小学生の男子が夢中になるグラフィック・ノベル『The 13-Story Treehouse』

著者:Andy Griffiths(文)、Terry Denton(イラスト)

ハードカバー: 239ページ

出版社: Feiwel & Friends

ISBN-10: 1250026903

発売日: 2013/4/16

適正年齢:PG6(小学生向け)

難易度:初級レベル(中学英語をマスターした程度)

ジャンル:グラフィック・ノベル(漫画のようなイラストが多く、文章がほとんどない小説)

キーワード:ツリーハウス、ユーモア、空想の世界

 


ネットでしか見つけられない隠れた良書もあれば、書店だからこそ遭遇できる本もある。だから私はときおり近くにあるバーンズ&ノーブルを訪問して書店員さんに「最近どんな本が人気がありますか?」と情報を集めることにしている。

本書はそうやって出会った本のひとつである。Amazonなどのネット書店ではあまり売れていないようだが、それはたぶん手にとって中身を読むことができなからかもしれない。


ストーリーは極めてシンプルである。

主人公のAndyとTerry(本書の著者とイラストレーター)は、ツリーハウスに住んでいる。それもただのツリーハウスではない。13階建てで、ボーリング場、外から中が見える水泳プール、人食い鮫だらけのタンク、ゲームルーム、実験室、レモネードが出てくる噴水、お腹が空くと自動的にマシュマロを口に射撃するマシン…といった楽しい部屋ばかりなのだ。二人は、本の締め切りに追われているのだけれど、こういう部屋で遊んでばかりいるからいっこうに仕事が進まない。

書店員さんが勧めるように、小学生の男の子にピッタリの本である。

ユーモアたっぷりのイラストが多く、文章はさほどないので、本を読むのが苦手な子でもすんなりと入り込むことができる。また、大人には深みがないユーモアも、小学校低学年の子供にはぴったりのレベルである。AndyとTerryの部屋を体験するうちに、「ボクならこんなツリーハウスにしたい」と兄弟や友達と語り合いたくなるだろう。絵を自分で描きたくなるかもしれない。私が小学生のときに読んだら、きっとそうしていただろう。

そうやって空想がどんどん膨らんでくるのもこの本の良いところである。お子さんと一緒に読んで語り合うこともできるので、ぜひどうぞ。

 

 

 

 

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

小学生の男子が夢中になるグラフィック・ノベル『The 13-Story Treehouse』」への2件のフィードバック

  1. オーストラリアからyukaffeです。
    はい、こちらで大人気の児童書です。
    すでに、26, 39 storey が発売されていて、来年には、
    52 storey が出る予定です。
    そして、こんどのホリデーには、どうやら劇場版も登場するようです。
    こちらは、本が出るたび、分厚くなって行くのですが、
    英語は易しいので楽しく気軽に読むには、ぴったり!!大好きです。

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  2. こんにちは、Yukaffeさん。
    26がもうじきアメリカで発売されるのは知っていたのですが、本国ではもう52とはw
    空想を誘う本で、私も素敵だと思いました。アメリカでも多くの人に知ってもらいたい本です。

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