ブログから著者と繋がり、ついに翻訳までしてしまったというファンタジー 『毒見師イレーナ』

私がPoison Studyというファンタジーに出会ったのは、2008年のことでした。

当時高校生だった娘と彼女の友人たちから「読書コンシエルジュ」扱いされていた私は、「テストが終わったら胸がドキドキするようなファンタジーが読みたいから探しておいて」とオーダーを受け取っていたのでした。

そこでみつけたのがPoison Studyです。

19歳の死刑囚の少女が、死刑執行日に「一生やめることができない毒見役になるか、それとも死刑を選ぶか?」という究極の選択を迫られるという話です。

チェックするつもりで読み始め、すっかりハマり込んでしまった私は、娘たちにも「絶対面白いよ!」と薦め、こうしてみんなでファンになってしまったのです。

その後、ブログで紹介し、著者とEメールを交わし、数年前には著者とも会い、「日本の読者にもいつか紹介したい」と語り合ってきたのでした。

その著者の願いが叶い、ハーパーコリンズ日本上陸を記念するハーパーBooks最初の3冊にPoison Studyの邦訳版が選ばれました。

タイトルは、『毒見師イレーナ』です(下のイラストをクリックしたらAmazonに飛びます)。

ずっと「日本語版を出したい!」と大騒ぎしてきた私なので、「翻訳しませんか?」とお誘いいただいたのはとっても光栄なことでした。
実はめちゃ忙しい時期だったので「もうひとつ仕事増やして大丈夫か?」と一瞬迷ったのですが、高校時代の娘と友人たちが「セクシー〜」と憧れた暗殺者ヴァレクを他の人(翻訳者)に渡したくたくない、というのがお引き受けさせていただく最大のモチベーションだったというのはここだけの話です(と公表してしまうワタクシ)。

表紙イラストは、「たえ」さんというとても素敵なイラストレーターです。著者のMaria V. Snyderもすっかり惚れ込んでしまい、Facebookにさっそくup。全世界のファンも「買いたい」、「どこで買えるの?」と大騒ぎです。

最初に原書を手にとったときには、「洋書ファンクラブ」というブログもまだ始めていませんでした。ですから、ブログを書き、著者と交流し、邦訳版にも関わらせていただける未来なんて想像もしませんでした。声をかけてくださった編集の松下梨沙さんは、何年か前に帰省中の東京で呼びかけた「本好きミートアップ」にもいらしてくださり、リアルでのお付き合いも始まりました。翻訳に関しても、松下さんに教わったことは多く、とても感謝しています。

こういうことがあるから人生って面白いですよね。

原作だけのときに読めなかったみなさま、どうぞお楽しみくださいませ。

そして、原書のファンの方々も、この機会に一緒にワイワイ盛り上がっていただければ嬉しいです♪

発売当日はツイッターで盛り上がるつもりですので、よろしく。

渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott についてhttp://youshofanclub.comエッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者。兵庫県生まれ。 助産師としてキャリアをスタート。日本語学校のコーディネーター、外資系企業のプロダクトマネージャーなどを経て、 1995年よりアメリカに移住。 2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に 新潮社刊)を発表。他の著書に『ゆるく、自由に、そして有意義に』(朝日出版社)、 『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『どうせなら、楽しく生きよう』(飛鳥新社)など。 最新刊『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社) ニューズウィーク日本版とケイクスで連載。 翻訳には、糸井重里氏監修の訳書『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日経BP社)、『毒見師イレーナ』(ハーパーコリンズ)など。 連載 Cakes(ケイクス)|ニューズウィーク 日本版 洋書を紹介するブログ『洋書ファンクラブ』主催者 Author, translator, and English book reviewer for Japan Market. Author of "500 best books written in English" for the Japanese market. English book reviewer for Newsweek Japan. Amazon.co.jp Top 500 reviewer.

ブログから著者と繋がり、ついに翻訳までしてしまったというファンタジー 『毒見師イレーナ』」への6件のフィードバック

  1. Poison Study / 毒見師イレーナ、すてき!!ジャケットがいいですねぇ。読んだのがだいぶ前なのでもう一度読みたいです。

    いいね: 1人

  2. はじめまして、こんにちは
    紹介していただいて原作(PB)を読みました。とても面白かったのでkindle版も買いました。Audibleでも買いたかったのですが、日本からはダメなようで。
    翻訳版も早速、予約しました。日本語で読むのをとても楽しみにしています。

    いいね

  3. erikoさん、ありがとうございます!私は著者のマリアさんに尋ねて、登場人物の発音はAudibleにあわせたんですよ(でも日本語で読みやすいように実際の発音とは変えている場合もあります)。
    日本語でしっくりくるように、マリアさんと話し合いながら翻訳作業を進めていったのも楽しい体験でした。
    そういったところもお気づきになるかも(^^)

    いいね

  4. こんにちは。
    ときどきお邪魔しています。
    Yukariさんお勧めの本として4年前にPoison Study を読んで以来、著者のMariaさんの大ファンになりました。
    最新作の’Shadow Study’も購入してあるので、読むのを楽しみにしています。
    Soulfinders 3作が、Yukariさんの翻訳で日本でも出版されることになったなんて、素敵です。
    原書が気に入っても、翻訳版の表装を見てがっかりすることが多いので(やけに子供っぽかったり、ラノベチックだったり)、内容にマッチしたジャケットになっていて嬉しいです。

    いいね: 1人

    • Susetさん、

      私のブログでPoison Studyのファンになっていただいたなんて光栄です!

      じつはSoulfinderの2部の翻訳は、急ぎの仕事が重なってしまったのでほかの方にお譲りしたんですよ。悩んだのですが、どうスケジュール調整しても無理だったので。でも、最初の本をこうして日本にご紹介するお手伝いができただけで自分ではとても満足しています。

      表紙のデザインについては、編集者の松下さんがすごく頑張ってすばらしいイラストレーターに依頼してくださいました。おかげで本当に素敵な表紙になって私も嬉しいです!

      さっきMariaさんからお礼のEメールをいただいたところで、それも嬉しく思っています。

      いいね

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