Battle of the Kids’ Books 第1ラウンド第1マッチ予告編

対戦Charles and Emma vs. Claudette Colvin

 まずは歴史ノンフィクション同士の戦いです。

Charles and Emma

対象年齢:9才以上/ヤングアダルト

チャールズ・ダーウィンと彼に多大な影響を与えた妻エマの実話。ダーウィンの科学的発見ではなく、結婚に焦点を当てた作品です。ダーウィンとエマは仲が良い従兄妹同士でしたが、結婚なんかするとはお互いに思っていなかったのですよね。そんな2人が結婚したいきさつ、そして深く愛し合っていた2人の間の最大の問題とは…。児童書とはいえ中学生とヤングアダルトが対象なので、日本人の大人が読むのにはぴったりです。

読書中間報告:相手もいないのに結婚することのメリットとデメリットをリストにして深刻に悩むCharlesの思考回路が可笑しくて吹き出しちゃいます。米国では大人用の伝記や歴史ノンフィクションはやたら長いので読み終えるのが大変ですが、これなら大丈夫。しかも大人でも絶対に楽しめる内容の伝記です。

National Book Award 最終候補作品

プリンツ賞 オナー賞受賞作品

http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0805087214
http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=0805087214

Claudette Colvin

 対象年齢:9才ー12才

南部で黒人は白人にバスの席譲らねばならなかったとき、席を譲らずに抗議をしたローザ・パークスは人権運動家として有名です。けれども彼女の前にそれを行い、逮捕されたティーン少女がいました。歴史から忘れ去られたこの黒人少女Claudette Colvinの実話です。

読書中間報告:ローザ・パークスの名前を知っていても、バスの席を譲らない行為が象徴する意味を知らない人のほうが多いでしょう。この本を読めばそのあたりがはっきりと分かります。白人用の席が空いていても座れずにバスの後ろに立つように命じられた黒人たちの屈辱と、それに反発したために逮捕されたり命を失った者の逸話だけでなく、当時を想像できる新聞記事や写真が載っています。Colvinが有罪になったことを告げる新聞記事の隣に白人だけのコーラスグループの写真が載っているのが、非常に印象的でした。南部から起こった黒人の人権運動を学び、ディスカッションするのにおすすめの本です。表紙のデザインをもっと工夫してほしかった。

2010年ニューベリー賞オナー受賞作品

http://rcm.amazon.com/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yofaclja-20&o=1&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=10FE9736YVPPT7A0FBG2&asins=0374313229
http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=FFFFFF&IS2=1&npa=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=yukariscott-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=0374313229

 どちらも話題作ですから、審判は選ぶのが難しいと思います。

Charles and Emmaのほうが本そのものとしてははるかに出来が良く、面白い作品だと私は思います。そして、このマッチではこれが勝つべきです。しかし、米国では黒人の人権運動を描いた問題作は強いですから、Claudette Colvinが勝つ可能性があると思っています。

なお、このマッチの審判は作家のJim Murphyです。

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

Battle of the Kids’ Books 第1ラウンド第1マッチ予告編」への2件のフィードバック

  1. お久しぶりです。
    Charles and Emma
    面白そうですね!
    リストアップされた本を皆読む時間はないけれど、
    その中の何冊かでもbattleと同時進行で読めたら
    臨場感が味わえるかも?
    おまけ
    twitterネタをここで失礼。
    私もThe West Wing大大大好きなんですよ~。
    2ndの感謝祭エピソードは何度見ても涙。
    アメリカの文化を知る一助となるドラマだと思います。

    いいね

  2. とら次郎さん、こんにちは。
    Charles and Emma、Charlesの性格がひとりでおおウケ。今週末中に仕上げる仕事あり、出かけるイベントあり、で頭爆発しそうですが、なんとか2回戦には追いつきたいと思っています。
    とりあえずは机の上に候補本の山をつくりました。

    いいね

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中