短時間でアメリア・イヤハートを知ることができる伝記―Amelia Lost

ハードカバー: 128ページ
出版社: Schwartz & Wade
ISBN-10: 0375841989
ISBN-13: 978-0375841989
発売日: 2011/2/8
小学校高学年から中学生/伝記

1927年のリンドバーグの快挙に続き、28年に女性初の大西洋横断飛行を成し遂げたAmelia Earhart(アメリア・イヤハート、発音はエアハートに近い)のことをまったく知らない人はいないだろう。
少し詳しい人であれば、世界一周飛行の途中の太平洋上で消息を絶ったということは知っているだろうが、どんな女性だったのか知っている人はあまりいないだろう。



本書は、昨年新たに刊行された小学校高学年から中学生向けの伝記である。
アメリアの夫のジョージ・パットナムが出版した伝記をはじめ、彼女に関してはこれまでに多くの本が出版されているので「なにをいまさら…」と思うかもしれないが、この児童書がなかなか傑作なのである。

どこが良いかというと、まず、アメリアの本質を正直に描いているところである(子ども用バージョンではあるが)。彼女が飛行するために、自分のマーケティングをしなければならなかったことや、それに対する批判なども記録されている。
彼女の生い立ちと、太平洋上で消息を絶ったときの様子が交互に語られるのだが、それも緊迫感を盛り上げる。
写真や当時の新聞記事なども非常に興味深いし、何よりも、アメリアという伝説的な存在がどうやって誕生したのかが分かる。

一応児童書なのだが、大人がざっとアメリアのことを知るのに、ちょうどよい情報量である。しかも、子ども向けに知的レベルを落として書いていないところもよい。

●読みやすさ 読みやすい

絵本やネイティブの小学校低学年向けより難しいが、高校の英語教育を終えていれば読めるレベル。
洋書を読みたいけれど、小説や典型的な児童書が苦手な方におすすめ。

●おすすめの年齢層

小学校の3年生以上大人まで。

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

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