『ハサミを持って突っ走る』の著者が大真面目に書いた人生指南 This is How

Augusten Burroughs

ハードカバー: 230ページ

出版社: St Martins Pr (2012/5/8)

ISBN-10: 0312563558

ISBN-13: 978-0312563554

発売日: 2012/5/8

自己啓発書/アドバイス

 

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Augusten Burroughsは、 世界的ベストセラーになり、映画化もされた回想録「Running with Scissors (邦訳タイトル:『ハサミを持って突っ走る 』)」の著者です。

著者の回想録を読んだ人であればご存知でしょうが、Burroughs(バロウズ)は、「事実は小説よりも奇なり」という表現がぴったりの子ども時代を送りました。あんな子ども時代を送った人が後の人生で心理的な問題を抱えるのは当然でしょう。

アルコール依存症で専門機関に入所したときのことを書いた「Dry」を含め、Burroughsの文章はBrutally honest(残酷なまでに正直)でありながら、微妙なユーモアが効いています。けれども、最新刊の「This is How」は回想録でもユーモア本でもなく、とっても真面目な「アドバイス本」なのです。


とはいえ、Burroughsのことですから、ふつうのアドバイス本とは取り組み方が異なります。彼は「苦しくても笑顔を貼付けて、ポジティブに生きよう!」といった自己啓発本とそれに従って生きる人に強い嫌悪感を抱いており、第一章の「How to Ride an Elevator」でそれを存分に表現しています。この章には彼らしい皮肉なユーモアを感じるのですが、残念ながらその後は笑うゆとりを感じさせない生真面目さです。

他の人の数倍も波乱に満ちた人生を送り、作家として成功しても心の平和を見いだせない彼が、ダイエット、挫折、自殺、といった幅広いテーマで一般読者にアドバイスするというのは、逆説的で興味深いものです。話題の書ですし、私はとても期待して読み始めました。

でも、読後感はやや複雑です。

彼と深い部分で共感できなかったのです。

自分が抱えている問題や感情を真正面からみつめて認めない限りはどん底から回復することはできない、という彼の考え方にはおおいに賛成します。「美は内面が大切」とか「虐待的な人は変わらない」とか「愛を見つけたかったら、ふだんのルーチーンから抜け出すべき」といったアドバイスにも同感なのですが、そこに辿り着くまでの問題のとらえ方が違うのです。

ですから、私は「なるほど、あなたはこういうとらえ方をするのね。でも、私はこう思う」と会話を交わしながら読み進めました。自分とは異なる人生を歩んで来た人の視点を知るという意味ではよい読書体験でした。

 

本書の章のタイトルです。

How to Ride an Elevator
How to Feel Like Shit
How to Find Love
How to Be Fat
How to Be Thin
How to Feel Sorry for Yourself
How to Be Confident
How to Fail
How to Shatter Shame
How to See the Truth Behind the Truth
How to End Your Life
How to Remain Unhealed
Why Having It All Is Not
How to Get Over Your Addiction to the Past
How to Be a Good Mental Patient
How to Make Yourself Uncomfortable (And Why You Should)
How to Finish Your Drink
How to Hold on to Your Dream Or Maybe Not
How to Identify Love by Knowing What It's Not
How to Live Unhappily Ever After
How to Feel Less Regret
How to Stop Being Afraid of Your Anger
How to Be Sick
How to Lose Someone You Love
How to Let a Child Die
How to Change the World by Yourself
This is Why

 

●読みやすさ ネイティブの普通

 

話し言葉に近い語り口で、決して難しくはないのですが、著者の意図を汲み取るためには読解力を要します。

従って、ある程度英語の本を読み慣れている必要があるでしょう。

 

●おすすめの年齢層

 

大人が対象のテーマがありますので、高校生以上が対象です。

2 Comments

  1. ゆかりさん、
    最近洋書から離れてしまっているのですが、Possible Side Effects と DryをAudiobookで以前聴いて一時期とても興味を持った作家でした。今回のは、前の本とは少し違う感じがしそうでおもしろそうですね、またAuidobookで聞いてみたいです。前の2冊は本人が読んでいるのでそれもよかったです。

  2. アリゾナさん
    今回はダークなユーモアらしいところがマジなんです。
    でも、自分と見つめ合うのには良い本だと思いました。
    読む人によってたぶん印象も異なるでしょうね。

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