ボストンのガードナー美術館の盗難事件を扱ったミステリー Among Thieves

David Hosp
384ページ(ハードカバー)
Grand Central Publishing
2010/1/11発売
ミステリー/アート盗難

http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0446580155 http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=0446580155

Rembrandt_Harmensz._van_Rijn_021

1990年、ボストンのイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館で、レンブラントのThe Storm on the Sea of Galilee(右の写真)ほか300億円に相当する13点の美術品が盗まれた。このとき盗まれた美術品は現在も見つかっておらず、二十世紀最大の未解決アート盗難と言われている。

貧困層のアイルランド系移民が住む南ボストン地域(サウジー)出身の弁護士Finnは、盗難で捕まった下っ端マフィアのDevon Malleyから弁護を依頼されるが、その調査の対象が次々と殺害されてしまう。

その殺害の方法から、ボストン警察は英国に対して独立闘争を行って来たテロ集団のIRA(Irish Republican Army:アイルランド共和軍)のメンバーが関わっていることを疑う。IRAは現在解体状態だが、サウジーのアイリッシュ系マフィアはかつてIRAに協力してきた。当時のFBI(連邦捜査局)がサウジーのマフィアを統括していた”Whitey” Games Bulger (ホワイティ・バルジャー)と懇意になり、重要な情報を流し続けたという過去があるために、ボストン警察はそれ以降FBIを信用しなくなっている。

Devonの14歳の娘に同情して弁護を引き受けたFinnだが、引き受けたときには予想もしなかった危険に巻き込まれてしまう。身の危険が迫っても警察やFBIに援助を求めることはできない状況下で、Finnと同僚の元刑事は盗まれた美術品を単独に探し出そうとする。ガードナー美術館の盗難には元々誰が関わっていたのか?盗まれた美術品はどこにあるのか?

●ここが魅力

私の地元ボストンで実際に起こった未解決のガードナー美術館盗難事件がテーマなので、それだけでも興味しんしんでした。ボストンはイタリア系移民の住む北地域(ノース)とアイルランド系の住む南地域(サウス)が有名で、それぞれにマフィアの縄張りがありました。FBIを利用してライバルのイタリアマフィアを駆逐したホワイティ・バルジャー、マフィアと懇意になっていた悪徳なボストンのFBIなど、 作者が地元の弁護士なのでボストンの雰囲気がよく描けていました。

残念なのは、途中で95%の筋書きが読めてしまい、最後に少し用意された驚きもなんとなく予想できることです。それでもミステリとして十分楽しめましたが。

●読みやすさ ★★★☆☆

多少のスラングはありますが、YAジャンルが読めれば読めるレベルです。
★3つと4つの中間くらいでしょう。

●アダルト度 ★★☆☆☆

レイプされかける場面とかその話題はありますが、実際の場面はなく、性的なシーンはほとんどありません。暴力シーンはありますが、延々と細部を説明することはありません。

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中