懐かしいハードボイルドの雰囲気がある北欧ミステリーの最新版 The Devil’s Star

Jo Nesbø
464ページ(ハードカバー)
Harper
2010/3/1
ミステリー/心理スリラー/刑事もの

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ノルウェーのオスロ警察のHarry Hole刑事は、同僚が汚職刑事Tom Waalerによって殺害されたと信じているが、Waalerが上司から信頼されるエリートであるために職場で辛い立場に立たされる。心の痛みをアルコールで癒すHarryは愛する女性Rakelから愛想を尽かされ、直接の上司から解雇を言い渡される。

全てを諦めてしまったかに見えたHarryだが、猟奇的な連続殺人が起こり、上司は一時的にHarryの勤務を許す。

最初の殺人は、一人暮らしの若い女性で、人差し指が切り取られ、瞼に赤い星形のダイヤモンドが押し込まれていた。その後5日間隔で起こった3つの殺人にHarryは共通点を見いだす。連続殺人の調査でWaalerに協力することを強いられたHarryは、Waalerから武器密輸入などの陰の組織に加わるよう勧誘され、それに従わない場合には彼が最も愛する者たちに危害を加えると脅される。

汚職刑事と協力して解く連続殺人の犯人探し、そして汚職刑事との対決の行方、登場する多くの男性と女性の複雑な愛の関係、など多くのストーリーが複雑に絡まっている読み応えあるミステリー/心理スリラー

●ここが魅力!

まず気に入ったのが、昔懐かしきハードボイルドの雰囲気を持つ主人公のHarry Holeです。

酒の誘惑に負けてしまいそうな弱さと、正義を守り抜こうとする強さ、そして事件を解決するのが生活の全てになってしまうほどの仕事中毒でありながら、好きな女性のことが頭を離れない。アル中でボロボロに疲れているくせに少年のような瞳を持ち、常にクールに構えているのにロマンチスト…。同じ北欧作家のミレニアムシリーズ(The Girl With Dragon Tattoo ほか)の主人公Blomkvistに比べて、ずっと魅力的なキャラクターです(もちろん私の一番のお気に入りはThe Girl Who.. のLisbethですが)。男性読者もたぶん感情移入しやすいと思います。

米国の作品にはない、北欧独自の暗さや歴史背景もこの作品の魅力のひとつです。自分の素性を明かさない男性とその嘘に気づいていてもすがる女性が何人も登場し、読者を迷わせる罠(ヒント)が散らばっていて先がなかなか読めません。その複雑さが魅力なのです。今年読んだミステリーの中では、最も出来が良い作品のひとつと言えるでしょう。

●読みやすさ 中程度

(作者が作品評価と誤解することが多いので、★を取ることにしました)
ノルウェー語の英訳ですが、不自然な感じがあまりありません。
たぶん原作そのものが訳しやすい文章なのだと思いますが、ミレニアムシリーズよりずっと読みやすいです。

●アダルト度

普通の大人向けの猟奇殺人もの程度に性的表現はあります。
それ以上でもそれ以下でもなし、です。
高校生以上向け

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