やや期待はずれの2012年ニューベリー賞受賞作 Dead End in Norvelt

Jack Gantos
ハードカバー: 341ページ
出版社: Farrar Straus & Giroux
ISBN-10: 0374379939
ISBN-13: 978-0374379933
発売日: 2011/9/13
児童書(小学校高学年から中学生)/自伝的小説/歴史(1960年代)
2012年ニューベリー賞メダル受賞作品

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12才のJackと家族が住んでいるのは、ペンシルバニア州にあるNorveltという小さな町である。 第32代大統領夫人のエレノア・ルーズベルトが大恐慌のときに貧しい炭坑労働者たちを救うために設立したコミュニティで、お金がなくても、労働を交換することで助け合って暮らすのがNorveltのやり方だった。だが、Jackが12才になった1962年には若者は町を去ってしまい、助けられる者の数のほうが助ける者よりも多くなってしまっていた。


Jackの母はNorveltのやり方を信じ続けているが、父はお金がないと暮らしてゆけないことを実感しているので町を離れたいと思っている。
信念が異なる両親の間で、Jackはときおりどうしてよいのか分からない。そして、母の命令を無視して父の命令に従ったために夏休み中自宅謹慎を命じられてしまう。

Jackが外出を許されるのは、助け合いを強く信じる母の命令で隣人の老女Miss Volkerの手伝いをするときだけである。
Miss Volkerは、オリジナルの町民のひとりであり、ルーズベルト夫人から任命された町のナース兼保健管理人である。検死官の役割をとても重視し、町の新聞に死亡記事も書いているのだが、リウマチが悪化していて字を書いたり、タイプを打ったりすることができなくなっている。彼女は、Jackに口述筆記を頼むが、それだけでなく、奇妙な用事もいいつけるようになる。

ニューベリー賞の受賞作品には、実際に子どもが読んで面白く、日本人読者にも受け入れられやすいものが多い。けれども、今年の受賞作には首を傾げてしまった。

皮肉なユーモアの持ち主である老女とJackの奇妙な友情や、重要な歴史的事実を絡めた死亡記事など面白い部分は沢山あり、読む価値はある。広島の原爆投下についてのMiss Volkerの意見は日本人として納得のゆくものであり、これをアメリカ人の子どもが読んでくれるのは嬉しいことだ。
だが、いまひとつ盛り上がりにかけるのである。ストーリーにメリハリがなく、同じリズムで続き、ミステリーがあまりミステリーではない。小説としての完成度を考慮すると、もっとニューベリー賞にふさわしい作品があったのではないかと思うのだ。

●読みやすさ やや読みやすい

 一人称の語りなので、通常の小説よりも読みやすい。

●おすすめの年齢層

小学生以上。大人のほうが楽しめるかもしれない。

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