のように英国風紳士的なデートに誘ってくれる素敵な英国人男性が「君はこれを読むべきだ」と言ったら馬鹿げているようには感じないのが不思議。 The Name of the Roseはミステリーなので面白かったですけれど、百年の孤独は私の英語のレベルでは苦痛そのものでした。こんなに努力したのに実はこの彼氏ゲイだったのですから...。「ぼくはゲイじゃないよ」と世間に信じていただくためのPRに使われていたと知っていたら「百年の孤独」を英語では読まなかったでしょう。 私が洋書を沢山読むようになったきっかけは、ジェフリー・アーチャー作の娯楽性が高いサスペンス「百万ドルを取り返せ」でした。ミステリーに始まり、ファンタジー、SF、ゴシックロマンス、といずれも軽く読み始められて「次に何が起こるのだろう?」とページをどんどんめくらせてくれる分野に進み、純文学やノンフィクションを洋書で楽しめるようになったのはアメリカに移住してから(15年くらい前)のことです。…

今週のThe New York Times ベストセラーリスト(フィクション・ハードカバー編)(2009.1.30)

全体的にシリーズものが多いようです。単品としてはあまり出来が良くないのに、シリーズのファンが多いためにベストセラーになったという感じですね。だからみなシリーズを書きたがるのでしょう。 独断と偏見で申し上げると、このリストの中で読む価値、あるいは読むかどうかを考慮する価値がある作品は、THE STORY OF EDGAR SAWTELLE、THE GUERNSEY LITERARY AND POTATO PEEL PIE SOCIETY、THE HOUR I…