自費出版時点で映画化が決まったデビュー作家のSF – Sleeping Giants

作者:Sylvain Neuvel
ハードカバー: 320ページ
出版社: Del Rey (Penguin Random House)
ISBN-10: 1101886692
発売日: 2016/4/26
適正年齢:PG15(高校生以上。セックスの話題はあるがマイルド)
難易度:上級レベル(SFが好きな人なら、普通のレベル)
ジャンル:SF
キーワード:ロボット、エイリアン、映画化作品


サウスダコタ州の田舎町で、自転車に載っていた10歳の少女が突然できた巨大な穴に落ちる。
そこにあったのは、巨大な金属の手だった。

17年後、その少女ローズは物理学者になり、この手の謎に取り組む極秘チームのリーダーとして雇用された。
彼女が率いるチームメンバーには、女性パイロットのカーラや言語学者のヴィンセントなど、優秀だが性格に問題がある人物が揃っている。
また、彼らをリクルートし、この極秘計画を進めている人物の地位や目的は謎に包まれている。

ローズが墜落した手は、巨大な金属の人物像の一部と考えられていた。
ほかの部分は、地球のあちこちにバラバラに埋められていると信じられており、それを見つけるのがこのチームの初期の仕事だった。
多くの部分が見つかるうちに明らかになったのは、それが巨大なロボットだということだった。しかも、何千年も前に埋められたものなのに、現在の人類には解明できない技術だ。しかも、材質は地球上にはまれな金属であり、これだけの量を採掘するのは不可能だ。
つまり、遠い昔に宇宙人がバラバラにして埋め、地球人の技術がある程度発達したときに見つかる仕組みになっていたのだ。

だが、宇宙人は何のためにこの巨人を埋めたのだろうか。。。?

作者のNeuvelは、43歳の新人作家である。
15歳で高校を中退し、ジャーナリストになり、ブルーカラーの肉体労働をし、アイスクリームを売り、家具を売り、シカゴ大学で言語学の博士号を取得し、インドで言語学を教え、モントリオールでソフトウエアのエンジニアとして働き、プロの翻訳家でもあるという、面白い経歴の持ち主だ。
しかも、宇宙飛行士になる夢もあるようで、おもちゃのロボットも作ったりするらしい。

Neuvelが「ロボットを作ってほしいかい?」と幼い息子に尋ねたとき、彼は、「作って」とシンプルにこたえる代わりに、「そのロボットは何をするの? どこから来たの?」と質問した。それに応えるストーリーがこの小説になったという。

大手の出版社から出版を拒否された(無視された)Neuvelが自費出版したところ、『フライトナイト/恐怖の夜』の ジョッシュ・ブラットマン監督の目にとまり、ソニー・ピクチャーズで映画化されることになったのだ。

それに引き続き、ペンギンランダムハウスのDel Rayからの出版も決まった。

このSFの魅力は、巨大なロボットにまつわる謎と癖がある登場人物にある。
やや残念なのは、その謎が、ヒューゴ賞を受賞した男子ものHyperionのような深い謎ではないらしいことだ。
個人的にはそこが残念だが、シンプルゆえに娯楽として楽しめるし、映画化には適していると思う。
この巻では終わらず、三部作の予定らしい。

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