Battle of the Kids’ Books 第1ラウンド第6マッチの結果

School Library JournalのBattle of Kids'
Books
 第1ラウンド第6マッチの取り組みの結果が出ました。

対戦Peace, Locomotion vs. A Season of Gifts

Peace_Season

そして勝者は…

Season-250x250

わわわ…連敗〜

ですが、昨日述べたようにどっちも2回戦に進むべき本ではないと思っているので、あんまりショックではありません。

審判Cynthia KadohataはPeace, Locomotionへの不満を次のように述べています。

Everybody brings something different to the table when he or she
reads a book.  What I brought to the table was that I once stayed in a
foster home, albeit briefly, with my sister and I living in a different
home than my little brother did.  It was an intense and emotional
experience, and I admired the emotions and intensity that Peace,
Locomotion
offered up.  Still, I found myself wanting more because 
the subject matter demanded more.  Instead, Woodson tells how Lonnie
feels without ever really convincing me:  “I felt like something was
breaking inside of me.  I felt like I could hear our own true Mama
looking down at us and biting her lip to keep tears from coming.” 
That’s the age-old problem of telling instead of showing, and it happens
too often in what is overall a fine book. It’s easy to spot the problem
because I do it so often myself.

シンシアは子どものころ短期間ですが、Locomotionのように弟と別々のフォスターケアの世話になったことがあります。そのときの情緒的体験はもっ
と深いものだったのに、「Peace, Locomotion」で作者はLonnieの声を使って「I felt like, I felt
like」と説明ばかりしています。それには説得力がないと感じたようです。これには私も「なるほど!」と思いました。彼の心理が「幼稚」と私は感じたわけですが、それは作者の力量のなさということなのですね。移民の子孫でマイノリティとして実際に苦労したことのあるシンシアだからこそ、恵まれた中流階級出身の白人の審判にはない厳しい批判をすることができるわけです。

そして最後に結論の理由をこう語っています。

It could be that Woodson took more risks than Peck, that he simply
knows what he does best, and he did it in A Season of Gifts
But why not do what you do best? It's s a lovely, lovely book and
a joy to read.  A Season of Gifts it is.

単に自分が何が得意かを知っており、A Season of GiftsでそれをやってのけたPeck(A Season of gift)より、Woodson(Locomotionの作者)は困難なことに挑戦したのかもしれない。けれども、自分が得意なことをやってどこがいけないのだろう?A Season of Giftsは、素敵な、素敵な、読むのが楽しい本である(ここのところだけはは、私はぜんぜん同感できませんが)。

しかし、 A Season of Giftsがlovelyってのは米国人特有の感覚なのかなぁ?作者が何を狙っているのかはわかるけれど、私はそれが鼻についてすご〜く嫌でした。

どちらにしてA Season of Giftsは2回戦でMarching for Freedomに負けるでしょう。今から既に予測しておきますです。

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

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